コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話   作:コハルママの人

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コハルちゃんに沢山オトモダチがいるお話のプロトタイプです



プロトタイプ【口裂け女】

「ねぇねぇ、きいたあの話」

 

「あの話って?」

 

「口裂け女の話!」

 

「あぁ、あの

 確か夕方一人でいると声をかけてくるんだっけ?」

 

「そうそう、マスクをつけた女性に声をかけられるの、で【私、綺麗?】って聞かれるんだって」

 

「綺麗じゃないって言うと包丁で刺されて、綺麗って答えると世にも恐ろしいものをみせられるらしいね」

 

「怖いよねー、実際に二つ隣のクラスの子の先輩があったってきいたよ」

 

「その人はどうなったの?」

 

「綺麗って答えてから記憶がないって」

 

「ふぅん、銃で撃てばなんとかならないかな?」

 

「ならないらしいよ、着ている服が防弾性なんだって」

 

「へぇ」

 

 

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ある日の夕暮れ

人気のない場所でぽつんと立っている少女が一人

彼女の名前は下江コハル

正義実行委員会兼補習授業部の生徒だ

 

「どうしよう…」

 

真っ暗な視界の中でつぶやかれた声が虚空に消える

足音も声も聞こえないのだから、周囲には誰もいないのだろう

何も見えないコハルは、どうすれば学校の元に帰れるかわからない

これが友人のアズサならどうにかなったかもしれないが、コハルには音だけ聞いて歩くスキルなどないのだ

そもそもどうしてこうなったか

コハルが現在、両目を怪我して目が見えない状態にある

一人で本を買いに行ったときに、同じ学校の生徒が絡まれているのを発見して助けたのは良いが、その際に相手があやしい煙をつかってそれをもろに浴びてしまったのだ

幸い、すぐに救護騎士団に搬送されたのだが、煙に使われてた薬の成分のせいか、しばらくコハルは目が見えなくなってしまったのだ

幸い、普段の生活は補習授業部のみんなが日常生活を助けてくれるのでなんとかなってるいるのだが、授業になると学年が違うのでそうはいかない

一応同じクラスのマシロや救護騎士団のハナエが気にかけてくれているし、授業が終わればハナコや奉仕活動の一環としてミカが迎えに来てくれるのだが、今日は違った

クラスの人に「来てほしい」と手を引かれて、気が付けば誰もいない場所まで連れてこられた

いくら声をかけたり、周りを探っても反応がないからコハルをつれてきたクラスメイトはいないらしい

 

「今ごろ、ハナコやミカ様が探してるのかな…」

 

立っているのも疲れたのでその場でしゃがみ込む

待ってたらきっと誰かが迎えに来てくれる、だから待っていよう

そう思っていると

 

【ねぇ】

 

声をかけられた

みえない目でそちらを方を向く

 

【私、綺麗?】

 

…低い女性の声で聴かれる

コハルの目の前に、コートを着てマスクをつけた女性が立っていた

明らかに怪しい人物、噂話に詳しい生徒なら噂に聞く【口裂け女】だとわかるだろう

しかしコハルは目が見えないし、口裂け女の話もしらない

当然、急に綺麗かときかれても困るわけで

 

「あの、ごめんなさい…私は今目が見えなくて…」

 

コハルがそう答えると、【口裂け女】は固まった

 

「あ、でも声が綺麗だと思う…」

 

コハルの言葉に【口裂け女】はマスクを外す

 

【これでもかぁー!?】

 

「…?」

 

コハルが首をかしげると、口裂け女は再び固まる

 

「あの、私困ってて…」

 

コハルはとりあえずトリニティ総合学園まで連れてってもらおうと声をかけようとするが、その前に手を取られる

コハルは小さく悲鳴をあげるが、気にせず【口裂け女】は自分の口の周りをふれさせる

ゆっくりと、自分の口が裂けてることを触らせてから

 

【これでもかぁー!?】

 

と再びコハルに声をかけた

一方、コハルは目が見えないし、帰れないし、目の前の女性はなにか自分に知らせようとしているがわからなくて困っていた

どうしよう…と考えたところでおもいつく

目の前の女性は声を低め

自分より年上と思われる

口が大きめ

そして自分がなにか知らせようとしている

つまり

 

「ツルギ先輩!?」

 

【え…?】

 

「なぁんだツルギ先輩、迎えにきてくれたんですね!」

 

【いやちが…】

 

「ありがとうございます、私クラスの子に連れてこられて帰れなくて困ってたんです」

 

【・・・あの】

 

「こんなところまで私を探してくださってありがとうございます!」

 

目の前の相手にコハルは頭を下げる

【口裂け女】はすごく、すごく困ったように眉を曲げてから、ため息をついてコハルの手を引き、歩き始める

どうやら【口裂け女】は何かを諦めたようだ

 

その後、コハルはトリニティ総合学園の近くで探していたアズサに引き渡された

みんなと合流してからハナコに心配したと抱きしめられた

事情を説明すれば、知らない人についていかないように言われ、さらにGPS機能付きのものをもたされるようになった

同じようなことが起きても困るのでコハルはしぶしぶそれに従った

目が治ってからツルギにお礼を言いに行ったが、ツルギは曖昧な顔で頷いただけだった

 

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「なぁ、ハスミ」

 

「なんですか?ツルギ」

 

「…私、口裂け女に間違えられるぐらい怖いのかな…?」

 

「目が見えなかったから仕方ないということにしましょう」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「ぐすん」




こんな感じで都市伝説や幽霊に気づかないで仲良くなるコハルとそれに振り回される周囲の生徒達、みたいな話を最初は考えてました
が、色々あって今の生徒+都市伝説みたいな感じの話になりました
本編にでてきた【口裂けツルギ】はこのプロトタイプが元になってます
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