シエルせんせー!呪霊ってどう祓えばいいですか!? 作:悲しみのガチャ爆死
「え、…?」
僕は咄嗟のことに混乱し、そして目の前に来たイッチさんになだめられた。
「おちついて…そうそう、リラックスリラックス。驚いた?」
手で近くにいた兎を抱きしめながらイッチさんはそう言った。
「ここってどこなんですか?」
「これが俺の領域展開の一つ、【ナーサリーライム】。普通の領域とはまた別のやね」
「えっと…領域が確か自分の術式の具現化、ですよね」
「よく覚えてるなー…そうなんだけど、俺のは術式がそもそも欠けすぎてるんだよ。現に今やってる術式はちょっと…まぁ、普通のとは違うんだ」
「他のも…あるんですか」
「さあね。…さて、ファンシーな
目の前にリスポーンした時計の魔術師に、僕は刀を向けた。
「……はぁ……はぁ……」
「…はい、やめ。にしても強いね、乙骨。まさか一極集中した呪力でパワーを底上げするなんて考えつくのは最初期だからこそだね。一応今回は俺みたいに二人いたからこそ大丈夫なんだけど、もし次やるなら一人では絶対にやらないで。
それと頭の使い方がちょっとだけ硬いのかな、相手が常識的な動きをしてこないからって驚かないようにしとくといいな」
イッチはとんでもなく上手にこちらのポイントを指摘してくる。しかも、こちらが苦戦した呪霊を片手間に防ぎ、もう片方では兎を撫でながら。
「……それ……、は……」
「これは黒鍵。俺がこの服装をしなきゃいけない理由の呪具だよ。えーっとな…こうでもしないと隠しにくいんだよ。あ、呪力で作られた」
そう言いながら不定期に揺らぐ刃渡りで巧みに飛ばされる針を消滅させている。
「こうやって使ってるけど正しい使い方とはまた別だからね。シエルお姉ちゃんに聞けばやり方を教えてくれるから、今度聞いてみて。それと、回復させないとね。反転術式─って言っても、ここの中だと少し勝手が違うから正しくはないんだよね」
接近戦にもちこみ、ハサミごと貫いて一瞬で消え去らせる。
「あ、俺ができるここまでが本体の戦闘力だ。どう?乙骨は俺のことを信用できそう?」
「そ、そうですね…信用できます」
「ならよかった。それならセイバーを出してもいいよね。おいで、セイバー」
「おうっ!ぶっ飛ばすぜ!」
白い鎧─さっき見たのにも関わらず違うと思ってしまうのはなぜだろうか。
「限定宝具解放、領域展開、集束魔術…っと、セイバーは乙骨よりも前に来てくれ」
「了解!行くぜ、マスター!」
「ばっちこい!」
赤い雷が僕の目の前でイッチを焼き、そのまま光に過ぎ去っていく。
「え…?イッチ…?」
「ん?安心しろよ。あれくらいでオレのマスターは死なねえって」
「そうだよ。一応やりたかった必殺技の確認もできたし」
ふと草原を見ると、一部分だけに草が生え残っていた。
「あ、ちなみに今の戦闘って本当はあり得ないから」
ふと、イッチさんがとんでもないことを言い出した。
「え?」
「あのね、そもそも今回の呪霊は都会にいる呪霊なのよ。廃ビルとかその辺りみたいに入り組んだ地形なんだよね。それに平和な草原で出てくる呪霊なんてうさぎと変わらないよ」
じゃれてきたうさぎをなでながら、イッチさんは手をかざす。
「さて、それじゃ第二の試練と行こうか。…ここでわたしたちから逃げてね?」
イッチさんは完全に白い女の子になっていて、外も完全な霧の夜になっていた。
「え、あの、え…?」
その後、なにがあったのかは僕にはわからない。一つ確かなのは─
─イッチはとんでもない化け物である。
「…あ、起きた?まさか第二まで潜ってたのは驚きかな…体は大丈夫?俺は別に普通だけど、もしなんか体に異変があったら言ってほしいな。徐福ちゃんもシエルお姉ちゃんも参考にならないからね…」
「あ、はい。大丈夫です…」
「まーいいか。明日は学校休みだし渋谷行かない?どうせ学校サボって遊べる機会なんて早々ないしね」
「え、その…呪霊が出るんじゃ…」
「そんな出るわけないでしょ。まさか日中に出るなんてこと…いくらなんでも呪霊が強くてもやらないし」
「じゃあ、いいんですかね…?」
「いいでしょ。最初なのに嫌がらせ食らったしさ、ここに書いてあるの悪用してやろーぜ」
イッチさんが指さした先には『今回は呪霊を見つけるまでにかかる金額は全て上層部の五条家以外が負担します』と書いたふせん。
「そんなことしていいんですか?」
「大丈夫、仮に俺を敵に回したら五条さん以外には止められなくなるからね。今回のは相手が先に嫌がらせしたしこれくらいは許されるでだろうから。まだまだ手札そのものはあるし…」
少し、秋風の中に刃が隠れているような。
そんな錯覚が一瞬、魂に響いた。
「遊びに行こーぜ、男二人で」
「はい!」
空の天気は黄昏から登る朧月が見え始めていた。
小説パートって?
-
いらん、掲示板で充分
-
嫌いにならないからやって
-
シエル…ヤンデレ…うっ、頭が…