第32話
モカは本当に飛鳥に電話をかけた。
モカ「あたし、飛鳥くんが超能力を使ってる所見たんだ~」
飛鳥「そうですか」
飛鳥は特に驚くことなく、普通に対応をしていた。
モカ「あれ~? あっさり自白したね~」
飛鳥「そろそろたどり着くと思っていましたよ。電話で話したのは正解でしたね」
モカ「え?」
飛鳥「ここで私がシラを切れば、他の皆さんにお話する事も可能でしたし。でもまあ、それは冗談抜きでやめた方が良いですよ」
モカ「それは分かってるよ~。今まで助けて貰っといてそんな恩知らずな事しないよ~」
飛鳥「まあ、そうなんですけど、悪い奴に狙われますからね」
飛鳥の言葉に空気が止まった。
飛鳥「引き返すなら今のうちですよ」
モカ「…でも、千聖さんはもう知ってるんだよね?」
飛鳥「ええ。同じように説明をしたんですけど、退くつもりはないそうです」
モカ「じゃああたしも退かな~い」
モカの言葉に飛鳥は困惑していた。
飛鳥「…それは一体なぜ?」
モカ「面白そうだから~」
モカがそう言うと飛鳥は何も言わず真顔になった。
モカ「冗談だよ。助けて貰ったからだよ」
モカがいつもの余裕な笑みを浮かべるも、声色は穏やかだった。
モカ「それに事情を知ってる子がいる方が色々動きやすいでしょ」
飛鳥「ええ…。それは確かにそうですが、まずはあなた方に危害が加えられない事が優先条件になります。危ない事はしないでください」
モカ「あ、うん…」
飛鳥「青葉さん。もう一度言いますが…」
モカ「分かった分かった!! 今度千聖さんも呼んで会議しよ!!」
モカは思った以上に真面目だなと思っていた。
モカ「あ、それはそうと…」
飛鳥「?」
モカ「湊さん達は知ってるの?」
飛鳥「いいえ。ですが、私の母にはお会いしていて、普通の環境ではない事は察しているのではないでしょうか…」
モカ「…そっか」
とまあ、そんなこんなで会話は終わったわけだが、
モカ(…やっぱり思った通り、真面目だなぁ。飛鳥くん)
モカはこの時他のメンバーに話そうか考えたが、今は話さない事にした。危害が加えられるのもそうだが、あまり話してほしくなさそうだったので、飛鳥の意思を尊重する事にした。
******************:
「ごめんなさい飛鳥くん…」
「いえいえ。彼女にももうバレそうだと思ってたので…」
千聖から電話があり、モカを止められなかった事を謝罪された。飛鳥はもう仕方のない事だと苦笑いしていた。
飛鳥「まあ、超能力の件は少し様子を見てからお話させてください」
千聖「分かったわ」
こうして話を簡単に終わらせてしまった。
飛鳥「2人もバレてしまうとは…。こりゃ参ったな…」
************************
そんなこんなで夏休みはまだまだ続く。この日はRoseliaの練習はなく、飛鳥は一人散歩に出かけていた。向かった先は人工アイランドである『メカノスアイランド』である。
実を言うと飛鳥は機械を弄るのもお手の物である。
飛鳥(そういや最近触ってないなぁ…。腕が鈍ってなきゃいいけど)
「あれ? 一丈字さんじゃないですか!」
飛鳥「え?」
聞き覚えのある声がしたので、飛鳥が声がした方を見ると、そこには変装した麻弥の姿があった。
飛鳥「あ、これはこれは…」
麻弥「…あ、別に名前を呼んでいただいても大丈夫ですよ」
自分が芸能人だからと気を遣ってる飛鳥に思わず苦笑いした。
飛鳥「大和先輩もこちらに御用ですか?」
麻弥「はい。オフとイベントも重なったので、見に来ました」
飛鳥「そうですか。ごゆっくりお楽しみください」
麻弥「あ、折角ですから一緒に回りましょうよ」
飛鳥が去ろうとすると、麻弥が引き留めたがすぐに我に返った。
麻弥「あっ! す、すみません! 用事とかありましたよね!」
飛鳥「いや、スキャンダルとか大丈夫ですか?」
麻弥「いえいえ! そこまでお気遣い頂かなくて結構ですよ。それに…ちょっと一丈字さんと個人的にお話もしてみたかったですし…」
飛鳥「…そうですか」
恐らくRoseliaの事だろうなと思ったが、千聖の事もあるし、ヤラカシっぽい男たちが麻弥に気づいており、声をかけようとしていたので、一旦様子を見ることにした。
飛鳥「分かりました。私で宜しければ一緒に参りましょうか」
麻弥「は、はい! お願いします!!」
そう言って飛鳥は麻弥と移動すると、男たちはうろたえていた。
「あれ!? 今麻弥ちゃんがいたような気がしたんだが…」
「クソッ!! 一人になっている所を囲もうとしたのに!!」
「その話詳しく聞かせてくれないかな?」
「数人がかりで麻弥ちゃんを人気のない所に襲ってレイプ…」
すると男たちは警官に手錠をかけられた。
「なんで!!?」
「何でじゃねーよバカタレ」
*********************
とまあ、そんなこんなで飛鳥は麻弥と色んな出し物を見て回った。
麻弥「あ、ちょっと機材見ていいですか!?」
飛鳥「構いませんよ」
とまあ、麻弥が機材に目をつけて飛鳥がそれを待っている状態だった。機材に対して目を輝かせる麻弥を見て飛鳥は口角を上げた。
すると飛鳥の視線に気づいた麻弥ははっと気づいた。
麻弥「あ、す、すみません! 夢中になってまして…」
飛鳥「…以前から噂は聞いておりましたが、本当に機械がお好きなんですね」
麻弥「あ、はい…。変ですかね…」
飛鳥「滅相もございません」
飛鳥が毅然とした態度でそう言うと麻弥は思わずドキッとした。
飛鳥「機械いじりが好きな上で理解があると、心強く思います。もっと自信を持ってください」
麻弥「は、はひ…////」
めっちゃ褒めてくるので、麻弥は思わず恥ずかしくなって視線をそらしてしまった。
****
そして別れの時…。
飛鳥「本日はありがとうございました」
麻弥「は、はい! こちらこそありがとうございました!」
飛鳥が挨拶をすると麻弥が飛鳥を見つめた。すると飛鳥を見るなり、褒めてきた事を思い出して照れくさくなってしまった。
飛鳥(…そんなに照れられるとこっちも恥ずかしいんだけどなぁ)
飛鳥はまあまあ察していたが、何も言わない事にした。
飛鳥「それでは私はこれで失礼します」
麻弥「は、はい! ありがとうございました! 飛鳥さん!!」
こうして飛鳥の休みは終わった。
飛鳥(…ん? 今、名前で呼ばれたような)
つづく
第32話のアンケートです
-
戸山香澄
-
花園たえ
-
牛込りみ
-
山吹沙綾
-
市ヶ谷有咲
-
美竹蘭
-
青葉モカ
-
上原ひまり
-
宇田川巴
-
羽沢つぐみ
-
丸山彩
-
氷川日菜
-
白鷺千聖
-
大和麻弥
-
若宮イヴ
-
弦巻こころ
-
瀬田薫
-
北沢はぐみ
-
松原花音
-
奥沢美咲