「みどり、言ってくれたら手伝いに言ったのに。」と満百合が言うと、「良君が手伝ってくれたし。荷物そんなに多く無かったし。」と、みどりが応えた。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
物部栞・・・物部の妻。元童話作家だが、今はアテロゴのマダム。
鈴木栄太・・・小学校校長。
藤堂所縁・・・自称ミラクル9の顧問。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
2月1日。午後3時。喫茶店アテロゴ。
「引っ越し?」
「みどり、言ってくれたら手伝いに言ったのに。」と満百合が言うと、「良君が手伝ってくれたし。荷物そんなに多く無かったし。」と、みどりが応えた。
「私、良君と婚約する。」と、みどりは平然と言い、当の良が慌てた。
「まだ・・・まだ・・・まだ・・・。」
「落ち着けよ、良。深呼吸3回、はい!」と、おさむが号令して、良は実行した。
「一週間前、引っ越しがあって、俺の隣のアパートに引っ越して来たから、父ちゃんも母ちゃんも手伝って来い、って言うから、行ったんだ。前のアパートも200メートル先だったから。」
「道が出来るのよ、前のとこ。偶然、良君の家の隣だったから助かったわ。」
おさむは、悦司と健太郎に目配せした。
そっと、見守ろうの合図だ。
みどりの前には、皆と違うショートケーキがある。
ミラクル9の女子も納得した。
「ごめんね、引っ越し祝い配れなくて。」
「それはな、みどり。大人が心配することだ。親の転勤じゃないんだな?」と、物部は確認した。
「うん。『立ち退き料』は大家さんにしか入らないらしい。でも・・・。」
「でも、カレシが出来たから、私はハッピー。」と、言いながら栞が出てきた。
「みどりはみどり、良は良さ。午後から降らないって天気予報だし、行こうぜ、みんな。」
健太郎の一言に、みどりは慌てて食べた。
「また、カップル誕生だね。良いことだよ。」と、鈴木校長が言った。
「セイシュン、真っ盛りですものね。」と、藤堂は同意した。
そして、2人も出て行った。
「セイシュン、ね。」と、言いながら物部は片付けを始め、栞が手伝った。
今日は、ウェイトレス・ウェイターの夫婦は休みだ。
モールのシネコン帰りの客が入ってきた。
―完―