シエルせんせー!呪霊ってどう祓えばいいですか!? 作:悲しみのガチャ爆死
「…とりあえず、進んでみます…?」
「ん〜…もしそうだとしても待った方がいいかな。今…っていうか、ここはアナウンスされることはないし」
「どういうことですか…?ここって、猿夢じゃ…」
乙骨に首を振る。
「もうちょい自分の常識を疑った方がいいかな。あくまで俺が出したのは『仮説』だったから、間違ってる可能性だってあるんだよ。ほら、今のところ十二支の要素以外は猿夢としてはありえないでしょ?」
ピンと来ていない二人に分かるように伝えていく。えっちゃんは我関せずと言う表情であんパンを食べているので無視だ。
「少なくともさー、アナウンスが1回しかないのもおかしいんだよね。しかもアナウンス用の器材とかもないしその時点でもう怪しくない?」
「確かに…だとするとなんでしょうか?」
「知らないよ。ここまでするのはわかるけどなんか場当たり的な行動が多いんだよね…なんかね、誰かの気まぐれな指示でめちゃくちゃ焦らされるみたいな。だから特に気にしないでいいんじゃないかな…ま、殺されることはあるかもだけど」
とりあえず、周囲を見渡してみても焦る理由はない。
…本当なら言わなきゃいけないこともあった。猿夢ではないとわかったときに問題なのは『帰る方法』がわからない、ってこと。
一応スレの話によれば仲間が増えたら終わりだから問題はないってことなんだけど…
スパルタクスならどう話せば一緒にいられるかなぁ。私ああいうのに乗るの苦手だし…
「…ん、行きましょうマスター。他に何かやりたいことがあるんですか?」
「ううん、ないよ。今何時なのかなって」
適当に返事をしつつ、私は足音を鳴らして歩き始めた。
牛の骨は落ちてたから拾っておく。なんかに使えるならいいからね。
「…で、これが扉かあ」
迷わずに開ける。少なくとも時間制限はないと思っている…けど、足音を鳴らして状況を把握していたからこちらの状況はもう相手にバレている。
それならもうこちらから仕掛けた方が速い、私はそう判断した。
「んん?んん??あぁ…?」
どうやら相手は扉から離れたところで何かを食べていたようで、こちらを見るとそれをこちらに投げ捨てる。
人骨だった。
「ひっ…!?」
「おちついて、アナ。だいじょうぶ、怖くないよ…」
ほほにキスをして、頭を撫でる。これくらいしておけば、アナちゃんなら正気に戻る。
「…ありがとうございます」
「乙骨、下がって。これが誰かわかる?」
幸いにしてこちらに来るのも遅く、隊形を整えるのは充分だった。
「ごめん、わからない…」
白い髪、凶暴な瞳、そしてこの迷宮。
この前にいたロシアのロストベルトに存在するヤガがいたこと。
この2つで目の前の彼を特定するのには充分。
「いいよ、これはミノタウロス─クレタ島における怪物。恐らくこの迷宮で殺されたのが今回の真相だろうね。とはいえ、それよりも問題なのは対応だ。逃げる─のが一番かな!」
時間稼ぎに徐福ちゃんのぬいぐるみを投げる。とりあえず行き止まりなのは確認済み、逃げ場は他の場所であるってことだけはわかる。
「アナ、手を貸して!」
「はい、マスター!」
きた道を走って逃げる。もし逃げ道が塞がったなら壊して、アステリオスを探す。
「待てよ!喰えねえだろぉおお!???」
そう言っているが、来るスピードは遅い。ガンガンと天井に頭をぶつけている。
…自分の迷宮で頭をぶつけるように作るなんてバカは誰もしない。逃げられていることがアステリオスの迷宮である証拠だった。
アステリオスがいなくても最悪袋小路さえあれば殺せる。
「こっちに雷の亀裂があります、イッチさん!」
「……、そっちか!急ぐぞ…!」
「むっ、足止めした方が…?」
「そんなことより生存優先!幸いにも天井が低くてミノタウロスは追いにくいはずだからな…!」
たったっと規則正しい音で駆けつつ、ついに袋小路で彼を見つけた。
「ぼく、の、ますたー?あいに、きて、くれ、た?」
懐かしいその声とこちらを心配する心。怪物とは思えない不器用な優しさ。
紛れもなくアステリオスだ。
「もう会えないって思ってたんだがな!また会えるのは嬉しい…が、今は懐かしむ暇がないんだ!」
俺は慌ててミノタウロスを殺す術式を地面に刻み始めた。
もっかい聞くよ…小説パートいる??
-
(いら)ないです
-
いる(いる)
-
どうでもいい、もっとシエルを出せ