・この作品は『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』のクロスオーバー作品です。
ただし、他の主要な作品とは違い、吉井明久がチートでもありませんし、基本的には原作
忠実の設定をしています。なので、これが気に入らない人にはあまりお勧めできません。
ですが、同時にただのクロスオーバー作品ではなく、しっかり自分で一つのストーリーを
作って書いています。なので、『バカとテストと召喚獣』と『東方Project』どちらも知ら
ない人でも、片方を知っている人でも、両方知っている人でも、一度は読んでみてくださ
い。
・ついでに全部見ていただいて、よければコメントください。できればアドバイスや、原作
知識であれば嬉しいです。というか正直なんでもいいです。
・さらについでに書き忘れで東方キャラの設定は基本は原作忠実に行こうとしているので
キャラについて詳しく知りたい人は調べてください。
「っ、着いた…!永遠亭!」
果てしなく広がる迷いの竹林、その中心に位置する館。それこそが永遠亭。そう、私の宿敵のやつがいる、永遠亭だ。
ドーン!
着いた少し後に奥の方から聞こえてくる爆音。どうやら、私の悪い予感は当たっていたらしい。なんでこんな予感ばかりあたるのかね、なんて嘆きは後にして行動する。館に一瞬にして侵入し、中にいた優曇華を蹴飛ばし、そのまま中庭に出る。
そこに広がっていたのは、死屍累々。そう言うに等しい光景だった。
「神宝『ライフスプリングインフィニティ』」
上空からそんな声が降ってくる。と同時に数本のレーザーが天に輝き、そして地上へと降ってくる。そして、そのレーザーの余波が消えた時、そのレーザーの跡にそれはいた。
「明久!」
「…妹紅?」
身体中から出血し、なぜこれで死んでいないのかも不思議なほどのボロボロな状態で転がっている小さい人のような物体。そう、明久だ。
「あら?妹紅?ごめんなさいね、わざわざきてもらったのに。今はこの子供にちょっとお仕置きを与えている途中なの。だから終わったらあなたと遊んであげる。」
「珍しく怒ってんじゃねえか。何を言われた?」
茶化すように言うが、これは時間稼ぎだ。どうやら、輝夜の野郎は明久に余程お冠のようで、殺す、いや殺さなくても半殺しの状態にしないと気が済まない、とでも言いたげの目をしている。この状態の輝夜は正直、私でも勝てるかどうかはわからない。だから時間稼ぎでもして明久を逃がそうとしたわけなんだが…
「妹紅、あなたも邪魔をすると言うならこの子供もろとも、焼き殺すわよ?」
どうやらこれは無理なようだ。
まじいな。こいつは私も二週間ぐらい動けなくなることを覚悟した方が良さそうだ。
時間稼ぎはやめにして戦闘体制に移る。
体に炎を纏わせ、身体能力を上げる。そして一喝。
「不死『火の鳥 -鳳翼天翔-』!」
あたりから炎の矢が無数に飛び出し、それが一直線に輝夜へと飛んでいく。しかし、これはあくまで目潰し。
目潰しの合間を縫い、一気に輝夜に突撃する。そして、蹴りを入れようとする──も、
「まあ、入んないわな。」
まるで幻影のように消える輝夜の姿。これはこいつと戦っていていつも見た光景。『悠久と須臾を操る程度の能力』によるもの。もちろん、避けただけで終わるわけではなく、すぐに大量の弾幕が飛んでくる。
「難題『龍の顎の玉 五色の弾丸』」
空から五色の弾幕が大量に飛んでくる。それを避けながら新しいスペルカードを用意する。
「不滅『フェニックスの尾』」
辺りに赤い鳥の羽が舞い、障害物となる。当たると炎を撒き散らし、そして不死鳥の如く再生を繰り返す厄介な代物だ。だがま、
「そんなもの効くはずないじゃない。」
輝夜は炎など構いもせず一直線に突っ込んでくる。もちろんこれはただの時間稼ぎだ。これを用意するためのな。
「『フェニックス再誕』!」
「!」
手に鳥型の巨大な火球を発現させ、周りの弾幕で道を塞ぎつつ発射し続ける。そして三発目。
「ここだっ!」
「っ!」
移動中の輝夜が一瞬だけ弾幕に怯んだその一瞬の隙を見逃さず立て続けに二発打ち込む。
ずらしてな。
二方向に隙間をなくすように放たれた二羽の不死鳥は輝夜の逃げ道をなくし、
直撃した。
「やった!妹紅!」
「明久!?まだ出てくるな!」
まずい!あいつはあの程度じゃ死ぬどころか少しのダメージも…!
「───ストダイアモンド」
煙の中から幾筋もの極光が放たれる。そのうちの一本が明久へと直行し─
「きひさぁ!」
その小さい体を先に妹紅が蹴り飛ばした。
*
明久は周りが遅く、緩やかになるのを感じていた。自分を蹴り飛ばした妹紅がレーザーに吹き飛ばされそうになっている。
もう間に合わない。そう絶望しそうになった時、彼の冷たくなりきった心は言った。
『また殺すのか。』
違う。自分が殺したわけじゃない。そう反論したくてもできない。
『これでお前は二つ目の罪を重ねたわけだ。』
違う!一回目も今も、何もできなかった!自分が、弱かったから!明久はそう心で叫ぶ。
『じゃあどうするんだ?また見殺しにするのか?』
彼は昔も今も正義感の強い子供だった。それは好かれも、疎まれもする性格だった。
だが、神はそれを好きこそすれど疎むことなどありはしない。
『わかったらさっさと言ってこいよ。』
心の激励と共に、吹き飛ばされたはずの体が体勢を元に戻し、地面に着地した。
*
「妹紅!?危ない!」
さっき確かに後ろに蹴ったはずの明久がいつの間にか飛び出してきている。そしてそれだけではなく、こちらに向かって走ってきた。
「明久!?」
私はレーザーをそらそうとしていたところで、つい体を捻ってしまい、それる方向がズレた。そして、それたレーザーの先は…
「明久!」
「──え?」
明久に向かうレーザーを見た瞬間、これまで早すぎるとすら感じていた時間がまるで亀のように遅く感じた。全力で走るも、レーザーに追いつくことはできない。レーザーはゆっくりと明久を飲み込み、そして爆発した。
爆発の余波で煙が舞い、視界が見えなくなる。私は煙の中に突撃し、人影を探した。しかし、そこには何の物体も確認できなかった。
「──明久?」
問いかけに答えはなく、煙が晴れていく。そこには修復されたいつも通りの庭園だけが広がっていた。
「あ、明久!?嘘だよな、お前、死なないんじゃなかったのか!?なあ、嘘だよな!?嘘だって言ってくれよ!」
はしたなく大声で叫んでしまう。しかし、今の私はそんなことも気にならないほど動揺していた。
私はまだ明久の生きた証を探して、あたりを見回す。しかし、どこにもそんなものは見つからず、生きてる心地もしなかった。しかし、その時
「何バカみたいに騒いでるのかしら妹紅。」
と上から声がかかる。瞬間、あまりの腹立たしさに本気で突っ込もうと足に力を入れかけた時、私はそれを見た。
輝夜の手には人一人分ほどの大きさの、というか人を抱えていた。
「明久!」
生きていた。その感情で心が一杯になる。こんなことは、もう一生来ないだろう、と言うほど安堵した。
しかし、すぐに気づく。このままだと、明久はまた殺される。そして、すぐに家具屋に詰め寄って無理矢理にでも明久を奪い取ろうとした時、
「やーめた。」
という声と共に明久をポイっと投げて降りてくる輝夜。
「・・・・・は?」
ってそんなことより、明久!
落ちてくる明久に駆け寄る。それは、私の見間違いでもなんでもなく、ちゃんと拾った時と同じ明久だった。
ちゃんと息をしていた。鼓動が動いていた。
私は安心した。とても。涙が流れてくるぐらいには。
「─ゴホッ、あれ?妹紅?なんで、僕生きて…ってなんで泣いてるの…?」
起きた明久は血だらけの口でちゃんと言葉を発していた。
「おまっ、死んだかと、思ったじゃねえか…!何やってんだ、馬鹿野郎!うぅっ」
まるで堰を切ったようにどっと言葉が口をついて出てくる。自分でも、こんな感情があったのかと驚くぐらいには。そして、その時初めて理解した。この1ヶ月、たった1ヶ月の短い間の同居だけで私は明久のことを大切な、とても大切な存在として認識していたんだと。
それはまるで、昔の私にとって生きる理由を見失っていた時に見つけた仇(輝夜)との戦いのように。
そう理解すると、自分の行動を理解できるようになっていた。なぜ明久をたった二日放っておいただけであんなにも動揺したのか。明久に手を出そうとしていた賢者にあそこまであからさまな警戒を示していたのか。
ただ、今はこの安心感に身を任せていたかった。
「・・・・妹紅、あなたにそんな趣味があったなんて…」
しかしそんな私の大切な空間をぶち壊してくる最低な奴。
「・・・・なんだ輝夜。」
「いや、そんなに威嚇されても、子供に抱きつきながらだと迫力がないわよ。」
「うるさい。私はお前からこいつを守らなきゃならないんだ。離れるわけにはいかん。」
それはそうだろう。もう離れていてこいつがまたうっかり死にでもしたら溜まったものじゃない。
「見ました奥さん、あれがマザコンって奴らしいですよ。」
「あらやだ、怖いわね〜」
「黙ってろこのウサギども!」
「「は、はい〜」」
「ったく、誰がマザコンだ…ってマザコンってなんだ?」
「・・・・話をしてもいいかしら?」
輝夜の言葉で一旦話を戻す。
「それで、もういいのか?」
「ええ。まあ、もう十分やったでしょう。どうやら殺せないらしいし。」
「そうか。まあ、この際何を言っても意味がねえからな。ただ一つ聞いておく。明久は一体何をしたんだ?」
「え?ああ、まだ言ってなかったかしら?」
聞いてなかったことを一応聞いておく。これでくだらないことだったらこいつを一発ぶん殴っておこう。
「それは…」
──
「〜♪あら?」
「死なないと、死なないと、僕は…!」
永遠亭の庭先、暇になった輝夜が歩いていると、そこに少年が一人、通りかかった。
「こんにちは。どうやって入ってきたの?」
「…え?わっ!だ、誰?」
「私はここの館の主人よ。」
「しゅじん?つまり持ち主ってこと?」
「ええ。それで、さっきからどうしたの?死なないと、死なないと、って。」
「え!?いや、それはその…」
「…?」
「お姉さんには分かりませんよ。どうせ。」
急に否定してくる子供。輝夜は、この子供に少しだけ苛立ちを覚えた。
「なんでわからないのかな。」
「だってお姉さんは死ねるんでしょ?」
いつもならこう言うことを言われても素直に受け流せるのに、この時彼女は素直になれなかった。
「じゃあ、試してみよっか。」
「うん・・・え?」
それで、まあ弾幕を少しはなったら、本当に無傷で、まあなんかちょっと腹が立っちゃって、それであんなふうに…
──
「…よし、お前ちょっと表でろ。」
ぶん殴ろう。今すぐ。
「あら?また戦う?連戦だけど別にいいわよ?」
結局この日は夜を明かしてこいつと殴り合った。
て言うか弾幕ごっこだったから殺す気はなかったんじゃ…いや、こいつならマジでやりかねんか。
*
私は八心永林。万年の時を生きる元月人であり、輝夜様の従者です。
この館にたまたま入り込んだ子供の相手を輝夜様がしている、と聞いた時は少し驚きましたが、まあ、どうせどこかの妖精のイタズラでしょうし、とあんまり気にしてませんでした。
まさか、その子供が人間の子供で、さらに私の治療を受けることになるとはつゆほどにも思っていませんでしたが。
「にしてもこれは…輝夜様、なかなか過激な攻撃をしたようですね。」
目の前の子供の体はボロボロと言うより、もはや生きているのかもあやしい状況だった。骨は至る所が折れており、出血多数。肩の一部は欠損していて、何より足の皮と肉が完全に削ぎ落とされている。
「まあ、とりあえずこの薬で再生を早くして、骨折はこの薬で、でこの体の欠損はどうしましょうか…ってもうこの辺りの肉が戻ってる…!?」
「えっと、その?」
あら。そういえば意識があったんでしたっけ。
「えっと、僕、なんか気づいたら生きてて、それで妹紅が…ていうかなんかウサギに案内されてここに…て言うか、あなた誰!?」
急に爆発したように聞いてくる子供。確か、あきひさ、と言ってたような…?
しかし、もう悠久の時を男性と話していなかったせいで、子供とはいえ男性と話すのは新鮮ですね。
「初めまして。私は八心永林。あなたが戦っていた輝夜様の従者です。」
「かぐやさま?それってあのいきなり襲ってきた黒髪の…?」
・・・襲った?
「えっと、いきなり襲ってきたんですか?」
「え?あ、はい。話してたらいきなり…」
輝夜様…いくらなんでもいきなり襲うのはどうかと…慈悲が足りないのではないでしょうか…
「・・・・まあ、いいです。それで、こんなことになったと。というか、人間なのによく生きてましたね。じゃあ薬を処方するのでこっちに…」
「え?あ、お医者さんだったんですね!すいません!お金がなくて…それに治療しなくても大丈夫です!多分もうすぐ元に戻るので…」
「元に戻る?」
何を言ってるのでしょうかこの子供は。
どう見ても重体でしょう!と言おうとすると、私は驚愕の、そしてとても既視感のある光景を目にしました。
「あ、治ってきた。」
足と肩の削ぎ落とされた部分の肉が少しずつ修復されていき、驚きが覚める頃には体は元通りに戻っていた。
私はそれを見たことがあります。いや、と言うより私がそれそのものだと言った方がいいでしょうか。
これはまるで蓬莱の薬を飲んだ者、つまり蓬莱人のようだと。
「えっと、なので大丈夫です!それで…妹紅は今どこに?」
すっかり傷口が元通りになった目の前の子供が聞いてきた光景は、どう見ても人間のそれではありませんでした。
私たち蓬莱人ですら、あの重体を一瞬にして修復することはできません。妖怪であればその限りではありませんですが、目の前の子供からは妖怪の気配のそれはしなく、私の目には少なくとも人間として映っています。
だからこそおかしいのです。なぜ人間でありながらここまでの再生力を有しているのか。
あり得るのは私と同じように蓬莱の薬、またはそれに類する不死の薬を飲んだ可能性。これは私たち蓬莱人の不死性と似通った部分があるから。
もう一つは人間に似る違った種族の妖怪か。例を挙げるとなると半妖とかですかね。半妖は普段は人間であり、特殊な状態を満たすことで妖怪の姿になることができる、と言う特性上この子供が汎用であってもおかしくはありません。
そして最後に───
「えっと、八心さん?」
あら。ちょっと考えすぎてしまいましたか。いくら思考を早くできるとしても、これに甘んじていると周りが見えなくなるのは昔から変わりませんね。
「すいません。ちょっとした考え事です。妹紅、さんでしたらおそらく今は中庭で輝夜様と戦われているかと。一応案内のウサギを呼んでおきますので、それについていってください。」
「あ、分かりました。」
てゐにウサギを一人呼ぶように伝える。するとしばらくしてすぐにウサギが来たので、少年が離れる。
「ありがとうございました。」
「いえ。じゃあ、最後に一つだけ。」
「え?」
少年に近づき、ウサギが目隠しをする。瞬間、少年は眠りにつき、その場に倒れた。
「ここへどう来たかは分かりませんが、妹紅一人を除いて、他人が覚えていては色々と不都合が多いので、こうさせていただきます。」
ウサギが少年を抱えて持っていく。すでに次の指示もしてあります。妹紅とともにあの少年を帰還させよ、と。
少々興味こそありましたが、ここで見つかる可能性を増やすわけにはいきませんからね。
私はそう独言ると、空になった瓶を片手にゆっくりと部屋に戻ったのでした。
蓬莱山輝夜
:不死の体を持つ「蓬莱人」。月の都と言う場所に住んでいたが、禁忌とされる「蓬莱の薬」を飲んで不老不死になってしまい、その罰として処刑されるが、不死のため命を奪えないと判ると地上への流刑となった。服装は上衣がピンクで、大き目の白いリボンが胸元にあしらわれており、服の前を留めるのも複数の小さな白いリボンである。袖は手を隠すほどの長さと幅があり、左袖には月とそれを隠す雲が、右袖には月と山が黄色で描かれている。また、ピンクの上衣の下にもう一枚白い服を重ね着している様子。やや天然なただの少女に見えるものの、実年齢は億を超えておりどこか人間離れした空気を感じる。竹取物語のかぐや姫ではないらしい?
種族
:蓬莱人(月人?)
能力
『永遠と須臾を操る程度の能力』
:時間の最大と最小の二つを操る。まあつまり時間を操る能力。正直よくわからん。過去には行けないけど現在及び未来の時間を操ることについては最強の能力。
八心永林
:薬師の一族である八意家きっての天才で月の都の創設者のひとり。かつて永琳は月の賢者として蓬莱山輝夜の教育係を務めていたとされ、そのころに輝夜の依頼で輝夜の能力により蓬莱の薬を作った。しかしその薬を飲んだ輝夜は月から追放され、地球へ落されることになってしまう。永琳は、地上へと刑期を終えた輝夜を迎えに行くが、輝夜が月に帰ることを拒んだため、他の使者を皆殺しにして輝夜と月から逃げ続ける道を選んだ。やがて二人で逃亡生活を続けるうちに幻想郷の迷いの竹林に行き着き、そこの主である因幡てゐの協力の下、永遠亭に誰も入り込まないようにして隠れ住んでいた。長い銀髪を三つ編み?にしている。左右で色の分かれる特殊な配色の服を着ている。頭には、同じくツートンのナース帽を被っている。バケモンみたいな知能と知識量をしている天才。それなのにさらに知識を求めているとか。実は地上出身。
種族
:蓬莱人(月人)
能力
『あらゆる薬を作れる程度の能力 天才』
:文字通りありとあらゆる薬を作ることができる。まあ正直この人は年齢とかの関係で化け物じみてるから能力は割と地味らしい。
蓬莱人あんまヒロインにする気ない。どうも成開学園です。過去編書いてる間はたのしいけど後になると何か原作と違うんじゃないかな〜って不安になるんだよね。まあなのでそう言う時は教えてちょ。あとキャラ紹介誰か代わりに書いてくれへん?疲れた。