コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

13 / 32
6.【フォックスさん】餓

フォックスのFではないFさんという生徒がいました

Fさんはおまじないが大好き

色々なおまじないを行ってました

例えば、夜中にカミソリを咥えて水を張った洗面器を見たり(何も映らなかった)

例えば、好きな人の名前を書いた消しゴムを最後まで使ってみたり(しようとしたけど意中の相手がそもそもいなかった)

例えば、ミサンガをずっと装着したり(大抵無くすのだが)

まぁ、そんな感じでおまじないが好きな普通の女の子です

さて、そんな彼女なのだが最近、とあるおまじないを知りました

フォックスさんというおまじないです

交霊術に近い類のおまじないは一人ではできないのが大抵だがこれは一人でもできるらしい

彼女は早速、食堂でフォックスさんをやってみることにしました

そしてその結果、周囲の生徒に見守られながら紅茶のペットボトルを一気飲みすることになりむせて吐き出しフォックスさんの呪いにかかってしまいました

食べるものは全てロールケーキの味(バニラ)飲むものは全て紅茶の味(高級品だが無糖)になる呪いです

 

「あんまりですわ〜〜〜!!」

 

とFさんの叫び声が食堂にこだましますがどうしようもありません

だってそういうルールなのですから

幸い3日間だけだと宣言を受けてますので3日を過ぎれば元通りです

それまで頑張ってくださいね、Fさん

 

さて、そんなFさんの事情を見ていたGさんという方がいました

彼女はよく言えば石橋を叩いて渡る性格、悪く言えばずる賢い性格です

Fさんにフォックスさんの教えたのも彼女です

自分がやるのに、なにかあれば危ないので先にFさんにやらせてたのです

あえて食堂という人目の多い場所でやらせて本当にフォックスさんが本物か確かめたのです

その結果、本物ということがわかりました

もしかしたらFさんの一人芝居とか幻聴の可能性がありますが、Fさんの性格的にそれはないでしょう

実際にロールケーキを差し出して「ロールケーキは嫌ですわぁァァァァァァァァァ」という悲鳴も聞いていますので呪いも実際にあるのでしょう

Gさんも早速やってみることにしました

念のため絵のうまい知り合いにロールケーキを描いてもらい、そこに『あ』~『ん』と『はい』と『いいえ』を書きます

あと注意事項に儀式をしっかりと終わらせることと怒らせてはいけないということがありましたので一人で行います

何がフォックスさんの怒りを買うかわかりませんが、Fさんの様子を見る限りよほど下手なことをやらなければいいのでしょう

一人でやるのは、人を増やして地雷を踏むのを避けるためです

飲み干すための紅茶も念のためぬるめのものを用意しました、これなら普通に飲みきれるはずです

邪魔が入らないように寮の自室でやります

これだけ用心すれば大丈夫でしょう

Gさんは早速始めることにしました

 

「フォックスさんフォックスさん、ティーパーティーの時間です、席についてください」

 

硬貨に指を乗せてフォックスさんを呼び出します

Gさんの呼び出しにこたえ、硬貨はゆっくりと『はい』の方へ動き出します

やった、と内心喜びます

聞く内容はメモ帳にちゃんとまとめてます、Fさんのような失敗はしません

 

「さぁフォックスさん、教えてください」

 

Gさんはニヤニヤ笑いながら質問を紡ぎました

紅茶から泡が出ていることに、気づきませんでした

 

 

用意しておいた質問は全部答えてもらいました

嫌いなあの人の弱み、教員を脅せる秘密、次の宝くじのあたりの番号

これだけあれは人生バラ色です、必要ならばまた聞けばいいだけなのですから人生イージーモードでしょう

そろそろ終わりにしようと思って、ふと最後に気になっていたことを聞きます

 

「下江コハルの秘密を教えてください」

 

噂に聞いたことある下江コハル

風紀委員に所属している、どこのクラスかわからない生徒

誰も見たことのない友人が多いという生徒、七不思議に噂されてる1年生

もしかしたらとんでもない秘密を持ってるかもしれない

Gさんの質問に硬貨がゆっくりと動きます

 

『なぜ』

 

今までと違い、逆に問いかけられました

ここで様子がおかしいことに気が付けばよかったのですが、すっかり調子にのったGさんは気づきません

 

「秘密がわかれば風紀委員にもし捕まったとしてもそれをダシに逃げれるでしょう?」

 

暗に下江コハルを脅すと答えてしまいました

とたん、ガタガタと椅子が震えだします

まるで何かが暴れようとしてるのを止めてるようです

ここでGさんはやっと、地雷を踏んでしまったことに気が付きました

 

「答えはいいです!ティーパーティーを終わります!」

 

慌てて言いますがまた椅子は揺れています

先に紅茶を飲み干してから宣言しないといけないことに気が付き、ティーカップに手を伸ばします

大丈夫、飲み干せるようにぬるくしている、テーカップ一杯分ばら余裕で飲み干せる…

 

「あつっ!?」

 

手に持った途端感じた熱に思わず手を放してしまいます

ぬるく作っていたはずの紅茶はなぜがぐつぐつと煮えています

もし飲んでいたらならば口内は大やけどしていたでしょう

飲んでいたら、ですが

 

「あ…」

 

手を放した際に、はじいてしまったのかティーカップが倒れています

当然、中の液体はこぼれ、飲める状態ではありません

つまりそれはこの儀式を終わらせれないということで

硬貨が急に動き出します

あまりのスピードにGさんは思わず指を放してしまいます

硬貨はそのままひとりでに動いてGさんにメッセージを送ります

 

【ゆるさない】

【あのこをきずつけるひとはゆるさない】

【のろってやる】

【おまえはえいえんになにもたべれない】

【うえつづけろ!】

 

気が付くと誰もいないはずの席に人が立ってました

狐耳が生えた白い服の女の子、ブロンド髪の翼の生えた女性、ピンク色の髪の翼の生えた女性

生徒にしてはおかしい

だって、獣耳や羽の生えた生徒なんてどこにもいないのですから!

 

【Fといったか、あの娘をだました時点で許さなかったが、それ以上の地雷を踏んだね】

 

狐耳の女の子がいいました

 

【あの方は知識のないなりに頑張ってましたが、貴女は駄目ですね】

 

ブロンド髪の翼の生えた女性が言いました

 

【コハルちゃんに危害をくわえるかもしれない貴女を許さない、だから】

 

ピンク色の髪の翼の生えた女性がいいます

 

【【【呪われろ】】】

 

三人のその言葉とともに

Gさんの意識を飛ばしました

 

・・・

 

・・

 

 

 

 

【んー、やっぱり休憩時間のティータイムはいいっすね】

 

「この前もいってませんでした?」

 

【そうだったっすかね?】

 

「そうですよ…ティータイムといえば不思議なことが起きたんです」

 

【というと?】

 

「ティーパーティーの方々と昨日お茶会したんですが、すごく機嫌がわるそうでした」

 

【あー…だれか怒らせたんじゃないっすかねぇ】

 

「大丈夫でしょうか…?」

 

【ま、自業自得っすよ】




6.【フォックスさん】餓死

Gさんは何も食べても味がしなくなったんだって
頑張って食べても吐いてしまうようになってしまって、そのうち栄養失調でたおれたらしいよ
薬を投薬しても栄養が吸収されてないみたい
気が付いたら身体がミイラみたいになってたそうだよ
でもなぜかまだギリギリで生きてるんだって
いつまで待つのかな?それともいつまで持たせるのかな?
フォックスさんのご機嫌次第ってね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。