アビドス土着企業『アーキバス・コーポレーション』 作:V,うんこ
意味:楽しみ悦ぶこと
砂漠で闘い続ける二機のAC。
片や歴戦の独立傭兵『レイヴン』、もう片方は母校の危機に急いで馳せ参じたアビドス高校三年『小鳥遊ホシノ』。
二機の動きは今や常人の理解することができる領域から外れてきており、巻き上げる砂塵と共に戦闘の速度も上がっていく。
『手強いわね…』
『アッハハハ!!そっちこそ!』
アサルトブーストで急加速したハルポクラテスは、ナイトフォールの胴体目掛けて左腕のパルスブレードを振り上げる。
それを好機と捉えた─捉えてしまったレイヴンは、普段のように左腕のパイルバンカーをハルポクラテス目掛けて構え──
『っレイヴン!
『ふっ!』
ナイトフォールにパルスブレードの共振が叩きつけられる。
レイヴンがACに乗って以降クセとして染みついたその動作は、パイルバンカーが破損していなければ必殺の一撃としての役目を果たしただろう。
だが、現実は非情。
パイルバンカーはカナの奮戦によってほぼ無力化されており、ハルポクラテスを破砕するに至らなかった、ただそれだけの話だ。
『はっはぁ!歴戦なのが仇になったねぇ!!』
『レイヴン!』
ズシャン!
スタッガーに陥ったナイトフォールにゼロ距離で重ショットガンが放たれる。
その衝撃とダメージはいよいよ無視できない領域に差し掛かっており、レイヴンの頭には撤退の選択肢がじわりじわりと立ち込めていた。
だが…そんな気持ちを振り払うようにブーストを吹かせ距離を取る。
レイヴン──ナイトフォールを駆る一人の少女の頭の片隅には…この闘争に心よりの愉悦を感じ、永遠にこうしていたいと思う気持ちも同じように沸き上がり、撤退という選択と
『しぶといね!どんだけ金を積まれたっていうのさ!?』
『……違う』
『レイヴン!?』
己の持つ得物をフル稼働させながら再び接近してくるナイトフォールの様子を見て、ホシノが思わず毒づく。
だが、この程度の戯言には慣れっこのハズのレイヴンはその戯言にオープン回線で応えた。
『最初から……割に合う依頼じゃなかった……』
『でも……こうしてお前と闘えただけでも…』
『…なるほどカナちゃんと
その答えを聞き、納得したようにホシノは呟く。
同時にハルポクラテスのレーダーに、ナイトフォールとは別の反応─識別は味方─が映る。
それを見たホシノは─再びブレードを構える
『人様に迷惑かけてまで闘いたいなら!一生アリーナにでも籠ってろ!』
『レイヴン!』
オペレーターの悲痛な叫びも意に介さず、向かってくるハルポクラテスのブレードを避けようとクイックブーストを吹かすナイトフォール。
だが、それは陽動だった。
『よく耐えてくれた、ホシノ』
ナイトフォールが避けた先には、同じようにブレードを構えた青色の影─ロックスミスが待ち構えていたのだ。
『っ!!』
もはや為す術もなく、ナイトフォールのコアはレーザーブレードに切り裂かれる。
APも底をつき、レーザーの高温で融解しつつあるコアから一人の影が飛び出した。
「知らないな!他人の都合など!」
その影の正体こそ独立傭兵『レイヴン』その人であり、未だ戦意を滾らせた様子で愛銃を手に叫ぶ。
「この戦場こそ!私の魂の居場所なんだ!」
拘束しようと迫るロックスミスとハルポクラテスを前に、レイヴンは生身故の軽快なステップでそれをいなし続ける。
その動きを見たロックスミスのパイロット─清澄ライアは思わず呟いた。
『レイヴン…その名に違わぬ鳥のような動きだ』
『ライアちゃん!こっちは大丈夫だからあっちを!』
『了解した!』
その通信を受け、未だ闘いの続く便利屋勢の方面へ向かうロックスミスを尻目に、レイヴンは逃走を続けていた。
その最中にオペレーターとの通信も怠らない。
『あの機体はロックスミス…アーキバスのヴェスパーが何でここに!?』
「分からない…もしやアーキバスも連中の言っていたモノを狙って…っ!?」
レイヴンは見逃さなかった、己を付け狙っていたハルポクラテスのコアがびりびりと緑色に輝いたのを。
それはレイヴンにとっても慣れ親しんだ現象、たった今破壊された愛機ナイトフォールにも搭載されていたコア拡張機能で─
バギャァァァァァァァァン!!
『……さて、後のことは任せるとしよーか』
パルス爆発の残滓が周囲に漂う中、ホシノはコクピットの中でうんと伸びをする。
『おじさん、初めてのACで疲れちゃったからねぇ~』
『そこでぶっ倒れてるレイヴンちゃんを担ぐくらいのことしかできないかなぁ~』
伸びに付随して出てきた欠伸を噛み殺しながら、ホシノはコクピットから降りた。
周囲を見渡すと、そこかしこにリロードの為捨てられた弾倉─車より若干小さい程度のものが埋まっており、激戦だったのが伺える。
「はぁ~…………」
それを見たホシノは、闘いの余韻に浸るでも無く大きな、とても大きなため息を吐いた。
更に目を向けると、跳弾や外れた弾など─こちらは大したサイズではない─が砂に埋もれているのが目につき─
「校舎の修繕費も、ここいらの整備費も、全部便利屋ってのにぶんなげといてやる」
うんざりと言った声音でそう毒づく。
奇しくもその表情は、いつぞやにキチゲ解放していたマヨイと瓜二つのもので─
「そう、そうさ、私こそがアビドスだ、生徒会長だ」
「たんまりと分捕ってやりますよ…」
便利屋の災難はまだ始まってもいないらしい。
その後、妖しい笑い声を上げるホシノに同調したようにハルポクラテスのヘイローが光ったのは誰も知ることがない話である。
私こそが(便利屋にとって)恐怖だ
以下faをプレイしてみた感想
肩武器と腕武器が切り替えて撃つ方式なのは…まぁ、いいでしょう。
操作感の違いで一々嘆いていてはそもそもゲームなどプレイできません。
存外にぶっ飛びすぎるオーバードブーストも、まぁいいでしょう。
驚いてMTどころかステージを飛び越えてしまいましたが、遂行に大した支障はありませんでした。
作戦領域外に出た途端ゲームオーバーなのも…………まぁ……いいでしょう。
ブーストの切り方が分からずセレンさんに『どこいくねん』されたことは二度や三度ではない…
だが…アームズフォートが吹っ飛んだぐらいで盛大にカク付く程度の演算能力しか持たないPS3……!!貴様は唾棄すべき産廃だ!死んで平伏しろ!(!?)