我等!無敵ノ大和帝国学園ナリ!   作:三俣

11 / 44
大分期間が空いてしまいごめんなさい。

今回は児玉ゲンエピソードの後編です。

こうゆう前書きって何書けばいいのか分からないね


児玉ゲンという人物:道違えし者 後半

 いつからだろうか、あの人(空崎ヒナ)を支えようと決意したのは? 

 

 いつからだろうか、あの人(空崎ヒナ)の負担を減らそうと思い始めたのは? 

 

 いつからだろうか、あの人(空崎ヒナ)とは違う対処の仕方をしようと思ったのは? 

 

 いつからだろうか、争いを好まなくなったのは? 

 

 いつからだろうか、人が傷つくのを見るのが嫌になったのは? 

 

 いつからだろうか……

 

 

 

あの人(空崎ヒナ)を超えようと思わなくなったのは。

 


 

 ……最悪の目覚めだ。暗い部屋の中で鏡に向かって自問自答をしている夢……

 

 これで何回目だろうか……ここ最近、この夢ばかり見る。

 

 自分に迷いがあるのか? 自分の戦い方に疑問があるのか? 昔の戦い方とは決別したはずだ。

 

 あの人(空崎ヒナ)を超えるために、昔の戦い方ではあの人を超えられな……

 

 ……あれ? 私はあの人(空崎ヒナ)を超えようと思わなくなったんじゃ? 

 

 じゃあ何で今の戦い方を? なぜ? どうして? ……あれ? 

 

私は何のために無血の戦い方をしてるんだ? 

 

 こんなことを思ったことは生まれて初めてであった。

 

 こんな、疑問だらけな気分も初めてだった。

 

「……とりあえず風紀委員に行くか」

 

 仮初めの決意を固め、任務のために顔を洗い、髪を整えようと鏡を見た

 

 その時、私の顔は……笑顔だった。ただし、凶器的な笑顔であった。

 

 なぜ私がこのような顔だったのかわからなかった。こんなにも心がモヤモヤしているのに

 

 ~少女移動中~

 

「おはようございます! 児玉様! なんだか顔色が悪いですが、何かあったのですか?」

 

「……いや? 何もないよ、大丈夫」

 

 嘘だ、大丈夫なわけがない。

 

 ここに来るまでずーっと考えていた。私の戦い方の意味を。

 

「そういえば、委員長がお呼びでしたよ? 理由を聞いても答えてくれませんでしたが……」

 

 委員長が? 一体なんで? 

 

「わかった。報告ありがとう」

 

 委員長が私を呼ぶなんて珍しい……この気分で呼ばれるなんて、最悪だ。

 

 いつもだったら喜んだのだろうが、そんな気分にはなれなかった。

 

 委員長室に向かう足取りは重く、数十キロの重りをつけたような感じであった。

 

 そう思いつつも足取りを緩めず歩き、着いた。

 

着いてしまった。

 

 しかし、部屋の中には人がいる気配が全く無く、ドアも開けっ放しであった。そこで私は何を思ったのか、私は導かれるように部屋に入ってしまった。

 

この行動が人生のターニングポイントになるとは知らずに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだこれ?」

 

 部屋に入った瞬間、一番最初に目に入ったのは机の上にある大量の書類であった。

 

 勿論、いつも見慣れている光景ではあった。しかし、その書類は明らかにいつものモノではなかった。

 

「これは、何のしょる……い!?」

 

 目を疑った。いや、疑わざるをえなかった。

 

 そこに書かれていた名前と載っていた写真は……

 

 

 

 

すべて私が対処した人物であった。

 

 いずれにも空崎ヒナの印鑑と対処済のマーク、もちろん全ての人物に見覚えがあった。

 

 これの意味すること……

 

 私が担当した任務で拘束した人物の再犯率が100%であること。

 

 そして、すべて空崎ヒナが秘密裏に対処していたということ。

 

は、ははは……

 

 それを見た瞬間、ただ、笑うしかなかった。

 

 その中には怒り、悲しみ、悔しさ、無力さ、呆れ、色々な感情が含まれていた。

 

 空崎ヒナを超えることを諦め、少しでも委員長の負担を減らすために無血の戦いをしてきた。

 

 だが現実はどうだ? 空崎ヒナの負担も減らせず、委員長を超えることすらできず、今の私には何が残っている? 

 

 何が軍神だ。

 

 何が任務遂行率100%だ。

 

何が空崎ヒナの負担を50%減らしただ!!!!! 

 

 結局、何もできてないじゃないか。

 

 あの人のためにもなれてないじゃないか……

 

 グチャグチャになった感情を抑えながら委員長を待とうとした瞬間

 

 廊下から誰かが走ってくる音が聞こえた。

 

「児玉様! 空崎委員長! いらっしゃいますか!」

 

「私はいるが……何か起きたのか?」

 

「それが……過去最大規模の暴動が! これまでと比べものにならないほどに!」

 

 ……あぁ、こんな時に限って

 

「状況は?」

 

「銀鏡イオリ様が対処に向かったのですが、全く収まる気配がなく! 児玉様か空崎委員長を呼べとの要請が!」

 

「……わかった、すぐに準備して向かう」

 

「は! 我々も準備して「あなた達は残っていて」……え?」

 

「私ひとりで対処するから皆待機しておいて……これは命令よ?」

 

「承知いたしました!」

 

 もう無血なんて知ったことか

 

 血が見たくない? 争いが嫌い? そんなもの知ったことか。

 

うちのやりたいように戦ってやる。

 


 

 後に銀鏡イオリはこう語った。

 

 あいつが現場に来たとき、明らかに雰囲気が違ったんだ。

 

 殺意が漏れてるというか……いつもみたいな優しげな雰囲気なんて微塵も感じなかったね

 

 それこそ、委員長が来たのかと勘違いするほどの雰囲気だった。

 

 口調もいつもみたいな丁寧語じゃなかったし

 

 あの時、異変に気づいて一言でも声をかけていたらね……

 

 え? その時の児玉の戦い方? 

 

 ……あれは異常だよ、味方だったけど近寄りたくないと思うほどに

 

 どれだけ撃たれても、殴られても、止まることなく一人一人必要以上に叩き潰してたよ

 

 顔を撃ち、腹を撃ち、殴り飛ばし、蹴り飛ばす……最後に見たときなんか返り血と自分の血で血まみれだったよ。

 

 さすがに不味いと思って止めようとしたんだけど……気づいたときにはベッドの上だったんだ。

 

 後に仲間に聞いたんだけどさ、私が止めようとした瞬間、目の前に入った私を殴り飛ばしたらしいんだ。

 

 正直信じられなかった。信じたくなかった。あいつがそんなことするとは思いたくなかった。

 

 いろんな思いが出て来てさ。でも、一番強く思ったのは……

 

 もし、私がもっと強かったら止められたんじゃないか? 

 


 

 あぁ、なんて惨状だ。

 

 服はボロボロで血まみれだ。もはや、自分の血か敵の血かもわからない。

 

 数百人はいるだろうか……「痛い痛い」「苦しい苦しい」そんなうめき声が聞こえてくる。

 

 明らかに骨が折れている者、顔の原型がわからないほどに腫れ上がっている者、曲がってはいけない方向に関節が曲がっている者……恐らく軽症者はほとんどいないであろう。

 

 私だけがそこに立っていた。

 

 皆倒れ、救護を待っていた。

 

 冷静になったとき、吐き気に襲われた。

 

 痛みからの吐き気、惨状を見たときの吐き気、自分の意志の弱さに対する吐き気……

 

 それと同時に、愉快でスッキリした気持ちになった。なってしまった。

 

 結局、自分の本質は簡単には変えられることなんて出来なかった。

 

 戦いが好きな本質を変えることなんて……

 

 もはや風紀委員には戻ることはできない、してはいけない。

 

 敵だけならまだしも、味方に対しても攻撃……そしてこの惨状

 

 更にはこの状況を楽しんでしまった……そんなことは風紀委員なんて失格だ。

 

 この不始末は私の弱さが招いたことだ。

 

 責任の取り方は一つ……

 

この学園を去り、二度と風紀委員には近づかないこと。

 

 こうするしかない。

 

 あぁ……どこで道を間違えてしまったのか。

 

 最初からか……入学して、ヒナ委員長に喧嘩売って、その時からもう外れてしまったのかな? それとも、生まれた時からかな? 

 

 すみませんヒナ委員長、あなたの元に帰還することはできません。

 

 委員長がどのような事を私に伝えたかったのか聞いてみたかったです。

 

 勝手をお許しください……

 


 

 ヒナside

 

 その知らせを聞いた時、私はすぐに現場に向かった。

 

 今までで、一番速く走っただろうかと思うぐらいには……早く

 

 ただ、すべてが遅かった。

 

 血まみれの瓦礫にえぐれている地面、

 

 倒壊寸前の建物、今まで嗅いだことのない程の血の臭い……

 

 惨状としか言えなかった。

 

 ゲンはゲヘナ学園にはいなかった。

 

 ここにいるはず……

 

 しかし、ゲンを探しても一向に見つからない。

 

 まるで煙のように消えてしまったみたいに

 

 ~少女捜索中~

 

 探してから何時間たっただろうか……ゲンを発見することはできなかったが、ゲンの血だらけの生徒手帳は発見することができた。

 

 なにか書かれているかもしれない。そう思った。

 

 あの子がそんなことするはずがない……そう信じていた。

 

 ……しかし、そこには信じたくないメッセージが書かれていた。

 

『今までありがとうございました。この惨状は全て私が招いたことです。責任として、私はこの学園を去ることとします。もう二度と会うことはないでしょう。さようなら』

 

ぽつ、ぽつ、

 

 その瞬間、雨が降り始めた。

 

 自分の感情を表しているかのような、

 

 自分の涙を隠すような、

 

 無情な雨が降り始めた。

 

「なんで相談してくれなかったの……」

 

 自責の念が襲いかかった。もう、手遅れだというのに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




曇らせタグ入れた方がいいですかね…

次回は主人公達がゲンを仲間にするエピソードです!

アドバイスなどがあればコメントしてほしいです!

評価と感想お待ちしております!

学園創立までダイジェストで行く?

  • ダイジェストでいこう!
  • いや、じっくりやってくれ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。