進め!健太郎   作:クライングフリーマン

67 / 75
「ねえ、マスター。医療機関がお休みの時って、辛抱しなくちゃいけないの?」
悦子が媚びるように言った。



67.中耳炎

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。

久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。

南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。

山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 

南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。

片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。

 

物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。

辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。

 

物部栞・・・満百合の母。

片山真之介・・・片山耳鼻咽喉科クリニック院長。

 

==============================

==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

 

午後3時。喫茶店アテロゴ。

「ねえ、マスター。医療機関がお休みの時って、辛抱しなくちゃいけないの?」

悦子が媚びるように言った。

「そんなことはないよ、自治体によって『休日診療』の場所に行けば・・・そこにチラシ貼ってあるだろ?」

「マスター。チラシよりカレシ、ですよ。」と、辰巳が笑って言った。

「カレシ?そこに、申し訳なさそうに突っ立ってるヤツのことか?」

「喧嘩とかじゃないのよ、市民プールで・・・。」

「皆まで言うな。辰巳、片山クリニック知ってるよな。」

「ああ、時々、出前の注文ありますね。」

「・・・ああ、もしもし、アテロゴの物部ですが、実は・・・。」

会話は10分で済んだ。

「盆休みには違いないが、診てくれるって。継男のお母さんが勤める病院は?念の為聞くけど。」

「お盆休み。明後日まで。夜間救急で耳鼻科の先生は担当しないし。」

 

午後3時半。片山クリニック。

「道理で見かけない子だと思った。普段なら、お母さんが勤める病院の方か。辰巳君、ちょっと待っててくれ。すぐ済むから。継男君、最近風邪引いた?」

 

午後4時。喫茶店アテロゴ。

「炎症止めと処方して貰いました。外部薬局だと、薬剤師さん不在だと風邪薬処方しても薬貰えないから、って市販の風邪薬を指示して貰いました。ありがとうございました。」

そう言って、悦子と継男は帰って行った。

「もう、すっかり奥さん気取りだな。」と物部は笑った。

「いい勉強になりました。継男君は、風邪薬飲まずに我慢していたようです。風邪引くと中耳炎になりやすい、って初めて聞きました。」

「大人と子供は体が違うからな。で、来年だったな。」

「はい。将来、ミラクル9みたいになるといいですね。」

「ああ。」

午後5時。健太郎達が帰ってきた。

先日の「変なオジサン」の容態がよくなったと聞いて、お見舞いに行っていたのだ。

物部が継男の話をした。

「将来、ずっと悦子の尻の下だな。」と、悦司が言ってしまい、みどり、未玖、満百合、千香乃、めぐみが一斉に口撃を始めた。

 

おさむと健太郎と良が合図を送り、悦司は何度も土下座した。

「将来が楽しみだな、ミラクル9は。」と、物部が言い、栞と泰子がゲラゲラ笑った。

 

―完―

 

 

 




「道理で見かけない子だと思った。普段なら、お母さんが勤める病院の方か。辰巳君、ちょっと待っててくれ。すぐ済むから。継男君、最近風邪引いた?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。