スーパーロボット大戦 未知なる宇宙ヘ   作:島田愛里寿

130 / 137
お待たせしました!!


第百二十話

天才プログラマーである帆場暎一によって開発されたHOSの存在と脅威を認識した日本皇国政府は恥や外聞なんて知ったことかとヘラクレスに協力を要請するとともに彼の経歴を洗いなおしていた。

 

 

「なんですって?ブリタニアの工作員という可能性は低い??」

 

 

「はい。確かにブリタニアに留学していたことは事実のようですが、指示を受けていた形跡もありませんし、何よりもこの時期に暴走を企てることは辻褄が合いません」

 

 

諜報部や新設されて稼働し始めた情報省、警視庁公安部、警視庁刑事部、軍憲兵隊による徹底的な捜査と彼が住んでいたであろう旧住所の調査の過程で浮かび上がって来たのは彼の異質さのみ。

 

 

キリスト教という欧州や中東ではギアス教団と中世のころから戦っていた宗教の聖書の文言を残していたり、そもそも彼が住んでいた地域は復興計画の過程で既に取り壊される予定であった場所であったのだ。

 

おかげで捜査が難航。

 

 

 

そもそも彼自身が身を投げていることから逮捕することも出来ない。

 

 

特車二課から来た報告を信ずるならば第四方舟を解体する他ない上に、放置したとしても首都圏はもとより中部・東北地方のレイバーやロボット、果ては一部戦術機までもが暴走しかねない。

 

 

つまり帆場の勝利は確定的であったのだ。

 

 

捜査会議ではカヤに対して各部署から報告を受けていたが、帆場の真意を見定められた者はいなかった。

 

 

会議の場でとある精神分析官は

 

『奴は自身の思い出の土地が変わっていくことに不満があったのではないかと思います。神聖ブリタニア帝国はもとより、復興の名のもとに変えていく日本皇国に…』

 

と言い、

 

またある情報省職員は、

 

 

「奴の家からは多数の鳥籠が発見されています。聖書の文言に奴が固執していたことから考慮すると空は鳥の独壇場であり、それを犯した人類を許せなかったのでは…?」

 

 

と言った。

 

 

 

結局、謎が多い男であるがどうにもならない。

 

 

 

 

帆場暎一は既に死んでいる可能性が高いからだ。

 

 

逮捕は出来ないし、どっちにしても大打撃なのだから…。

 

 

第四方舟の他にも建設中の第五方舟もあるが、そちらは未だ稼働状態にない。

 

 

 

 

特車二課の後藤隊長や第二小隊隊員達からは『止めるには第四方舟を文字通り解体する他、無い』と言われている。

 

 

 

その通りに進めると、復興計画であるバビロンプロジェクトは大幅な遅延を余儀なくされるし、かといってHOSの解析が完了するまでワクチンプログラムの作成には移れない上にまだ解析には時間がかかる。

 

 

※足立レイが協力しようとしたが、彼女が暴走するなど言語道断であるし、ヨルハ部隊も感染しかねないので却下された。

 

 

なにより…

 

 

 

「なんでゾンダーやら『デンジャラスゴールド同盟』ことDG同盟のロボット軍団が第四方舟に入り込んでるんですか…」

 

 

なんとゾンダーメタルに汚染された人物たちや上から指示されたDG同盟の者達が第四方舟に入り込んでいるのだ。

 

 

 

いやまぁ、確かに?現在のところ第四方舟には作業員は居ないし、レイバーやら何やらも放置されているが万が一暴走したら彼らも巻き込まれることは想像がつかないのかと頭を傾げたくなったが、皇国軍や皇国警視庁にはこれらまで対処する余裕がない。

 

 

結局、ヘラクレスに協力を仰ぐ以外に道が無いと言うわけだ。

 

 

 

「本当に…どうしてこうなるんですかねぇ…」

 

 

 

捜査会議を終えて報告しに来たカヤからの話を聞いたゆかりはそう嘆いたという。




次回 第四方舟
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。