コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

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1巡目.コハルちゃんとオトモダチ
1.【ハナコさん】


お昼休みの事でした

その日、教室の近くのトイレが混んでいて

私は我慢できなくて

しょうがなく他のトイレを使おうとして、普段いかない三階のトイレに向かったんです

三階のトイレはなぜだかいつものトイレよりもひんやりしてるようで少し怖い感じがしたんです

早く済ませて教室に戻ろう

そう思って個室に入ると、とたん声が聞こえてきたんです

 

「ちょっとハナコ!なんて恰好してるのよ!」

 

クラスメイトの下江さんの声でした

普段出さないような大きな声をだして、怒ってるような声です

 

【うふふ、なんて恰好だなんて…ただの水着ですよ?】

 

下江さんとは別の声が聞こえました、聞いたことのない声です

誰だろうと思う前に私は聞こえてきた内容に思わず固まりました

トイレで…水着…?

え?なんで?

 

「なんでトイレで水着になってるのよ!しかも今10月よ!?風邪ひくわよ!?」

 

【コハルちゃんと会えると思うと思わず身体が火照ってしまって…】

 

「エッチなのは駄目!」

 

会話の内容に思わず宇宙猫になってる私に二人は気づくわけなく、どんどん会話していく

 

【コハルちゃん、水着はちゃんとした競技衣装ですよ?エッチだなんて、どうしてそう思ったんですか?】

 

「そ、それは…」

 

【水着のどこがエッチなのか、無知無知な私に教えてくれませんか?】

 

「なんで無知って二回続けていったの!?」

 

【もう、わかってるくせに…】

 

どうやら下江さんはハナコさんという人に遊ばれてるようだ

会話の方向がどんどん斜め上にずれながら二人は話をしている

普段からこんな話をしているのか、会話のテンポがいい

しかし…出ていきづらい

下手に出ていくと会話を止めてしまいそうで、トイレが終わった後も話を出ていくことなく聞き続けてしまう

 

「もう、馬鹿!」

 

下江さんが大きな声でそういって、足音が聞こえる

どうやらどこかへいってしまったようだ

 

【うふふ、からかいすぎましたかね】

 

ハナコさんのそんな声が聞こえる

私は、ハナコさんがどんな格好をしているかふと気になった

会話も終わったことだし、もういいだろう、そう思って扉を開けることにした

まず見えたのは、豊満な身体

その身体に垂れている、コハルちゃんと同じ色の髪

優し気な口元

そして、スクール水着

私たちの学校の指定ではない、スクール水着

わざわざ他の学校のスクール水着を買ったのだろうか?

そう思ってると扉を隙間から見えない位置にハナコさんが移動した

思わず扉を大きく開き、個室からでてハナコさんを視界に収めようとして

あれ…?いない

ハナコさんはいなくなっていた

つい先ほどまでいたはずなのに、個室から出たとたんいなくなっていた

トイレからでた?いや、それはない

だってハナコさんは、トイレの奥の方に進んだのだから

でも、だれもいない、個室も全部開いている

…私が見間違えたのだろうか

首をかしげながら、私は教室へ戻った

 

【うふふ…】

 

トイレから出たとたん、背後からハナコさんの笑い声が聞こえたような気がしたが、振り返っても誰もいなかった

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