さて、何故ヘラクレスとブリタニアが来たのか?
これには読者の皆様も疑問を抱くだろう。
理由は簡単。
情報不足である。
彼らヘラクレスが知っている情報としては、『『デンジャラスゴールド同盟』ことDG同盟が日本民族解放戦線の都市を襲撃している』というあいまいな物であった。
おまけにこの情報も日本民族解放戦線の将校たちが慌てて通信を送り合っていたのを傍受したので鎮圧という正義感と善意から行動したのであった。
※ブリタニア軍についてはシュナイゼルからの指示で、『ヘラクレス』支援という名目であるが、真の目的は日本民族解放戦線の『メカゴジラシティ』の占拠・接収、もしくは破壊であることは言うまでもない。
これにゆかりは頭を抱えた。
そもそも北海道各地に分散配置している監視所はもとより、駐屯地やレーダーサイトにイージスアショア、衛星監視網をかいくぐって式典会場からどうやってここまで来たのかについても疑問であった。
これについては本当に偶然が重なった上に、ヘラクレスに運が味方していたとしか言えない。
式典会場の現場を預かっていた指揮官はとりあえずEUの総統とエナストリア皇国の皇女一行は適切に保護して警護させていたが、ヘラクレスとブリタニアに関しては『とりあえず飛行場に戻っていろ!』としか指示しておらず、独断で動くとは想定していなかったのである。
挙句の果てに、各レーダーサイトは一部が定期点検中であったり、レーダー波数の切り替え調整中だったりで機能しておらず、衛星監視網も先日の騒動で一部に損傷が発生して各装甲駆逐艦やSSTO等を総動員して修理・増設作業の真っ只中であり、地球の反対側しか作動していなかったという醜態であり、ヘラクレスとブリタニア軍は奇跡的にそこを沿うように侵攻してきたのだ。
おまけに最後の頼みの綱のはずの早期警戒管制機や空中警戒管制機に至っては式典に一部が動員されていた他、残りの機体は北海道沿岸部に展開していたので内陸部への対処が出来ていなかったのだった。
そのせいでヘラクレスとブリタニアの進出を最初に把握したのはメカゴジラシティ最終防衛ラインの一つに建造されていたイージスアショアや定点監視拠点であったので笑えない。
※この一件の後、各地のレーダーサイトや監視網の点検はランダムかつ、監視から外れるようなルートが形成されないように設定された他、来賓であっても監視を怠らないようにという通達が出たのは言うまでもない。
とにかくゆかりは指示を出すしかない。
ヘラクレスとブリタニアにはとある部隊を向けさせ、DG同盟には他の主力を割り当てるとともに全改良型レールガン砲台を起動させ、外見がMk 26連装発射機にそっくりなミサイル発射機を再起動させた。
この発射機はとある世界線で主人公たちがとある存在に打ち込んだEMPハープーンを発射する砲台であったが、日本民族解放戦線が接収した後に『EMPハープーンは使い道ナシ』という判断から対空ミサイルや対艦誘導弾発射機に改修されている。
ヘラクレスとブリタニアはDG同盟から都市を守ろうと進撃し、衝突したが予想外の展開になっていた。
メカゴジラシティからの攻撃であった。
メカゴジラシティに装備されている改良型レールガン砲台は人知をはるかに超えた怪獣を討伐するために設計された物なので、KMFやMS、スーパーロボットでも流石に威力が過剰過ぎたのだ。
おまけに火事場泥棒的に占領しようとしたブリタニア軍には予想外すぎる相手が登場した。
『相変わらずの傲慢さのようですね?』
「っ!!」
ブリタニア軍のグリンダ騎士団とキャメロットの進撃を止めるかの如く正確無比な射撃が加えられた。
グリンダ騎士団筆頭騎士のオルドリン・ジヴォンやキャメロットの枢木スザクはその射撃を行ってきた戦術機の片部に書かれていた部隊章を見て驚いた。
騎士甲冑の頭部部分とそこから大きく書かれた薔薇。
日本民族解放戦線に亡命した穏健派ブリタニア人のみで構成され、日本民族解放戦線の有する戦術機甲連隊の中でも最精鋭・最強の戦術機連隊である‥‥‥‥…‥‥。
『ローゼンリッター連隊』
である。
この部隊の指揮官はアルトリア・ペンドラゴン。
彼女は神聖ブリタニア帝国の帝都の名前になったペンドラゴン家の出身であったが、騎士としての誇りや騎士道を決して忘れない人物でもあった。
しかし、現在のブリタニア貴族の傲慢ぶりに我慢が出来なくなった彼女は姉のモルガンと妹のモードレッド、義妹のグレイ、信じれる部下とともに日本民族解放戦線に亡命してきたのだ。
騎士としての実力が高かったことや、日本民族解放戦線内でもブリタニア貴族の中でも数少ないまともな人物であると評価されていたので亡命自体は簡単に受け入れられたが、扱いに困った。
そんな時、弦巻マキがとあることを思いついた。
『ブリタニアに不満があるんだしどうせなら部隊として運用すりゃいいじゃん』
ということであった。
そう言ったことでローゼンリッター連隊は結成された。
とはいえ運用機体は旧型の『撃震』を改良した『瑞鶴』であるので少々不安があったが、そこはさすがの技量と言ったところか、
グリンダ騎士団の隊員たちをすぐさま圧倒し、アルトリアの瑞鶴はスザクのランスロットと互角以上に渡り合っていた。
とはいえメカゴジラシティの存在が敵味方勢力に完全に露呈したのは事実であり、ゆかりは戦いの後、防諜に資金をさらに投じる必要を感じていた。
次回 捜査と準備
スパロボ風戦闘前会話を小説の中で登場させたら面白そうですかね?
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読みたい!
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どちらでも
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別にいい