Roseliaをたおせ!   作:ダシマ

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第26話「広島ロケ!(前編)」

第26話

 

 期末テストが終わり、終業式まであと目前と控えた頃、パスパレも夏の撮影が増えていった。

 

千聖「……」

 

 だが、千聖はどうしても気になる事があった。それは一丈字飛鳥の事である。ライブや期末テストを見るあたり、飛鳥はやはり普通の人間ではないと感じていた。

 

 今までの自分であればそんな事はどうでも良かったのだが、バンド対抗の合同ライブで飛鳥が練習に関わったRoseliaが自分たちに大差をつけて勝利をしてから、すっかり目の離せない存在となっていた。

 

 長年芸能界にいた関係で、手抜きは一切許せない性格の千聖。何とかして飛鳥の素性に触れようと思っていたが、もうすぐ夏という事で仕事も増える為、一旦飛鳥の事は置いておくことにしたのだった。

 

***

 

 そしてその飛鳥は本人は、夏休みに入ると学園にいる理由もなくなるため、広島に帰るかどうか考えていたが、素性を知らない友希那たちからはバンドを見てほしいと依頼されており、どうしたものかと考えていた。

 

 とりあえず決まっている事は今度の休み、広島に戻って仕事をするという事だ。

 

 だが、この仕事はPastel*Palettesが関わっているという事を飛鳥はまだ知らない…。

 

*******

 

 そして迎えた今度の土曜日。Pastel*Palettesは現地に入っていた。

 

彩「楽しみだね! 広島ロケ!」

イヴ「世界文化遺産もあるみたいですね…」

千聖「彩ちゃん、イヴちゃん。私達は遊びに来たわけじゃないのよ」

日菜「千聖ちゃんはカタすぎるんだよー。広島なんて滅多にこれないじゃん」

 

 と、暢気すぎるメンバーに千聖は困惑していて、麻弥は苦笑いしていた。

 

 そしてPastel*Palettesはマイクロバスに乗ってロケ場所に向かった。到着したのは広島市内でも港の方にある大型ショッピングセンターだった。

 

彩「よし皆! 頑張るよ!!」

日菜・イヴ「おーっ!!!」

 

 と、彩たちはショッピングセンターのロケを頑張ろうと意気込んでいたのだが…。

 

「えーっ!!?」

 

 何という事だろう。スタッフのミスでスケジュール管理にミスがあったのだ。本来14時から始まるはずが、11時に来なければならなかったのだ。

 

「まあ…君たちが悪い訳じゃないんだけどね…。スタッフさんがすっごい無責任だったよ。他人事って感じで」

千聖「……!!」

 

 担当者の言葉に千聖はとてつもなく激怒していた。自分たちは毎回巻き込まれてもまあ仕事をすればいい話だが、現地の人たちに迷惑をかけたのであれば話は別だ。

 

「悪いけど、他のグループも予約しとるけん。また今度にしてくれる?」

 

 と、結局ロケが出来なくなってしまったのだ。

 

千聖「ちょっと!! 一体どういう事よ!!」

「仕方ない。一旦東京に帰ろうか」

千聖「そうじゃないでしょ! 何があったのか説明しなさい!!」

「いや、僕に言われても…」

彩「千聖ちゃん。落ち着いて…」

 

 と、パスパレが駐車場で揉めていると、偶然飛鳥がそれを見かけて困惑していると、一緒にいた茶髪の少年と青髪の少女が驚いていた。

 

「おい、飛鳥…」

「あの人たちって…」

飛鳥「ああ。今行ってるバンドリ学園の人たち。広島でロケをやってるみたいだけど、どうしたのかな…」

 

 すると日菜が飛鳥の存在に気付いた。

 

日菜「あれ!? 飛鳥くん!?」

「え!?」

 

 日菜の言葉にパスパレが同じ方向を見ると、飛鳥がいて皆驚いていた。すると千聖はやはり何かあると考えて声をかける事にした。

 

飛鳥「…あ、気づいた」

 

*******************

 

千聖「どうしてこんな所にいるの!?」

飛鳥「今日ここで単発のバイトがあったんですよ。手伝ってくれって言われて…」

 

 飛鳥が苦笑いしながらそう答えた。

 

千聖「わざわざ東京から広島まで?」

飛鳥「ええ。有難い事に技術を買ってくれまして」

 

 千聖の言葉に飛鳥は苦笑いした。

 

彩「そちらのお二人は友達?」

飛鳥「はい、こちらが奈良川京」

京「宜しくお願いします!」

飛鳥「で、こっちは林日向」

日向「林日向です。宜しくお願いします」

日菜「ふーん…」

 

 日菜がじーっと日向を見ていた。

 

飛鳥「…で、何かあったんですか?」

日菜「聞いてよ! それがね…」

 

 日菜が事情を説明すると、飛鳥は日向を見つめ、日向は思い当たる節がありそうな顔をしていた。

 

麻弥「…どうしたんですか?」

日向「あ、いえ…。皆さんもうお帰りになられるんですか?」

千聖「そうだけれど…」

日菜「えー! お好み焼きを食べて帰ろうよぉ!」

麻弥「ちょ、日菜さん…」

 

 本当に遊びに来たわけじゃないのに…と、麻弥は困惑していた。

 

日向「…そのロケなんですけど、ちょっとこちらで掛け合ってみましょうか?」

「え?」

日向「えっと…皆さんが行おうとしていたロケの場所…うちの祖父が経営してる会社のグループ会社なので…」

 

 日向の言葉にパスパレとマネージャーが驚いていると、

 

飛鳥「あ、彼女…林グループの令嬢なんですよ」

「嘘お!!?」

日向「あ、皆さんのご迷惑でなければ…」

彩「い、いやいや!! そこまでして貰わなくても…」

日菜「いいじゃん。やって貰えば」

 

 日菜がそう言うと、彩たちは困惑していた。

 

彩「…お願いして貰ってもいいですか?」

日向「は、はい。もしダメならごめんなさい…」

 

 すると日向が電話をかけた。

 

日向「あ、もしもし…」

『もしもし! 日向お嬢様でいらっしゃいますか!? ご用件は何でしょうか!!』

 

 相手の男性は滅茶苦茶媚びを売ってて、聞いてる飛鳥達も困惑していた。

 

日向「…それが」

 

 日向が事情を説明すると、

 

『勿論構いませんよ!! すぐに係の者には開けておくように言っておきますので! どうぞお好きなだけロケをされて行ってください!!』

日向「あ、ありがとうございます…」

『いえいえ!! 林グループあってのわが社なので!! それでは!!』

日向「し、失礼します…」

 

 そう言って日向が電話をかけた。

 

京「相変わらずすげーな…」

日向「や、やめてよ!! 恥ずかしいんだから!!」

 

 京の言葉に日向が恥ずかしがると、飛鳥も困惑していた。

 

飛鳥「…まあ、開けていただけたようなので、行ってみては如何でしょうか」

京「あ、でも日向がついていかなきゃいけないんじゃないか」

日向「あ、うん。バイトも終わったし、皆さんが良ければ…」

日菜「いいよ!! 寧ろ飛鳥くんと…京くんだっけ? 2人もおいでよ!!」

 

 とまあ、こうして飛鳥・京・日向が同行することになったが、千聖は京と日向を見つめていた。

 

 

つづく

 

第31話のアンケートです

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