Roseliaをたおせ!   作:ダシマ

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第27話「広島ロケ!(後編)」

第27話

 

 日向の助けを借りて無事にロケをすることが出来たPastel*Palettes。そしてその様子を飛鳥達も見学させて貰う事になった。

 

飛鳥(こうして見ると本当に雲の上の人なんだなぁ)

 

 カメラの前で芸能人モードになっている彩たちを見て、飛鳥は違う世界の人間だなあと思っていた。

 

***************

 

「本当にありがとう!」

 

 彩たちがお礼を言っていたが、飛鳥としては日向の手柄なので何も言わなかった。

 

千聖「…お礼を言ってるのよ? 反応したらどうかしら?」

飛鳥「え、私ですか?」

彩「あ、そっか。日向ちゃん。ありがとう」

日向「あ、いえいえ…」

 

 実際にロケが出来たのは日向がオーナーの孫娘だからという事もあった為、彩はダイイチに日向に礼を言うべきだと考え、彼女に礼を言った。それに対し日向も苦笑いして礼を受け取った。

 

飛鳥「…皆さんはこれからどうされるんですか?」

麻弥「ロケも終わったのでこれから東京に帰ります」

飛鳥「飛行機でお帰りになられるんですか?」

千聖「…新幹線よ」

 

 広島から東京まで新幹線で4時間かかるのだ…。飛行機だと1時間弱だが空港は広島市から1時間離れた三原市にあるのだ。

 

飛鳥「…結構不便でしょう」

千聖「ええ。貴方もそう思うでしょう?」

飛鳥「そうですね…」

京「昔は広島市にも飛行場あったって言ってたけどなぁ…」

飛鳥「まあ、道中お気をつけて」

 

 こうして飛鳥達も別れようとするが、

 

日菜「あ、そういえば飛鳥くんこそこれからどうするの?」

飛鳥「私は明日帰ります」

彩「そっか…」

日菜「あ、そうだ! 折角だからご飯一緒に食べようよ!」

飛鳥「え」

 

 日菜の言葉に空気が止まった。

 

麻弥「ひ、日菜さん!」

飛鳥「あの、新幹線の時間大丈夫ですか?」

「いいんじゃないかしら」

 

 千聖がまさかの一言を言い放つと、これには飛鳥だけではなく、彩、麻弥も驚いていた。普段はこういうの絶対にOKを出さないのだ…。

 

日菜「やったあ! 千聖ちゃんがこういう事言うのちょー珍しいけど、いいなら決まりだね!」

麻弥「あ、えっと…ご三方こそお時間大丈夫ですか?」

京「いやー。時間はいいけど金が…」

千聖「大丈夫よ。経費で支払わせるから」

 

 千聖の言葉に飛鳥・京・日向は困惑していた。

 

千聖「スケジュール管理をミスして先方さんや私達に迷惑かけたんだから、それくらい当然よ」

飛鳥(…和哉さんと似たような事言ってるな)

 

 飛鳥は自分の上司の事を思い出して困惑していたが、結果的に皆予定も空いていた事だし、無理に断るとそれこそ怪しまれそうなので、承諾することにした。

 

*********************

 

 そんなこんなでお好み焼き屋に行くことにした一同。

 

日菜「広島ってお好み焼きだと思ってたけど、色んなのがあるんだねー」

飛鳥「私もこっち来た時初めて知りました…」

 

 お好み焼きが焼けるまでの間、コウネと呼ばれる牛の肩ばら肉を使った一品料理をつまみにしながら話をしていた。

 

彩「こっちでは聞いたことないよね」

飛鳥「まあ、広島以外は他の部位と一緒にお出ししてるって聞いたことがありますね」

日菜「そうなんだ」

 

 そんな中、千聖は飛鳥をじっと見つめていた。

 

千聖「…そういえば、日向ちゃんと奈良川くんだったかしら?」

日向「は、はい」

京「何スか?」

千聖「あなた達って飛鳥くんの幼馴染よね?」

 

 千聖の言葉に飛鳥は『来た』という顔をしていて、京と日向も内心焦っていた。

 

京「いや、その…」

日向「幼馴染という訳では…」

 

 違う所で焦っていた。2人は飛鳥が超能力者だという事はもう知っており、飛鳥から事前に千聖は鋭いと聞いていたので、下手な事を言ったらバレそうだと思い、ヒヤヒヤしていたのだが、第一声が絶対に違う『幼馴染』だったので、本当に安心したと同時に、どういう質問が来るか分からなかったので、穏やかじゃなかった。

 

 飛鳥は2人に注目が行っている隙に変な事にならないようにと、千聖に暗示をかけた。自分が超能力者であることを悟られないように…。

 

飛鳥「えーと…。2人と知り合ったのは中学1年生からなんですよ」

日菜「じゃあ幼馴染とは違うか…でも、中学生だった時の飛鳥くんの話聞きたい!!」

京「あ、いやー…」

飛鳥「…ごく普通の中学生でしたよ」

京「いや、それは絶対ない」

日向「何から話せばいいかな…」

飛鳥「まあ、まずはこの2人とどうやって知り合ったかお話ししましょうか」

日菜「お願い!」

 

 とまあ、飛鳥はお好み焼きが来るまで何とかしのぐと、お好み焼きが到着したらもう飛鳥に関する話はすっかり片隅に置かれた。

 

****

 

 そしてお好み焼きを食べ終わり、今度こそPastel*Palettesは一足先に東京に帰っていった。飛鳥・京・日向も広島駅まで見送りをして、3人だけになった。

 

飛鳥「…ふう」

日向「お疲れ様…」

 

 パスパレが帰ったのを確認して、飛鳥は一息つくと日向は苦笑いして飛鳥をねぎらった。

 

京「あー。緊張した…」

飛鳥「ありがとう2人とも。付き合ってくれて」

日向「それはいいんだけど…」

飛鳥「…ああ。特に白鷺先輩は鋭いからな」

京「大丈夫かよ…」

飛鳥「うーん…。ちょっとヤバいかも…」

 

 と、これからどうするか本当に悩みどころな飛鳥だった。

 

 

 だが、その悩みもすぐに終わる事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある日の事。飛鳥が東京の街を歩いていた。沢山人がいて何の変哲もない一日。

 

飛鳥(そういや明日はRoseliaの練習見る日だったな…。覚えとかないと)

 

 なんて考えていると、向かいからやってきた一台の車が何やら不穏な走りを見せていた。

 

飛鳥(あれは…!!)

 

 すると車は飛鳥達の方に向かって突進しようとしていた。このままだと自分だけじゃなくて他の人にも影響が出る。

 

飛鳥『止まれ!!!』

 

飛鳥が超能力を使って暴走車を止めたが、猛スピードを出しているせいで中々止まらない。

 

飛鳥(くそっ!!)

 

 飛鳥の周りは皆逃げており、このままいけば飛鳥一人だけで済むが、後ろにある建物の中には人が沢山いて、車が突っ込んでくること等気づいていなかった。

 

 だからこそここで止めないといけないのだ。

 

飛鳥(やむを得ん!!!)

 

 飛鳥が車を止めるのではなく、超能力を使って車を持ち上げた。そして中にいる運転手の様子を見ると、持ち上げた瞬間に正気に戻ったのか慌ててブレーキをかけていた。そして車は収まった。

 

飛鳥(やっと止まったか…)

 

 飛鳥がもう問題ないと安心すると車を降ろした。周りの人は突然の光景に驚きを隠せなかったが、まさか飛鳥が超能力を使っているとは思いもしなかっただろう。まあ、普通に超能力が使えるなんて思わないだろう。

 

飛鳥「ふー…」

 

 飛鳥は困惑しながら、運転手に声をかけたが、運転手は突然の状況に憔悴していた。

 

飛鳥「…仕方ない。警察はこっちで呼ぶか」

 

 飛鳥が仕方ないと言わんばかりに警察に通報したが、この時千聖が見ていたのだ…。

 

千聖(間違いない!! あの子やっぱり…!!)

 

 

 

 

 

 そう、千聖は飛鳥によって車が止まったのだと確信し、急いでその場を後にした。

 

 

 

つづく

 

第31話のアンケートです

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