進め!健太郎   作:クライングフリーマン

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シネコンから出てきた高齢者の客を押しのけて、エスカレーターを逆走して降りる若者達。
引ったくり。そう感じた、おさむは、ミラクル9にLinenで連絡した。
待ち構えていたミラクル9は、若者達を取り囲んだ。
若者達はすぐに四散したが、地の利はミラクル9にあった。



78.引ったくり

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。

久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。

南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。

山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 

南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。

片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。

 

物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。

辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。

 

愛宕寛治・・・悦司の父。丸髷署刑事。

愛宕みちる・・・悦司の母。丸髷署に籍はあるが、EITO東京本部の副隊長の為、滅多に家に帰らない。

藤井進巡査・・・大文字伝子の区切り隣の住人藤井康子の甥。

白藤署長・・・丸髷署署長。みちるの叔父。

 

==============================

==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

 

午後5時。モールのシネコン外。

シネコンから出てきた高齢者の客を押しのけて、エスカレーターを逆走して降りる若者達。

引ったくり。そう感じた、おさむは、ミラクル9にLinenで連絡した。

待ち構えていたミラクル9は、若者達を取り囲んだ。

若者達はすぐに四散したが、地の利はミラクル9にあった。

一人逃がしてしまったが、4人の若者達は、ミラクル9と見物人に囲まれた。

すぐに交番から警察官がやってきて、確認の上、応援を呼んだ。

おさむと辰巳が降りて来て、持ち主に荷物を返し、警察官と一緒にやってきた愛宕警部が確認に言った。

満百合がタブレッドを出して、アプリで絵を描き、簡単に説明した。

若者達を逮捕連行した警察官と別に来た警察官が残った。藤井だった。

藤井巡査は、見物人に確認し、愛宕に連絡した。

 

すぐに、丸髷署でモンタージュ写真が作られ、付近に配られ、モールでも、シネコンでも目撃情報を募集した。

 

観念したのか、逃走していた若者は警察に出頭してきた。

 

午後8時。丸髷署。

「もう帰っていいよ、藤井君。明日、研修だろ?」

愛宕に言われ、藤井は素直に帰った。

白藤署長は、取り調べをおこなった。

写真を見せながら、こう言った。

「弟が捕まったから、出てきてくれたんだよね。この写真ね。敬老の日に、被害者の高齢者、あの人が、お孫さんにプレゼントしたランドセル。君もランドセル背負った時期、あったよね。誰に買って貰った?お祖父ちゃん?お祖母ちゃん?お祖母ちゃんだな、きっと。君のこと心配して外で待ってくれてるよ。」

若者は号泣しだした。

 

それを聞きながら、藤井は「流石、『落としのプロ』。僕も孝行しなくちゃな。」と言いながら、廊下を出て行った。

 

午後9時。愛宕家。

悦司は、父親寛治と母親みちるの電話を同時に受け、今日の逮捕劇を、自分で作った夕食を採りながら話している。

悦司は、いつも一人の時間が多い。

だが、両親とも仲間とも、心は繋がっていることが自慢だった。

 

―完―

 

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