・この作品は『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』のクロスオーバー作品です。
ただし、他の主要な作品とは違い、吉井明久がチートでもありませんし、基本的には原作
忠実の設定をしています。なので、これが気に入らない人にはあまりお勧めできません。
ですが、同時にただのクロスオーバー作品ではなく、しっかり自分で一つのストーリーを
作って書いています。なので、『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』どちらも知ら
ない人でも、片方を知っている人でも、両方知っている人でも、一度は読んでみてくださ
い。
・ついでに全部見ていただいて、よければコメントください。できればアドバイスや、原作
知識であれば嬉しいです。というか正直なんでもいいです。
少女は昔は一人の少女だった。彼女は疎まれた存在だった。しかし、彼女はそれでも親、特に父親のことを尊敬していた。その父親が、ある時一人の少女に恥をかかされた。彼女は激昂した。それは、どうしようもないほどみっともない、子供じみた怒りだったが、彼女は怒りのままに動いた。そして──
*
「明久!どこにいる!・・・っ、またか。」
私は藤原妹紅。この迷いの竹森の住人で、かつ案内人だ。私は最近、この森に迷い込んだ子供、吉井明久こと明久を気まぐれに拾ったわけなんだが…
「・・・どうしたの?」
今木の上から正気のない顔で声を出している小さい人影、明久。
1ヶ月ほど前、ここ迷いの竹林にいた、ただの子供だ。
「何をする気だ?」
「・・・・妹紅には関係ないでしょ。」
こっちの目を見ずにいう明久。見れば分かる通り、私はどうやらまだ全然気を許されてないようだ。一応、これでも最初の頃よりかは幾分かマシなんだがな。
こいつのことは、まだあまり知らない。ただ、あの時の私と同じような目をしていたから拾っただけ。それだけだ。
ただ、こいつの場合は、主要な感情は怒りではないようだがな。
「どうせそこから飛び降りようとか思ってるんだろ?やめとけ。どうせ痛い思いするわけだ。」
「別にそんなわけじゃないし。」
「じゃあ、その顔はなんだ?とても正気とは思えない。」
「妹紅には関係ないじゃん。」
またこれか。
まあ、子供らしい、と言えばらしいかもな。最も普通の子供の思考回路には見えないが。
「私は今はお前の保護者だ。関係がない、と言うのは無理だ。」
「・・・・そう。」
あいも変わらず正気のない顔をしている明久。改めてこれが子供のする顔だとはとても思えない。
一体何があったのだろうか。
・・・・いや、きっととても辛いことがあったんだろう。そうでなきゃこんなことはできない。
「死ななきゃ、いけないのに…」
この1ヶ月間、毎日聞いてきた明久のこの言葉。そして、私も同じ言葉を返す。
「・・・・何でお前はそんなことをしてまで死にたいんだ?」
「・・・・」
黙りこくる明久。
まあ、言いたくはないわな。
私だって、自分のことを話したことがあるのは一人もいない。
「まあ、言いたくないなら言わなくていい。でも、それを知らないのに、お前を死なせるわけにはいかない。」
「・・・・・」
「あ、おい、明久!」
木から降りてスタスタとどこかへ行ってしまう明久。ったく。まあ、まだ子供だからな。どうせ夜になったら帰ってくるだろ。
「まあ、昔の私もあんなんだったっけな。」
昔の私も、あんなふうに…いや、それ以上に自暴自棄に近い何かだったかもしれない。
私はとりあえず自分の仕事に戻ることにして、その場を離れた。思い出せば、この時私は既に気づいていてもおかしくなかった。いや、むしろなぜ気づかなかったんだろうか。私もまた、全く同じ行動をしたというのに。
一つ言えるのは、私はあいつの死にたい、という思いを甘く見ていた、のだろうか。
*
少年吉井明久は歩いていた。その足取りは重く、他の生物を引きつけないくらい雰囲気を出していた。
少年は、素直になることができなかった。理由は、ただ一つ。それはトラウマに似た何か。一度世界に拒絶された彼は素直に新しい世界に適応することができなかった。彼は、優しい子供だ。普段の彼なら妹紅のような親切をかけられたら、素直に感謝し、すぐにその恩恵を受けなくても大丈夫になるように行動するだろう。しかし、彼のその心は、悲しみと自傷心に隠れてしまっている。それは、それほどまでにその事件が彼にとっては辛く、きつい出来事だったと言うわけだ。
少年は森を歩いた。彼にまとわりつく霧も、遮る岩も、何も存在しない。彼はただ真っ直ぐに森の中央へと歩いていた。
そして、中央にそれはあった。
「…?」
少年明久は森の茂みが薄くなっているのを感じた。
それは、森においてはおかしいこと。そして、同時にそれは伝えていた。森の奥に眠るそれのことを。
森が開け、そして大きい空間が現れる。
そこに広がっていたのは、巨大な和風の館だった。
少年はこんなものが森の奥にあったことに驚きを覚えた。
だが、すぐにそれ以上の興味を覚えた。彼もまだ子供。未知のものに興味を抱く心は無くなってはいなかった。
少年が館に近づく。正面には門があった。こう言った館は普通は門番がいるものだが…
不自然に開いていた扉、そして人気のない玄関。
少年はそれに吸い込まれるように入っていった。
しばらくして、扉が閉じる。誰の手によって?それは彼にはわからない。
*
「ありがとうございます!ってあれ?さっきまでそこに…あれ?」
「よし。これで一通り終わったか?もう迷ってる奴もいなさそうだな。」
迷いの竹林の上空で私はそう確認して、今日の仕事を終わろうとした。その時、
ズッ
と空に穴が開く。そして中から出てくるのは金髪に傘を持って浮いている一人の女性。
「何の用だ…賢者。」
出てきたのはこの世界、幻想郷の賢者であり、守り人の八雲紫。周りには私以外には何もいないため、どうやら私が目的らしい。
つい低い声が出てしまったが、仕方ない。こいつこそが明久をここに入れた張本人なのだから。
「何の用だ、なんて冷たいわね。ただ話に来ただけなのに。」
「はっ、賢者様が私に会いにくることなんて滅多にないだろうに。」
この女とは、実際話したことも少ないし、関わりもあまりない。だからこそ、目的が一瞬にしてわかってしまった。
「明久のことか?」
「御名答〜。」
そして、それはあまり理解したいものではなかった。
八雲紫、彼女は別名『神隠しの主犯』。私も詳しいことは知らないが、外の世界で要らなくなった物や人間をここ、幻想郷に入れるのが仕事らしい。
そして、明久の様子は、神隠しそのものだった。だからこそ理解した。明久は、噂で聞いたその『八雲紫』の神隠しの被害にあった者だと。
だからこそ明久を拾ったその日からこいつのことは警戒していた、のだが─
「はっ、今更何しに来た。あんな子供を送っておいて。お前の仕事は外の要らなくなったやつをここに送るだけじゃないのか?」
「そうよ?」
いけしゃあしゃあと言う賢者。その様子に私は歳柄にもなく苛立ってしまう。
「だから──」
「あの子は、要らなくなった者よ。随分と気にかけているようだけど。」
───は?
その一言に私の頭が真っ白になる。
「は?なんであんな子供が…それこそ親だって、家族だって、いるだろう!?」
私とは違って、あいつにはいたはずだ!なのになぜ─
「ええ。確かにいるわね。あの子には、両親も、姉も。確かに存在するわ。」
「ならなぜ!」
「それを私が知っていると思うの?」
その問いかけに言葉が詰まる。
「第一、知っていたとして、あなたはそれを私から聞いて、それで満足なのかしら?」
「っ」
「あなたは自分の過去を他人に、そうね、例えば私から他人に話されたい?」
賢者に諭される私。のぼせ上がっていた頭が落ち着きを取り戻し始める。
だんだん頭が冷えていき、自分の行いを顧みる。
そこで、初めて私は気付いた。明久に、あまりにも失礼であったことを。
「ああ、そうだな。で、明久がどうかしたのか?」
落ち着くと、また新しい思考をする余地が生まれてくる。まず、こいつが何の目的で私に接触してきたのか。明久関連のことなのは間違いないとして、一体なぜ今更きたのだろうか。
「あなた、あの子が最近帰ってこないことあったでしょ?」
「?ああ、まあ大抵夜には帰ってきたけど、いつも遅かったな。」
なんで知ってるのか、とは聞かない。そんな質問はこいつには野暮だ。
「ちなみに今何時なのかも知ってる?」
「は?急になんでそんなこと…夜だろ?」
「ええ。あなたが案内に森に出てから二日後の、ね。」
「…へ?」
二日後!?
ついさっき口から出た情けないセリフも気にならないほど、慌てる私。そういえば、日を跨いだような、そんな記憶がないわけでもない。
「それで、その間に、あの子は何をしていたと思う?」
頭の中で警鐘が鳴っている。いくつもの嫌な想像が頭をよぎる。
「っ!」
その瞬間、私はその場を飛び出していた。そして、私の家に向かって、全力で走り出した。
そして、
家に着いた時、そこには人の気配ひとつ存在しなかった。
「・・・・・おい」
「何かしら?」
「明久は、どこに行った?」
「さあ、どこかしらね?」
「はぐらかすな。お前のところか?」
「いいえ。逆にどこだと思う?」
「っ、知るかそんなの!」
「ヒント、あなたにも関係があるわよ。」
「・・・・そんなのどこに…っ!まさか…」
「わかったかしら?」
その後のことは詳しくは覚えていない。ただ、一瞬にして森を駆け抜け、そしてそこに行った。
*
私は恩人を殺した。目が覚めた時、周りには血が辺りを染めていた。私は徐にその場を離れた。ただ一つの瓶を手に持って。
藤原妹紅
:幻想郷の南に位置する迷いの竹林の住人であり、迷い人の案内人。容姿は白髪ないし銀髪のロングヘアーに深紅の瞳を持つ。髪には白地に赤の入った大きなリボンが一つと、毛先に小さなリボンを複数つけている。上は白のカッターシャツで、下は赤いもんぺのようなズボンをサスペンダーで吊っており、その各所には護符が貼られている。性格はやややさぐれているものの、根は親切。昔に不老不死の薬を飲んでから、不老不死となっており、実年齢は1000歳を超えている。明久を拾った理由は気まぐれで、ただ、自分と同じ雰囲気を感じたから、らしい。実は料理など、家庭的なことが得意。
種族
:人族
能力
『老いることも死ぬこともない程度の能力』
:簡単に言えば不老不死。魂を起点にして、肉体の再構成、つまりリザレクションが使える。大怪我を治すには数日かかり、また痛みや空腹感など感覚は生きている。後天的なもので、実質幻想郷にて生まれた能力はないものと言える。
八雲紫
:幻想郷の守り人であり創始者である賢者の一人。容姿は人間の少女と特に変わりはない。
髪は金髪ロング。毛先をいくつか束にしてリボンで結んでいる。作品によって、瞳の色は紫や金色になっている。(この作品では金色とさせていただきます。)性格は基本的に胡散臭く、心が読めないため信用できない。意外と話したがり屋だとか。いたずら好きでもある(?)。幻想郷のことをとても愛しており、行動の基本的な指針は幻想郷のため。が、幻想郷に来るものたちを基本的に拒むことはない。能力を使うことで外の世界で幻想となった物を幻想郷に持ってくる。その際、人間が紛れ込んでしまったり、人間がその幻葬そのものである時があることから、神隠し、と呼ばれている。明久をこちらの世界に連れてきた張本人。あの冬の夜、世界から要らなくなった彼を幻想郷へと飛ばした。しかし、その夜よりも前に明久と会ったことがあるとかないとか。睡眠時間は一日12時間以上。
種族
:妖怪
能力
『境界を操る程度の能力』
:文字通り境界を操るもの。境界とは、モノと物の間に存在する線から、事象そのものまで、無限に存在し、それら全てを操ることから『すべての事象を覆す能力とも呼ばれる。』
八雲紫のような妖怪だからこそ扱えるものの、能力の全てを理解するのは不可能に等しく、
また対策するのも不可能と言える。
能力の使用例としては、
・幻と実体の境界を引き、外で幻想となったものを引き込む
・絵本と現実の世界の境界を壊して絵本の世界へと入る
・天を境界とみなし、昼の空に夜の空を貼り付ける
など多岐に渡り、規模も大小様々。ただ一つ言えるのは
間違いなく最強の能力の一角。
キャラ紹介書きづらい…あとでまとめて書き直そう。あと明日マラソン大会なんですけど…ダッルrrrrrr