コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

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5.【七人イチカ】入

Eさんは悪い子である

手癖が悪いと言っても良いだろう

図書館でたまたま見つけた本が古書の類で

それが結構な値で売れるとしった彼女はネットオークションでそれを売ろうとしたのだから

まぁ、最もそれはバレて、即座に通報されてしまったのですが

ちなみに実際に売ろうとしてたら【図書館の司書さん達】の一人につぶされてたでしょう

それを知らない結果として、彼女は風紀委員に逆恨みしています

 

でも彼女は懲りません

自分が悪いと思ってないのだから懲りる理由がないのです

でもまぁ、図書館の本を売るのはばれてしまっているのでやりません

では何をするか

盗みです

体育などで人がいないタイミングで教室に侵入するのです

自分のクラス以外なら鍵がかかっているかもしれませんが、自分のクラスならば体調が悪い振りをして見学して鍵を預かればいいのです

みんなが更衣室に行って着替えている間に犯行をすませ、窓をあけたりして不法侵入があったといえばいいのです

幸い、紙袋を被った不審者とか水着をきてトイレにいる不審者とかガスマスクをつけた不審者の話をちらりと聞いたことがあります

不審者だらけですね、どうなってるのでしょうかこの学校は

だからまぁ、彼女は普通にいけると思ってました

そしてそれは成功してしまいました

お金に換えれないような小さなものです

盗まれた人もよほど大事なものでなければ気づかれないものでした

それからEさんは、調子に乗り始めました

なにかあってむかついた時、相手のものが欲しかった時、嫌がらせしたい時

ちまちまと物を盗んだり、あるいは逆に嫌がらせのものをいれたりしました

盗んだものをまったく関係のないクラスメイトの机の中にいれたりして関係を悪化させたりもしました

…じつのところ、Eさんは怪しまれていました

盗みや物の移動があった時、その前にはEさんの姿が消えるのですから当然です

そしてとうとう、現行犯で捕まりました

クラスメイト達がEさんに内緒でカメラをしかけてたのです

カメラにはEさんが盗みをする姿が映し出されてました

Eさんはそれをみて、逃げ出しました

クラスから何人か追いかけてきます

逃げてどうにかなるわけでもないのに、Eさんは逃げました

この時、逃げなければ

いいえ、そもそも盗みなんてしなければよかったのに

 

【こっちっすよー】

 

逃げていると急に手を引っ張られます

捕まった?と思いましたがどうやらそうではないようです

みたことない部屋でいつか見た糸目の風紀委員とメカクレの6つ子が立っています

助けられたと、Eさんは思いました

 

【いやぁ、まさか盗みを働くなんてねえ、しかもあんなに数多く】

 

糸目の女性は、Eさんの腕を放しません

Eさんが放してと言いますが、万力のように捕まれ、離れません

 

【悪い子だね】【罪な子だね】【エ駄?】【エ駄ではないね】【悪事は駄目、罰則!…似てた?】【似てた】

 

クスクスと6つ子が笑います

気が付くと6つ子はEさんと糸目の風紀委員を取り囲んでいました

 

「な、なによ…なに笑ってるのよ!」

 

【基本仲間がかかわらないなら対応しないんすけど、いい加減コハルも狙われそうなんでね】

 

糸目の女性は場違いなほど和やかなです

ふと、Eさんはあることに気が付きます

視界になにかがちらつくのです

思わず触ると、それは自分の髪の毛でした

おかしい、自分の前髪は目にかからようにセットしています

それに、自分の髪の毛は染めているのに映るのは黒い髪です

しかも、その髪の毛はどんどん視界を塞いでいってるようで…

 

【今回はモブEちゃんの番っすか】

【お別れだね】【卒業だね】【戻りたくなったらもどってきていいからね】【私たちはいつもいるからね】【ばいばい】

【うん、みんなまたね】

 

Eさんの混乱をもとに、風紀委員はクスクス笑いながら何か言ってます

文句を言おうと、最後にしゃべった風紀委員の方を見て

 

「え…」

 

Eさんは絶句します

そこにはEさんがいました

いいえ、正確にはEさんと同じ姿をした何かがいました

なんで、どうして、私が…

 

【あ、そこの鏡をみるといいっすよ】

 

糸目の女性がEさんにいいます

Eさんを囲っていた6人は鏡を見せるように道を開けます

 

「なんで…?」

 

そこには、Eさんの姿はなく

6つ子たちと同じ姿の風紀委員が立っていました

 

【ようこそ風紀委員へ、次の入れ替わりが起こるまでちゃぁぁぁんとまじめな生徒になるように、教育してあげるっすから安心してほしいっす】

【ようこそ風紀委員へ】【これからよろしく】【新しいモブEちゃん】【大丈夫、すぐなじむよ】【寝て起きたら私たちになってるよ】

 

笑い声が止みません

ふと、Eさんの姿をした何かが部屋から出て行こうとしています

それをEさんは腕を伸ばして止めようとしてメカクレの5人につかまります

 

【逃げれないよ】【逃がさないよ】【戻れないよ】【私たちは七人イチカ】【イチカ先輩と6人の私たちで構成される怪異】

【【【【【そして入れ替わった貴女は新しい6人目になったのよ】】】】】

 

Eさんの姿になった何かは、扉をしめ

Eさんはそのまま気絶するように倒れました

 

・・・

・・

 

【あれ、コハルちゃん、どうしたんですか?】

 

「モブEちゃんが風紀委員をやめたって話があって」

 

【へぇ、珍しいですね】

 

「新しい人が補充されたけど、なんでやめたのかしら」

 

【あはは…ま、入退部は自由ですし、そういうこともあるでしょう】

 

「そうだけど…」

 

【それよりコハルちゃん、ぺロロ様の新作なんですが】

 

「もう出てないわよね?それ」

 

【探せばあるはずなんです…!!】

 

「あるのかしら…?」

 




5.【七人イチカ】入替


ある日を境にEさんはとてもいい子になったんだって
みんなにしっかり謝罪して、弁償もしっかりしたんだって
最初はゆるされなかったけど徐々にみんなEさんのことを許したんだって
最後にはまるでEさんが盗んだことなんてなかったことみたい
不思議だね
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