進め!健太郎   作:クライングフリーマン

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そこには、健太郎の母、あつこが側にいた。
健太郎は、『自転車通行可』の歩道を自転車で走っている途中、後方注意の自動車の側面に激突、空を飛んだ。後から来た、おさむが救急車を呼んだ。
「お揃いだね、ミラクル9。それと、片山君。悦子のカレシなんだって?」



28.『心の姉妹』

=== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。

久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。

南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。

山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 

久保田あつこ・・・健太郎の母。

久保田誠・・・健太郎の父。

 

藤堂所縁(ゆかり)・・・早乙女愛の長女。次女が12年前、轢き逃げされる。健太郎達の小学校の先生。ミラクル9顧問(監督)。

鈴木栄太・・・小学校校長。

片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今は「お友達」?

春田純一・・・春田病院院長。

 

==============================

==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 

午後2時。春田病院。

ミラクル9は、継男が聞き出した、健太郎の病室を訪ねた。

そこには、健太郎の母、あつこが側にいた。

健太郎は、『自転車通行可』の歩道を自転車で走っている途中、後方注意の自動車の側面に激突、空を飛んだ。後から来た、おさむが救急車を呼んだ。

「お揃いだね、ミラクル9。それと、片山君。悦子のカレシなんだって?」

「いえ、まだ・・・。」「まだ?へえ。」

「母ちゃん、揶揄うなよ。」と健太郎はベッドの中から文句を言った。

「スーパーマンの気分は、どうだったのかな?」

そこに、春田院長がやって来た。

「CTもレントゲンも異常なし。まあ、かすり傷はあったが。多分、着地した時に無意識に受け身を取ったんだろう。柔道やってるんですか?お母さん。」

「いえ。剣道を半年やってたけど、顧問の先生が、がんでお亡くなりになって廃部に。」

「先生。ブーメラン、やってます。」「ブーメランは武道じゃ無いな、スポーツとも言いがたい。でも、成長にはいい。」

「ところで、相手方のドライバーは?怪我は無かったのかな?ここには来なかったようだが。」と、院長があつこに尋ねた。

「後方不注意ですね。けしからん!」「母ちゃん、僕も考え事してたから。」

「でも、自動車側の責任よ。交通ルール教えただろ?」

「うん。先生、点滴終ったら帰っていいんだよね。」「いいよ。」

「あつこおばちゃん、裁判になるの?自転車ドラレコに健太郎が暴走していないのは映ってるよ、多分。」と、おさむが言った。

「うん。警察で調べてるから大丈夫。そうだ、今日、みんなでウチに来る?」

「おー!!」ミラクル9と継男は歓喜した。

「静かに。」と、皆は通り過ぎた看護師に注意された。

午後4時。久保田邸。地下トレーニング場。

執事が、銅鑼焼きとジュースを置いて行った。

「凄いなあ、健太郎の家。あ、沢山ブーメランがある。」と、悦司が指さした。

「おばちゃんの武器だったからね。おねえさま程上手くなれなかったけど、結構いけたんだよ。」

「あつこおばさん。何で、あつこおばさんやウチのおかあさんは『おねえさま』って呼ぶの?おさむのお母さんのこと。」と悦司が尋ねた。

「あれ?聞いて無い?『心の姉妹』なのよ。苦労をともにしてきたから。ああ。この間来たケイトリン、ケイティのお母さんも、そう呼ぶのよ。」

「じゃ、ケイティのお母さんも、おさむ君のお母さんと『心の姉妹』?」

満百合が、屈託無く尋ねた。

「そう。伝子シスターズ。」胸を張って言う、あつこに「何かロックバンドみたい。かっこいいな。」と、みどりが言った。

「ありがとう。その頃は、『お笑いさんですか?』って言われたこともある。でもね、みんな仲良く助け合って闘ったの。今もみちる達は闘っているけどね。」

「あ。自転車!」と健太郎は言った。

「今頃かよ。修理に出したよ。使える部品はまだあるらしいし。健太郎がお小遣い貯めて買った自転車だからな。」そう言って、健太郎の父・誠が顔を出した。

「じゃ、お見舞いは、『自転車磨きセット』にするか。」

そう言った藤堂ゆかりが、鈴木校長と、顔を出した。

「恐れ入ります。」健太郎の丁寧な挨拶に笑わない者はいなかった。

―完―

 

 

 




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