コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

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微グロ注意かもしれません


4.【ファウストライダー】削

Dさんという生徒がいます

この生徒はまじめな人で、毎日ちゃんと授業をうけて予習、復習もしています

ただ、なぜかテストの点数はいまいちです、せいぜい赤点をとらないぐらいです

それが、Dさんはとても悔しくてしょうがありませんでした

その日のテストも、結果は芳しくありませんでした

落ち込んでいると、近くて下江さんが喜んでいるのが見えました

こっそりとのぞき見してみると、自分よりもはるかに良い点数を取っているのです

自分と同じ、できない組だと思っていた下江さんが良い点数をとっていることにショックを受けました

なんで自分は良い点数をとれないんだろう

 

そんな気分が続いたある日のこと

普段は早々に寮に帰るか図書館へいって予習をしているのですが、この日はそんな気分ではありませんでした

Dさんは人が来なさそうな場所に探しに体育館の裏手の森を奥へ奥へ進んでいきます

そこに何かあるかは知りません

ただただ一人になりたかったのです

そうしてしばらく歩いて

 

「わっ」

 

花畑を見つけました

季節外れだというのに色とりどりの花が咲いています

それは、今までDさんに取って初めてみる光景でした

いえ、もしかしたら幼いころに見たことあるかもしれません

けれどもそれは記憶にはありません

だからDさんに取って初めての光景でした

そのままDさんは花畑の中に入っていき

 

「あれ?」

 

丁度真ん中あたりでしょうか

何か立っていることに気が付きます

なんだろうと、Dさんはそれに近づきます

 

「これは…お墓?」

 

石でできた十字架をみて自分の知識から思い出します

そう、これは確かにお墓です

よくよく見ると石には何か文字が彫られているようです

手入れはされているのかお墓は綺麗です

しかし相当昔の墓なのか、雨風受けたのでしょう、文字が崩れていて読みずらくなっています

目視では全く読めないので彫られた文字をDさんはそっと指でなぞり、読み上げます

 

「下江コハルここに眠る…?」

 

自分の同級生と同じ名前でした

本人ではないでしょうが、すごい偶然です

ただ、彼女にとってはあまり思い出したくない名前でした

自分と同じできない組だと思ってたクラスメイト

なのに自分よりも良い点数をとった生徒

わかってます、Dさんはわかってるんです

下江さんは勉強しないで点数をとれるタイプではありません

だからちゃんと勉強したのでしょう

そして点数をとれたにちがいありません

でも、心の中によどみを感じます

だから思わず、近くにあった石を持ち上げて…

 

【何をしてるんですか!】

 

声が聞こえました

そちらを見ると紙袋を被った生徒がいました

こちらに走って駆け寄っています

今ならまだ冗談として止められます

むしゃくしゃしてついやろうとしてしまったと、誠心誠意謝れば許してもらえるかもしれません

けれども、Dさんはとうに限界だったのです

勉強して点数取れない自分に、馬鹿にしてくるクラスメイトに

だから、その手は止まらず

 

「こんなもの!」

 

石を墓へ投げつけました

脆くなっていたのか、石は墓を少し削ります

後ろから悲鳴が聞こえました

Dさんはそれを見ることなく、走って逃げ行きました

心は少しも晴れませんでした

 

その日の夜です

Dさんは予習もせず眠りについたはずでした

けれでも、気が付くと深い霧の中にいました

 

「あれ?なんで私ここに…」

 

地面がアスファルトなのできっと外なのでしょう

恰好も体操服に着替えてます

Dさんがきょろきょろと周りをみていると、何かが背後から飛んできました

鎖のようなそれはDさんの腰に巻き付きます

 

「なによこれ…!」

 

あわててDさんは外そうとしますが、はずれません

のびてきた方向に引っ張りますが重たい何かに繋がっているのかびくともしません

 

【あはは…】

 

ふと、鎖の先の霧の向こうから声が聞こえてきました

 

「誰!?」

 

Dさんは声をかけます

すると、霧の向こうからゆっくりと人影が現れました

それは紙袋被った生徒…花畑で出会った生徒でした

 

【どうして、コハルちゃんのお墓を傷つけたんですか?】

 

思わぬ人物の登場に硬直するDさんに紙袋のDさんは問いかけます

Dさんは今さらむしゃくしゃしてやったとは言えません

 

【私が止めた時に何もしなければこうはならなかったのに】

 

何も言わずにいるDさんに紙袋の生徒はいいます

 

【私たちの大事なものを傷つけた貴女は、許せません。たとえぺロロジラを持ってきてもです】

 

ぺロロジラ?とDさんは首をかしげますが紙袋の生徒は言うだけ言って霧の中に消えていきます

何だったのだろうか、それよりも鎖を外して早く寮に戻らないと、そうDさん思っていると鎖の向こうから騒音が聞こえます

何の音、と考える前に鎖が強い力で引っ張られました

Dさんは引っ張られて思わず倒れそうになりますがなんとか鎖をもって耐えます

前方ではキュラキュラと音を立てて何かが鎖を引っ張っているようです

Dさんは引きずられないように歩き出します

 

「ねぇちょっと!引っ張られてるんだけど!やめてよ!!鎖を外してよ!!」

 

大きな声でいいますが、向こうから何の返事も帰ってきません

それどころか、どんどん引っ張っている乗り物のスピードが上がっているような…

Dさんは嫌な予感がしました

いや、そんなことはない、まさかそんな、と自分の考えを否定します

しかし、Dさんの動きもどんどんスピードが上がっていきます

最初は歩いていたのに今では走っています

Dさんは走りたくはありません、けれでも前方の乗り物のスピードはどんどんあがっているのです

走らなければすぐに転んで引きずられることになるでしょう

だから必死に、こけないように走って

ゴツン、と何かが頭に当たりました

視界の端でとらえたそれは、自分がお墓に投げた石で

それを認識する前にDさんはこけてしまいます

腰の部分が鎖に引っ張られた結果、上半身がアスファルトに接触します

乗り物は止まりません

Dさんは霧でみえませんでしたが、引っ張っているものの正体はクルセイダーと呼ばれる戦車です

引っ張り合いで当然人間が勝てるわけありません

どんどん早くなっていく戦車に、Dさんは身体はアスファルトと接触しながら引きずられていきます

Dさんは悲鳴をあげることもできず激しい痛みとともにアスファルトによってどんどん削られていき

 

【あはは…まだまだ終わりませんよ】

 

気絶することもできず、自分の顔が削り切れるまでずーと、引っ張られつづけたのでした

 

・・・

・・

 

【赤点は取ってませんが今回は点数が下がりましたね、コハル】

 

「あぅ…」

 

【いえ、怒ってるのではありません。赤点取らないだけで偉いですよコハル】

 

「そんなこと…私もDさんみたいに頑張らないと」

 

【Dさん?聞かない名前ですが…】

 

「私のクラスメイトなんです、いつも勉強してて頑張ってるんです。きっと私と違っていい点数取ってるんだと思います

 ただ…」

 

【どうかしたんですか?】

 

「勉強のし過ぎなのか、ノイローゼになったらしくて、朝起きたら叫びだしたらしく、今入院してるんです」

 

【なるほど…コハル、いい点数をとるように頑張れとはいいますが、無理をしてはいけませんよ】

 

「わかりました」




4.【ファウストライダー】削殺

Dさんは気が付くと寮にもどってたらしいよ
ただ身体、特に顔面が削られたように痛かったらしく、大声で叫んだらしいね
怪我もないのにいたいいたいごめんなさいごめんなさいと叫んであばれるDさんをみて精神病と判断したらしく、今は病院で入院してるんだって
Dさんは今でもごめんなさいごめんなさいっていってるらしいよ
一体だれに謝ってるんだろうね
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