Roseliaをたおせ!   作:ダシマ

28 / 31
第28話「飛鳥と千聖」

第28話

 

 千聖は遂に目撃してしまった。超能力を使っている飛鳥の姿を…。

 

千聖(前々から思っていたけど、やはりあの子には不思議な力があったのね…)

 

 以前からずっと頭の中で思い描いていた仮定が現実となり、千聖は戸惑いを隠せずにいたが、ある事が脳裏に浮かぶ。

 

 

 今までの事も超能力を使っていたのではないかと。

 

 

千聖(…あの子に限ってインチキはしていないと思うけれど、確かめてみる必要があるわ)

 

**********************

 

 その夜、千聖は飛鳥に電話をかけてみる事にした。

 

「…はい、一丈字です」

「お疲れ様」

『どうされました?』

 

 飛鳥が何事もなかったかのように話しかけると、

 

千聖「いきなりごめんなさい。貴方に話があるの」

飛鳥「何でしょう」

千聖「貴方、超能力が使えるでしょう」

 

 

 千聖がそう口を開くと、飛鳥は特に動揺する様子もなかった。

 

 

飛鳥「…ええ。その通りですよ」

 

 飛鳥は思った他素直に認めると、千聖はしらばっくれるかと思い、困惑していた。

 

飛鳥「あの現場にいらっしゃったでしょう」

千聖「知ってたの!?」

飛鳥「…ええ。もうやむを得ませんでしたので。もしそれで貴方が突っ込んできたら、素直に白状しようと思いました」

 

 飛鳥がフッと笑うと千聖はあっけに取られていたが、

 

千聖「それで…聞きたい事があるのだけれど」

飛鳥「超能力を使ってインチキしていたか。ですかね」

 

 飛鳥の言葉に千聖は驚いていた。

 

千聖「…それも超能力かしら?」

飛鳥「いえいえ。もうこの際だから言いますが、これくらい造作もございませんよ。寧ろ…超能力便りではいざという時に足元掬われますからね」

 

 飛鳥が別人のように振舞うと千聖は困惑していた。

 

飛鳥「少なくともRoseliaの皆さんへの指導に関してですが、超能力は使っていませんよ。Roseliaの課題は湊さん達ご自身がレベルアップして頂けなければ解決できません」

千聖「……」

飛鳥「…それで、私が超能力を使える事を知って、如何なされますか?」

 

 飛鳥がそう言うと、千聖が真剣な顔をしていた。

 

千聖「飛鳥くん」

飛鳥「何でしょう」

千聖「…超能力者である事をバラされたら、貴女も都合が悪いでしょう?」

飛鳥「確かにそうですね」

千聖「なら…Pastel*Palettesを優先しなさい。そうすれば黙っててあげるわ」

 

 千聖がそう言うと、飛鳥は何も言わなかった。

 

飛鳥「別に構いませんよ。喋って頂いても。というか、喋る気なんてないでしょう」

千聖「……!」

 

 飛鳥の言葉に千聖はちょっと興奮していた。

 

飛鳥「いくら私に超能力が使えるからって、その事をいきなり丸山先輩たちに話しても信じてくれる保証なんてございませんし、運が悪ければ人の秘密を喋る最低な奴だと蔑まれるだけです。そして何よりも…普通に白鷺先輩自身にメリットなどございません。違いますか?」

 

 飛鳥の言葉に千聖はふっと笑った。

 

千聖「…ええ。その通りよ。彩ちゃん達は私と違って優しい子達よ。もしあなたの秘密を喋っても『本当に喋ってよかったの?』とか『人の秘密を喋るのは良くないよ』って言うわ。間違いなくね」

 

 千聖がそう言うと、実際に自分に怒っている彩たちの姿を思い浮かべていた。

 

飛鳥「白鷺先輩もお優しいですよ」

千聖「お上手ね」

 

 飛鳥のお世辞に千聖は簡単にあしらった。

 

千聖「さて、話は戻すけど私があなたにそう聞いた目的を教えてあげる」

飛鳥「……」

千聖「あなたの事が気になっていたのもそうだけれど、そうやって今まで陰で私達を助けてくれていたのね」

飛鳥「…ええ。まあ、仕事なので」

千聖「まあ、その仕事とやらも時間があればゆっくり聞かせて貰うわ」

 

 こうして話はうまい事まとまろうとしていた。

 

千聖「とにかく、このまま何も知らずに助けられるままでいるのは私のプライドが許さないの」

飛鳥「……」

千聖「…今までのお礼と言ってはアレだけど、これからは出来る事があれば協力するわ。何でも言って頂戴」

飛鳥「宜しいんですか?」

 

 千聖の言葉に飛鳥は驚いていた。

 

千聖「ええ。嘘はつかないわ…というか、寧ろまた一つ確認したい事があるの」

飛鳥「あ、白鷺先輩以外に知ってる人はいるかって話ですか? 亘さんってご存じですか?」

千聖「亘…ああ、あの地味なスタッフ…って、その人も知ってたの!!?」

飛鳥「ええ。数年前から実は我々のお客さんでして、あなたがたパスパレに関しましては、色々お世話になってるんですよ…」

 

 飛鳥が苦笑いすると千聖はあっけに取られていた。

 

**********************

 

千聖「という事を聞いたのだけど、どうなの?」

「そ、そうだよ…。黙っててゴメンね…」

 

 とあるお洒落なレストラン。千聖は飛鳥、亘を連れて取り調べを行っていた。

 

飛鳥「…まあ、そういう訳で私は亘さんを始め、いろんな方から東京でのガールズバンドに対する悪質なファン…通称『ヤラカシ』による被害が酷いから捜査や征伐を手伝ってくれって言われて、こちらで駐在してるんですね」

 

 飛鳥が苦笑いしながら説明していた。

 

千聖「…友希那ちゃん達も知らないの?」

飛鳥「はい。寧ろあこさんや紗夜先輩あたりはご家族の事もありますので…」

 

 そう、日菜や巴は結構前に出るタイプなので、もし紗夜とあこに何かあったら大変な事になりかねないのだ。

 

飛鳥「ですので、私の正体を知っているのはあなた方お二人と、そちらの社長さん、そして学園長です」

 

 飛鳥がそう言うと、千聖は驚きを隠せずにいたが、口角を上げた。

 

千聖「…分かったわ」

飛鳥「ありがとうございます」

千聖「それはそうと、これからは私も協力するから、貴方も協力して頂戴ね」

飛鳥「まあ、流石に毎日は無理ですが…」

千聖「いや、そこまではしないわよ」

 

 一体何をされると思ってたんだ。と言わんばかりに千聖がツッコミを入れた。

 

千聖「私も芸能人の視点から色々情報を集めてみるわ」

飛鳥「宜しくお願いします」

 

 こうして白鷺千聖を味方につけた飛鳥。果たしてどうなる事やら…。

 

 

つづく

 

第31話のアンケートです

  • 戸山香澄
  • 花園たえ
  • 牛込りみ
  • 山吹沙綾
  • 市ヶ谷有咲
  • 美竹蘭
  • 青葉モカ
  • 上原ひまり
  • 宇田川巴
  • 羽沢つぐみ
  • 丸山彩
  • 氷川日菜
  • 白鷺千聖
  • 大和麻弥
  • 若宮イヴ
  • 弦巻こころ
  • 瀬田薫
  • 北沢はぐみ
  • 松原花音
  • 奥沢美咲
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。