コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

20 / 32
5.【七人イチカ】入

Eさんは悪い子である

手癖が悪いと言っても良いだろう

図書館でたまたま見つけた本が古書の類で

それが結構な値で売れるとしった彼女はネットオークションでそれを売ろうとしたのだから

まぁ、最もそれはバレて、即座に通報されてしまったのですが

ちなみに実際に売ろうとしてたら【図書館の司書さん達】の一人につぶされてたでしょう

それを知らない結果として、彼女は風紀委員に逆恨みしています

 

でも彼女は懲りません

自分が悪いと思ってないのだから懲りる理由がないのです

でもまぁ、図書館の本を売るのはばれてしまっているのでやりません

では何をするか

盗みです

体育などで人がいないタイミングで教室に侵入するのです

自分のクラス以外なら鍵がかかっているかもしれませんが、自分のクラスならば体調が悪い振りをして見学して鍵をあつかればいいのです

みんなが更衣室に行って着替えている間に犯行をすませ、窓をあけたりして不法侵入があったといえばいいのです

幸い、紙袋を被った不審者とか水着をきてトイレにいる不審者とかガスマスクをつけた不審者の話をちらりと聞いたことがあります

不審者だらけですね、どうなってるでしょうかこの学校は

だからまぁ、彼女は普通にいけると思ってました

 

【はーい、現行犯で捕まえるっすよー】

 

しかしあっさりと捕まってしましました

たまたま風紀委員が巡回していて、犯行をみられていたようです

 

「私は何もしてない!」

 

そういって彼女は必死に暴れましたが他人の鞄をあさっているところを見つかってしまったのでどうしようもありません

慌てて集まってきたクラスメイト達も彼女をひそひそを噂しています

 

【詳しい話は部屋で聞くっすよー】

 

そういうと糸目の風紀委員にずるずると引きずられていきました

 

さて、普段は来ることのない風紀委員室

そこで彼女はやたら6つ子に囲まれています

小動物的な見た目なのに6人も同じ顔が集まると威圧感を感じるのはなぜでしょうか

 

【違反者だって】【でもコハルちゃんには手を出してないって】【なら大丈夫?】【イチカ先輩のお仕置きコース?】【ベッドイン?】【かわいそうに…】

【いや、根も葉もないことを言わないでほしいんすけど!?】

 

Eさんは6つ子の言葉に思わず身体を抱きしめて後ずさりました

慌ててイチカ先輩と呼ばれた糸目の女性は修正しますが信じられません

 

【変なことはしないんで安心してほしいっす…とは言っても二回目なんで流石に罰はあるっすけど】

 

「なによ、私は別に何もしてないじゃない!」

 

【あ、これ自分が悪いって気づいてないやつっすか】

 

イチカが頭をかきながらぼやきます

 

【いるんっすよねー、自分がやることは正しくて、邪魔するのは悪いっていう考えの人】

 

そういいながら、イチカはEさんの頭を掴みます

細められいた目が開き、まじかでEさんをジッとみます

思わずEさんはヒィっと小さく悲鳴を上げました

助けを求めるように目を動かしますが誰も動きません

 

【そういうの、私たちは大嫌いなんすよ】

 

あまりの迫力に思わず気絶しそうになります

頭を掴まれたなければ即逃げていたでしょうが逃げれません

Eさんの頭の中では「どうしてこうなった」とぐるぐる思考が空回りします

 

【まぁ、そういうわけでお仕置きっす】

 

ニッコリと笑って、頭から手を放してもらえました

Eさんは恐怖のあまり呼吸が止まっていたのでしょう、ぜぇぜぇと荒い息をします

 

【まぁ、お仕置きといっても簡単な奉仕活動っすよ】

【奉仕だって】【つまりそういうこと?】【コハルちゃんがいたら反応しそう】【エ駄?】【エ駄!】【三文字じゃないとなにか物足りないね】

【…風紀委員に入隊してもらって、私たちのお手伝いをしてもらうっすよ】

 

「・・・変なことじゃないでしょうね」

 

【この子たちの言ってることは事実無根なんで大丈夫っすよ】

 

まぁ、拒否権はないんすけど、と言われ、仕方なくEさんは頷きました

さて、奉仕活動初日

Eさんは即逃げようとしました

Eさんからすればやる理由がないのです、うなずいたのはあの場から逃げるためです

しかし

 

【はい、おはようっすよ】

 

残念ながら朝早くから迎えに来られてしまいました

 

【逃げようとしたって無駄っすからねーさ、早く着替えてお仕事っすよー】

 

Eさんが何か言う前に有無言わさず連れていかれます

そのまま朝の活動…清掃作業に駆り出され、始業のチャイムがなるギリギリまで掃除をさせられました

 

【次は放課後、迎えにくるっすよー】

 

去り際のイチカの言葉にEさんは嫌な予感がします

それは残念ながら当たってしまいました

イチカは、あるいはあの6つ子は毎日迎えにくるのです

朝早くから迎えに来て、清掃行為をさせられ

放課後も迎えにきて、見回り作業や雑務をさせられる

早退して逃げようとしてもなぜか捕まってしまいます

体調不良だといっても信じてもらえません

そのままずるずると奉仕活動に連れていかれてしまいます

イチカがなにかをやってる時に逃げようとしても6つ子につかまります

力づくで逃げようとしても逃げれないんです

そんな日々が続けばEさんも諦めるというもの、というか暴れるだけ無駄なのです

すっかり逃げる気を失くしたEさんは自分から奉仕活動をするようになりました

 

さて、すっかり奉仕活動になれたある日のこと

 

【あ、今日で奉仕活動終わりっすよ】

 

放課後の作業の終わりに、急に言われました

思わず虚をつかれるEさん

 

【今ならもうあんなことをしないと判断されたっす。よく頑張ったっすね】

 

そういってイチカはEさんの頭を撫でます

Eさんは何を言っていいかわかりません

最初は煩わしかったこの活動も、今ではすっかり日常になってしまったのだから

 

【さ、早く帰るっすよ】

 

イチカの言葉に、瞼が重たくなりました

急な睡魔が来たのです

 

「ちょ、まっ…」

 

Eさんはイチカに手を伸ばしますが、それは届きません

 

【もうここに来たら駄目っすからね】

 

イチカがそういうと、Eさんの瞼は完全に落ちました

目が覚めると、そこは自室でした

Eさんはいつものように着替えると、風紀委員の部屋に行こうとします

しかし

 

「あれ…?」

 

探せど探せど、見つかりません

あんなに通っていたのに、どこにあるのかがわからないのです

誰かに聞いても、だれもわかりません

風紀委員があるということは知っているのに、だれもそれがどこにあるのか知らないのです

ふと、カレンダーを見ると、日付は自分が鞄から盗みを働いた日の次の日でした

 

「あれは、夢だった…?」

 

いいえ、そんなことはありません

彼女の記憶には、確かにあるのだから

イチカに言われて清掃した日々

6つ子に囲まれて雑務をした日々

背の高い風紀委員とお茶会して風紀委員長に白い目でみられた日

やたらとスカートの短い風紀委員とピンク髪の風紀委員とおしゃべりした日々

全部、全部記憶に残っています

 

「中途半端に放置しないでよ、馬鹿」

 

Eさんはそう呟くと、教員にいって清掃活動を始めたのでした

 

・・・

・・

 

【あれ、コハルちゃん、どうしたんですか?】

 

「奉仕活動で風紀委員に入ってた人、活動期間が終わっていなくなっちゃたの。せっかく仲良くなれそうだったのに」

 

【それは残念でしたね】

 

「あーあ、風紀委員も中々人が増えないなぁ」

 

【あはは…最近マシロちゃんが復帰したからいいじゃないですか】

 

「それはそうなんだけど…復帰?」

 

【あぁいえ、なんでもありません、はい。それよりコハルちゃん、ぺロロ様の新作なんですが】

 

「もう出てないわよね?それ」

 

【探せばあるはずなんです…!!】

 

「あるのかしら…?」




5.【七人イチカ】風紀委員に一時加『入』させて性根をまともにさせた話
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。