Roseliaをたおせ!   作:ダシマ

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第3話「強さの秘訣(前編)」

 

 

 ここはとある芸能事務所。その事務所にPastel*Palettesの姿があった。ここで簡単な自己紹介をしておこう。

 

 一生懸命だけど、どこか抜けてるボーカル・丸山彩。

 

 才能マンならぬ才能ガールで氷川紗夜の双子の妹のギター・氷川日菜。

 

 本業は女優で天才子役と呼ばれたベース・白鷺千聖。

 

 スタジオミュージシャンで機械オタクのドラム・大和麻弥。

 

 フィンランドのハーフでモデルを兼業しているキーボード・若宮イヴ。

 

 元々彩以外は本業がアイドルではなく千聖は女優、麻弥はスタジオミュージシャン、イヴはモデルが本業である(日菜は軽い気持ちで受けたオーディションに見事受かった)。

 

 しかし、事務所が突然この5人でバンドを組めと言われ、音楽経験も接点もなかった彼女たちはデビュー時にエアバンドで乗り切ろうとしたが、音響のトラブルでバレてしまい、一気に窮地に落とされてしまった。

 

 そこから元々アイドル活動に乗り気じゃなかった千聖が脱退しようとしたり、雨の中チケットを配ったりするなど苦労もあったが、お互いの事を知るうちに改善されていくようになった。

 

 で、そんな彼女たちだったが、先日のコンテストでRoseliaに完膚なきまでに完敗し、プロのミュージシャンとしてのプライドをズタズタにされてしまう…。

 

****

 

 話は戻って事務所。一仕事終えて5人が楽屋に戻ってきたが、やっぱり此間のコンテストの事を引きずっていた。

 

麻弥「…やっぱ、まずいですよね。このままだと」

千聖「マズいなんてもんじゃないわよ。いくらRoseliaに実力があるとはいえ、アマチュアに大差で負けたのよ私たち…。大失態ってレベルじゃないわよ」

日菜「うーん…。あの演奏聴いてたら、ただ弾ければいいってもんじゃないって事が良く分かったよ…」

 

 日菜はドラマのセリフや演奏のコードはすぐ簡単に覚えられるのだが、音楽で客の心をつかむという事はすぐには出来なかった。

 

彩「いったいどんな練習したんだろう…」

イヴ「学ぶところがいっぱいあります!」

 

 と、話をしていた。すると千聖がある事を考えた。

 

千聖「…それもそうだし、Roseliaの表現力が段違いで上がったっていう所が気になったのよね」

彩「表現力?」

麻弥「あ、ジブンもそう思ってたんですよ。なんていうか、曲の中に出てくる登場人物…そう、ミュージカルを見てるようでした!」

日菜「あの子、ミュージカルとかやってたのかな?」

千聖「それよ!」

 

 日菜の言葉に千聖が身を乗り出した。

 

麻弥「ああ! 確かに言われてみれば納得いきます!」

千聖「あの表現力は是非学んでみたいわ…。今度、声をかけてみましょう!」

彩「う、うん…」

 

 そんなこんなで千聖たちは次の登校日、飛鳥に声をかけてみることにした。

 

****************

 

 次の登校日…。

 

「え? 一丈字くんですか? 荷物があるからどこかにいると思うんですけど…」

 

 千聖たちは早速飛鳥のいる1年3組の教室に尋ねてみることにしたが、飛鳥は不在だった。

 

彩「そ、そうなんだ…。もし来たら探してたって言っといてくれるかな?」

「は、はい!」

 

 そう言って彩たちが去っていった。

 

日菜「どこ行っちゃったんだろう…」

千聖「まあ、言伝は頼んだし、向こうからくるでしょう」

麻弥「い、いいんですかね…」

 

 後輩とはいえ、頼む側が来させるのもどうかと麻弥は思った。

 

 そんなこんなで飛鳥が現れたのはHRが始まるギリギリだった。クラスメイト達が飛鳥の顔を見るなり声をかけた。

 

「あ、一丈字くん!」

飛鳥「おはようございます。なんですか?」

「Pastel*Palettesの丸山先輩たちが探してたよ!?」

飛鳥「え? 私をですか? 何だろう…ありがとうございます」

 

 そう言って席に着いた飛鳥だったが、それをDQN達が見ていた。

 

飛鳥(絶対邪魔する気だな…)

 

************

 

 そんなこんなで休憩時間。飛鳥が普通に席に座っていると、

 

「…あの、行かないの?」

飛鳥「まあ、見てれば分かりますよ」

「え?」

 

 するとDQNと取り巻き達が現れた。無茶ぶりさせた張本人である。

 

飛鳥「何か御用ですか?」

 

 するとDQNが飛鳥の机を蹴ったが、動かないタイプなので、ただ単に足を痛めるだけだった。

 

DQN「てめえ…調子乗んなよ」

飛鳥「えー。そっちが無茶ぶりしてきたんでしょう」

 

 飛鳥がそう言うと、DQNが飛鳥の胸倉をつかんだ。

 

DQN「オレ達としてはお前に恥をかかせるつもりだったんだよ。何出しゃばったことしてんだ陰キャが…」

飛鳥「陰キャはそっちでしょ?」

 

 飛鳥が普通にそう言い返すと、DQNは頭に血が上って飛鳥に殴りかかろうとするが、飛鳥は普通に受け止めた。

 

DQN「なっ…!」

飛鳥「Pastel*Palettesの所に行かせたくないからって、こんな事はやめましょうよ」

 

 飛鳥が冷静にそう言うと、他のクラスメイト達が驚いていた。すると一人の教師がやってきた。

 

「そこ! 何をしている!」

DQN「!」

飛鳥「……」

 

 教師がやってきて、DQNがビビると飛鳥は無表情だった。

 

DQN「く、くそ…! 離せ!!」

飛鳥「そういう訳にはいきませんよ。あ、すいません。DQNさんが私に殴りかかってきたんですよ。この拳と彼の顔が何よりの証拠です」

 

 飛鳥がにこやかにそう言うと、教師も周りの生徒たちもドン引きしていた。

 

「…わ、分かった! DQN! 生徒指導室に来なさい!」

DQN「ざけんな!! 全部こいつが悪いんだ!!」

「いいから生徒指導室だ!!」

DQN「うるせーな!! 怒鳴ればいう事聞くと思ってんのか!! 大体昨日体育館裏で女子生徒と何してたんだよ!!」

 

 DQNの言葉に教師が青ざめた。

 

飛鳥「えっ…?」

DQN「やっぱりそうだったんだな。おい、こいつを生徒指導室に連れて行ったらこの件は黙ってやるよ」

飛鳥「そんな事したら教育委員会と理事長先生に報告しますよ? あと、損害賠償やら慰謝料やら諸々…」

DQN「お前は黙ってろ!!」

先生「う…う…うわああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 先生は逃げ出すと、飛鳥もDQNもあきれ果てた。

 

DQN「…なんだアイツ。もう興が冷めちまった。行こうぜ」

 

 そう言ってDQNと取り巻きがその場を後にすると、飛鳥はスーッといなくなった。その瞬間、取り巻きが思い出した。

 

取り巻き「って、良くねーよ!! あいつ、彩ちゃん達の所に…」

DQN「そうだった!! おい!! 待て一丈字!!」

 

 そう言ってDQN達が追いかけて行った…。

 

 

つづく

 

第31話のアンケートです

  • 戸山香澄
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  • 山吹沙綾
  • 市ヶ谷有咲
  • 美竹蘭
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