進め!健太郎   作:クライングフリーマン

43 / 75
あつこは、かつては、おさむの母伝子の所属するEITOでエマージェンシーガールズ副隊長の1人を勤めていたが、今は悦司の母みちるに副隊長を任せ、警視庁に戻って、『警視正』の1人として、重責を担っている。


43.御用納め

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。

久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。

南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。

山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 

南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。

片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。

 

久保田あつこ・・・健太郎の母。

久保田誠・・・健太郎の父。

 

 

==============================

==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==

 

※御用納めとは「各官公庁で、その年の執務を終わりにすること。 また、その日。 ふつうは12月28日」のことです。 年内の仕事の最終日のことを企業では仕事納めといい、官公庁では御用納めというのです。

 

12月29日。午後1時。久保田家。

ミラクル9は、久保田健太郎の母、あつこの招きで、地下のトレーニング場で、ブーメランの練習を始めた。

あつこは、かつては、おさむの母伝子の所属するEITOでエマージェンシーガールズ副隊長の1人を勤めていたが、今は悦司の母みちるに副隊長を任せ、警視庁に戻って、『警視正』の1人として、重責を担っている。

昨日は、所謂『御用納め』だった為、のんびり出来る。

そこで、健太郎のチーム、ミラクル9を招待したのだ。

ミラクル9という名前は、最初に9人が集まったからついた「あだ名」だったが、エマージェンシーガールズに参加していた早乙女藍(当時)の娘である藤堂所縁が『顧問』を申し出、一種の『部活』になった。

ミラクル9は、事件に遭遇することも多いが、普段は野球やドローンで遊んでいる。

あつこは、自宅のトレーニングマシンを業者に委託して改造、投げて戻って来るまでを撮影して点数を出す機械にした。

健太郎は、何度投げても100点だった。ある事件を切っ掛けに、「集中力」が鍛えられたのだ。

継男と良は、『採点外』の表示が出た。外したのである。

無論、ブーメランは戻ってこない。

「ダーツじゃないからね。『的』は外れてもいいの。手に戻らないといけないのよ。」

あつこは、自らコーチをしていた。

皆が興奮して夢中になる中、健太郎の父である誠が呼びに来た。

「みんな、おやつにしよう。」

歓声を上げて、食堂に向かうと、様々な『餅』が用意されていた。

「ウチのシェフが作った、突き立ての餅の料理だ。好きなだけ食べな。」と、あつこは言った。

久保田家も、あつこの実家の渡辺家も代々警察官の家系で、金持ちである。

あつこは、結婚を機に執事も連れて来た。久保田家で料理を作るのは、元からいるシェフと執事の仕事だ。

恵まれた家庭なのだが、健太郎は揶揄されないように、わざと「母ちゃん」「父ちゃん」と言うようになった。

ミラクル9のメンバーも最初は戸惑ったが、健太郎のリーダーシップを認めて『探偵団団長』に従っている。

「あなた、将来楽しみだわ。めぐみちゃんも未玖ちゃんも高得点だったの。あ、継男くん、良くん。気にしないていいのよ。健太郎も最初は下手くそだったんだから。」

あべかわ餅を頬張りながら、あつこは言った。

「はい。」と、継男と良は素直に返事をした。

「もうすぐ、『来年』だね。」誠は、敢えて『中学進級』の話をしなかった。

白けるのが分かっているからだ。

あつこは、皆に『今年を振り返って』という話をさせた。

健太郎の『居眠り寝ぼけ』事件は、おさむによって語られ、大爆笑になった。

午後5時。

三々五々。皆は帰って行った。

「母ちゃん、お疲れ様。みんなに気を遣ってありがとうございました。」

そう言って、お辞儀する我が子を、あつこは抱きしめた。

「健太郎。彼女出来たら報告しな。母ちゃんがテストしてやる。」

「うん。」

健太郎は、『がらっぱち』を演じてくれる母に感謝していた。

―完―

 

 

 




このエピソードは、既に他のサイトで公開した作品ですが、よろしければ、お読み下さい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。