美和子は、息せき切って、やってきた。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。婚約した継男には、厳しい。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。良のカノジョになった。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。みどりのカレシになった。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。
辰巳泰子・・・アテロゴのウェイトレス。
愛宕寛治・・・丸髷署警部。悦司の父。
井関あかり・・・丸髷署巡査。井関五郎の妻。元EITOメンバー。
原田美和子・・・原田正三の娘。
藤堂所縁・・・小学校教師。ミラクル9顧問。
高峰舞子・・・中学校教師。ミラクル9副顧問。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
2月23日(天皇誕生日)午前11時。モール入口。
「祝日泥棒?」と、千香乃が声を上げた。
「うん。ニューモールで、相談してる奴らがいたのよ、健太郎、おさむ。」
美和子は、息せき切って、やってきた。
「この間の奴ら、捕まったよね?」と、悦司が言った。
「別口なの?美和子。」と、おさむが尋ねた。
「決まってるじゃない。こう見えても私、強いのよ。」
「「「「「「「「「「知ってる。」」」」」」」」」
全員が頷いた。
先日は、美和子も活躍したのだ。
「女の子の五人組。」
「特徴は?」と健太郎が尋ねると、「リボン。」と美和子が答えて・・・。
「あ、あれ!!」みどりが見付けたのが、電動キックボードに夢中で乗る、頭にリボン着けた女の子達だった。
継男が走って近づこうとするのを、良が止めた。
近づいて、「ねえねえ、君たち、リボン着けた女の子達、知らない?君たちみたいに可愛くないと思うけどさ。」
彼女達は相談して、「あっちで見たよ。反対側の入口。駅に近い方。」と言った。
「ありがとう、助かったよ。行こうぜ、みんな。」と、良はミラクル9を先導した。
「あの子達じゃないの?」とめぐみは不服そうに言った。
「荷物見た?ポシェットだけだよ。何を盗むにしても、最低一人はバッグ持ってないと。」
「顔の割りに頭いいんだな、良は。」と美和子が言うと、良がムッとしたので、慌てて継男が仲に入った。
「一言多いよね、美和子ちゃん。でも、美和子ちゃんの情報はいつも正しいと思うよ。」と継男は言った。
今度は、悦子が継男を睨んだ。
「いやいや、良の推理力は大したもんだ。向こう見て。該当者がいるよ。」と、おさむが言った。
バイクに荷物を載せようとしてる、昭和っぽい『リボンのカチューシャ』を頭に乗せた女の子達がいた。
「あら、懐かしいわねえ。」と言ったのは、女性警察官姿の井関あかりだった。
あかりは、一時の母になっていた。子供が小学校に上がったのを機に、EITOには戻らず、女性警察官に復職していた。
女の子達は、四散した。
西に向かった女の子は、未玖、みどり、悦司が追い掛けた。
東に向かった女の子は、悦子、千香乃、継男が追い掛けた。
北に向かった女の子は、満百合、めぐみ、健太郎が追い掛けた。
モール内側に向かった女の子は、美和子、おさむ、良が追い掛けた。
逃げ遅れた女の子は、あかりが手錠をかけていた。
五人がバイクの所に揃って、交番から愛宕警部が部下を連れて逮捕、連行しようとした。
通りかかった泰子は、5人を平手打ちした。
午後0時半。モールの喫茶店アテロゴ前。
「泰子ちゃんの後輩ね。流石、元レディースのおねえさまだ。」物部は笑って、店の中に泰子と消えた。
「久しぶりね。メンバー、増えたの、健太郎君。今度、君たちの中学校に赴任するの、家庭科だけど。よろしくね、ミラクル9。」と舞子は挨拶をした。
そこへ、藤堂と愛宕警部が戻ってきた。
「ご苦労様、ミラクル9。あの巡査はね、丸髷署からEITOに出向していたんだが、結婚を機に退職していたんだ。今度、復職して、ウチの署に戻ってきた。ああ、あのオンあの子達はね、この前みたいな置き引じゃなく、店のバックヤードに侵入して盗んで転売していたんだ。ニューモールでは、証拠不充分で捕まえられなかった。助かったよ。」
「先輩。今度は私がミラクル9の顧問をやります。」
「ダメよ。課外活動なんだから、私が顧問。君は副顧問ね。」
2人の会話に、「おさむ、どういう意味?」と美和子が尋ねた。
おさむは、それには応えず、「藤堂先生、高峰先生。新メンバーの原田美和子です。」と、美和子を紹介した。
「よろしく。」「よろしくね、美和子ちゃん。」
「あ・・・よろしくお願いいたします。」
「じゃ、野球しに行こうぜ。」と健太郎が大きな声で号令した。
「「「「「「「「「「オー!!」」」」」」」」」」
―完―