・この作品は『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』のクロスオーバー作品です。
ただし、他の主要な作品とは違い、吉井明久がチートでもありませんし、基本的には原作
忠実の設定をしています。なので、これが気に入らない人にはあまりお勧めできません。
ですが、同時にただのクロスオーバー作品ではなく、しっかり自分で一つのストーリーを
作って書いています。なので、『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』どちらも知ら
ない人でも、片方を知っている人でも、両方知っている人でも、一度は読んでみてくださ
い。
・ついでに全部見ていただいて、よければコメントください。できればアドバイスや、原作
知識であれば嬉しいです。というか正直なんでもいいです。
バカテスト 数学I
[第五問]
問 以下の問いに答えよ。
『2xー3=7である時、5xー8の値を求めよ。』
藤原妹紅、木下優子の答え
『17』
教師のコメント
正解です。これは2x=10よりx=5の式を導き出せれば簡単ですね。
木下秀吉の答え
『5』
教師のコメント
惜しいですね。おそらく問題文を読まない癖がついているのでしょう。次からは気をつけましょう。
吉井明久の答え
『だいたい20』
教師のコメント
確かに惜しいですが、数学は正確に値を求めることができます。残念ながらこれでは不正解です。
*
「おーい、雄二ぃ〜」
ん?何しにきたんだ?あのバカ。
「おう、敵前逃亡か?」
「違うよっ!」
「んじゃなんだ?サボりか?」
「補充試験受けにきたんだよっ!」
補充試験?どういうこった?
「部隊ごとやられたのか?隊長のお前がやられたってことはだいぶまずい状況ってことだろ?」
でもそんな報告入ってないけどな。
「うーん、なんというか、ついちょっと調子の乗っちゃって…」
「ああ、なるほど。」
つまり召喚獣出して少し派手に立ち回って警戒されて反撃にあったと。
「バカやったてことだな。」
「僕はバカぢゃないっ!」
あ?急にどうした?
「お前はバカだろ。」
「だから僕はバカぢゃない!」
「まあまあ、落ち着けって。」
「もう…」
さて、と。
「何があった?」
「なるほど、な。」
藤原妹紅、思ってたより使えるやつだったか。
「それで、そいつは?」
「あ、妹紅さんなら敵情視察に行くって言ってたよ。」
「敵情視察か…」
まずいな…いくら300点越えといえども、本陣付近で囲まれたら、戦死しちまう。
呼び戻すか?
「あの、報告です…」
お?忘れてた。
「おう、どんな感じだ?」
「そ、それなのですが…」
?
「あの、Fクラス代表坂本雄二くんはいらっしゃいますか?」
「あ、あれって」
「学年主任の高橋先生だ…」
「いったい何しにきたんだ?」
「戦後交渉はどうしますか?」
は?
「ほえ?」
「おーい、明久ー、戻ったぞー。」
はい?
「「「「「「「はぁ!?!?!?!?」」」」」」」
*
「え?妹紅さん?敵情視察は?どうしたの?」
「ああ、もう終わったよ。」
ケロッとした顔でいう妹紅さん。
「終わった、って?」
いったいどういうこと?
「いや、だから終わったんだよ。戦争。」
はい?
「はぁーー〜ー!?」
「え?いったいどういうこと!?妹紅さんがやったの?」
「うん。」
いやー。いくら352点の妹紅さんといえど、一人で全員倒すことはできないと思っていた、のだけどねー。
「まさか一人で全部やっちゃうとはねぇ。」
すごい、というかもしかして僕より操作の才能あるんじゃないんだろうか。
「ふふん♪」
胸を張る妹紅さん。うん、なんだこの可愛い生物は。
「さすがだな。助かった、藤原。」
「いや。これは明久のためだからな。気にしないでいい。」
ん?僕のため?どういうこと?
「「「「「チッ」」」」」
「ん?どしたの?みんな。」
「明久…察しろ。」
雄二も!?いったいみんなしてどうしたの?
「さて。では、戦後交渉と行くか。Dクラス代表さん?」
「あぁ。」
いやーさすが雄二。
「悪魔みたいな顔してんなー。あいつ。」
「だねぇ。」
本当に雄二は悪魔みたい、というかほぼ悪魔だな。うん。
「明久、後で生爪フルコースな。」
「はい。すいません。なんでもありません。」
くっ!この学校には心を読める奴しかいないのか!?
「さて、あのバカは置いといて話し合いと行こうか。」
「わかった。ルールに則ってクラスを空け渡そう。ただ今日は、」
「待て待て待て待て。」
「は?」
ほえ?
「俺たちはDクラスを奪うつもりはない。」
それが当然のように言い放つ雄二。でも僕には雄二のいうことがよくわからない。
「雄二、どういうこと?設備は少しでも良くしたほうがいいと思うけど…」
「忘れたのか?目標はあくまでAクラスだ。」
いや、まぁその通りだけど…
「でも、それならさっさとAクラスに攻め込めばいいのに。」
周りくどいなぁ。
「おい、明久、よく考えてみろ。」
「藤原のいう通りだぞ明久。そんなんだからお前は近所の中学生に『バカなお兄ちゃん』なんて言われちゃうんだ。」
「なっ、微妙にリアルな嘘をつかないでよ!」
「そうだぞ。明久は中学生ではなくどちらかというと妖精とかチェ…」
「は?妖精?」
「わ!?いや、僕は小学生には言われたことがるけど!?」
「は?て、お前。まじか。」
「…..ごめんな。明久。」
「うん。ありがとう。妹紅さん。でも、もう何も言わないで…」
もう、お嫁に行けない…
「ま、まぁ。ともかく、俺らはDクラスの設備には一切手を出すつもりはない。」
「それは…俺たちには有難いが…本当にいいのか?」
「もちろん条件がある。」
まぁそうだよね。
「一体なんだ?その条件とやらは?」
「いや、たいしたことではない。俺が指示を出したら、あの窓の外にあるアレを動かなくして欲しい、それだけだ。」
雄二が指したのはDクラスの窓の外にあるエアコンの室外機。
でもこれはDクラスのものではない。スペースの関係で仕方なくここに間借りしているー
「Bクラスの室外機か。」
「設備を壊す以上、教師から睨まれる可能性があるが…まあ、悪い取引じゃないだろう?」
悪い取引なはずがない。最悪事故に見せかければいいし、その程度のリスクで3ヶ月間無事でいられるのだから。
「それは、こちらとしてはこれ以上ない願いだが…なぜそんなことを?」
確かにその疑問はもっともだ。正直僕も良くわかんない。
なんでAクラスのじゃなくてBクラス?
「次のBクラスの戦いに必要なんでな。」
「・・・・・・そうか。ではこちらはありがたくその提案を飲ませてもらう。」
「タイミングについては後でまた話す。今日はもう行っていいぞ。」
「感謝する。Aクラスに勝てよ!」
「無理すんなって。勝てっこないって思ってんだろ?」
「まぁ、社交辞令ってやつだ。」
じゃぁ、と言ってDクラス代表、平賀くんは去っていった。
「さて。」
雄二が僕たちの方を向く。
「みんな。今日はご苦労だった。明日は点数の補充で忙しくなるから今日は早めに帰ってくれ。ゆっくり疲れをとってくれ。」
おや?雄二にしては優しい判断だな。
さては何か企んでるな?
「解散っ!」
「でもさ雄二、わざわざエアコンを壊すためだけにDクラスを倒す必要があったの?」
「あーそれなんだがな…」
帰り道、僕と雄二は家の方向が同じなので、よく一緒に帰っている。
「理由は他にもある。クラスの皆を試召戦争に慣れさせるためだとか他のクラスにプレッシャーを与えるためだとか色々ある。」
「ふーん。じゃあDクラスの設備を手に入れなかったのは?」
「目的はあくまでAクラスだ。Dクラスの設備に満足して不満をこぼす奴が出てくるのを避ける為だな。モチベーションが落ちるのはこちらとしては困る。」
「ふーん、色々考えてるんだね。」
こうしてみるとやっぱこいつって馬鹿には見えないんだよね。
神童再びって感じ。
「試召戦争こそが俺がこの学校に来た理由の一つだからな。」
遠い目をしていう雄二。
小さな頃は神童と呼ばれていたらしい雄二。でも、今はその面影もない。本人が言ったわけではないけれど、多分雄二がそうなったのは勉強する目的を見失ったからじゃないのかな?
テストの点数がそのまま召喚獣の力となる試召戦争、策略や体力でAクラスを撃破して世の中勉強が全てじゃないって証明したいんじゃないか、というのが僕なりに考えてみた雄二の目的だ。
「目的のために明久、お前にも協力してもらうからな。とりあえず明日のテストでな。」
「・・・・・げぇ。」
そういえば明日はテストだったけな。結構点数を消費しちゃったからなぁ。多分1日がかりになるだろうなぁ。
「あの教科もちゃんと受けとけよ?お前、あれだけ異様にできるからな。」
「分かったよ。」
全く、今回雄二は教室に引きこもってただけじゃないか!ぐちぐちと…
「じゃあな。ゲームばっかして寝坊すんじゃねえぞ?」
「雄二こそね。」
「ふぅ。相変わらずこの湯は不思議なことに冷たいなぁ。」
不思議だ。風呂というのは暖かい水が出る物ではなかっただろうか。
「でも、今日の妹紅さんすごかったな。僕も見てみたかったなぁ。」
まさか一人でDクラスを崩壊させるとはね、雄二の予想も超えたしまさに前代未聞だよ。
・・・でも僕は彼女のことを何も知らないんだよねぇ。
妹紅さん、彼女は僕のことを「明久」と呼び、親しく話しかけてくれるとても可愛い女の子だ。教室でも、ずっと近くにいて、普通の男子生徒ならとてもドキドキしていただろう。でも、なぜか僕は彼女といても不思議とドキドキとしない、どころか安心感すら覚えてしまう。
この感覚に恐怖を覚えることはないものの、やっぱりわからないのは少しむずむずしてしまう。
「まあ、可愛い女子と一緒にいられるだけで幸せだから別にいいんだけどね♪」
まあ、今分からないものもいつか思い出せるといいな。
ガチャ。
へ?
ドアの方から物音がする。もしかして…泥棒?
「まあ、おかえり貰えばいいか。家に何もないしね!」
取られて困るものなんて、せいぜい財布ぐらいなものだけど、そこにだって入ってるのは5円玉と1円玉が3枚だけ。
あれ?おかしいな。前が滲んでよく見えないや。
「・・しいな、も・・・・か・・て、・・・ちか?」
ふと風呂場の前の扉が開くのに気がつく。え?誰か入ってきた?もしかして泥棒の目的って僕!?
・・・・・何で?
風呂場のドアが開く。
身構えていたものの、そこにいたのは僕の予想していた毛深なおじさんでもなければそもそも男でもない。
「慧音、先生?」
「あ、明久いた。」
・・・・・・・・
「いやいやいやいやいや!何勝手に入ってきてるんですか!?」
「どうした急にそんな叫んで。」
「妹紅さんの時から思ったんだけどあなたたち常識からずれすぎじゃない!?」
「ええ!?ここに住む!?」
「ああ。」
住むって…じゃあ僕の一人暮らしは!?
そうだ母さん!母さんなら何か知ってるかも!
プルルルプルルル
『はーい。』
「あ、母さん!ちょっと聞きたいことがあるんだけれど!」
『おおかたそっちに行った子達のこと?』
「知ってるなら教えてよ!」
『その子たちの言ってることは本当よ。一緒に住んであげなさいな。』
「なんでそんな勝手に…!」
『明久、今回最低クラスに落ちたんでしょ?』
「(ギクッ)」
『一人暮らしを続けたいならちょっとはいい成績を取ってみなさいな。あと早く思い出してあげなさい。その子らが可哀想よ。』
「え、あ、ちょっと待って!」
ツー、ツー。
「・・・・・・・」
「まあ、というわけだ。」
「わっ!って妹紅さん!?」
「よっ、明久。」
あれ?ちょっと待って、てことは?
妹紅さんと、
慧音先生。
「同居ってこと〜!?」
「「よろしくな。明久。」」
拝啓お父様
僕はこの度二人の女性と同居することになりました。
正直嬉しいです。
*
満月の輝く夜の空。そこに一筋の影が映る。
その影は小さい人影のようだが、周りに翼のようなものが広がっているのが見て取れる。
彼女は、小さく
「明久…」
と呟くと影の中に消えていった。
彼女の待ち人が来たるその時まで、彼女は彼と会うことはない。そう約束したから。
しかし、それを破壊するのも限界かもしれない。
彼女は弾けそうになる思いを全て胸の中に押し込め、今日も優雅に空を駆ける。
彼女の進みを邪魔するものはどこにも、いない。
*
「ふっ、はっ!」
山の中に一人、少年がいた。
彼は毎日、夜7時を超える頃にはここに来、5時間ほどぶっつけで永遠にただ拳を振り続ける。ただそれだけを永遠に続ける。そして終われば疲れる体をひきづるように消えていく。
いつしかそれは周囲のものたちにとっては当たり前のものとなっていた。
明日も、明後日も、明明後日も、彼はやって来、ただ拳を振り続ける。そうして半年が消えていった。
「はぁっ!」
「甘い!そこよっ!」
「っ!」
気づけばそこでは毎日のように少年が何かしらのモノと戦う空間へと生まれ変わっていた。
関わる人が増えれば縁も増える。
少年はこれからいろんなものに巻き込まれていくことになるのだが、それはまた別のお話。
*
※進捗報告
現在二巻の進捗は1日目開始で止まっています。なので二巻を出すのはあと2ヶ月はかかると思います。
とまあ堅苦しい話は無しにして私ヤスダスズヒトの作品大好きなんだけど同じ人いません?