A:このまま戦闘を続けてしまうと後輩達が傷ついてしまう。自分を差し出して丸く収まるならそっちの方が良いと判断したから。小鳥遊ホシノにとって大和帝国学園の条約は本当の最終的手段と考えていた。いわば保険の保険の扱いであったのだ。勿論、皇もその心づもりではあった。つまり、今回の同盟は小鳥遊ホシノが決めたのでは無く、対策委員会の残された者達が相談し、判断したのだ。
アビドス防衛戦 当日
澁澤ハジメはカイザーコーポレイションに一泡吹かせるためにヘリで移動することとなった。
「全部積み込んだかい?」
「はい、数も金額もバッチリです」
「そうかい……所で、第四師団は今どのあたりにいるのかな?」
「あと10分もしたらアビドス市街地に到着する地点にいると無線が入りました」
「なるほど、悠長にしゃべってる場合じゃなさそうだ」
「運転手! 今回はMAXスピードで向かってくれ! 頼んだぞ!」
(いろいろ手続きやら確認してたらこんな時間になってしまったな)
(さぁて、でっけぇ祭りの開幕だ!!!!)
「て、ちょっと? あれ? とばすぎじゃ……」
「最高速度でぶち抜いていきますよ!!!!! 3分以内でお届けします!!!」
大和帝国学園上空、1人の悲鳴が響き渡ったとさ
アビドス市街地
アビドス市街地では、既にカイザーPMCと対策委員会は激突、ある程度戦えてはいるがやはり数の暴力、対策委員会はアップアップであった。そんな中、カイザーPMC理事は対策委員会に対し、まるで勝ったかのような演説を行っていた。
「小鳥遊ホシノがいない貴様らに一体何ができる?」
「「……」」
「君たちを助けてくれる者は誰1人いない、希望なんてないのだ。潔くあきらめたらどうだ?」
”助けてくれる者は誰1人いない”、前までのアビドス高等学校だったらそうかもしれない。しかし、あと1つ。残された希望がある。
「いえ……まだです」
「?」
”まだ希望は”
「希望は……残っています!!!」
「希望が残っている? ……わははははは!!! 笑わせてくれる! では一体誰に助けてもらうんだ? 神様にでも願うつもりか?」
カイザーPMC理事は完全に油断していた。小鳥遊ホシノがいない、連邦生徒会はゴタゴタで動けない。そんな状態で一体誰に助けてもらおうか? 遂に気でも狂ったか、と思っていた。
あいつの声が聞こえてくるまでは
「じゃあ俺が助けてやるよ!」
「「!?」」
”来たみたいだね”
「あれ? もしかしてこの声って……」
「……!? 接近反応! 上です!」
「な、なんだあのヘリは! 早く打ち落とせ!!!」
カイザーPMC理事はすぐさま傭兵共にヘリを撃ち落とす事を命令し、ヘリの撃墜を試みた。判断自体は素晴らしい、今現状で出来る適切な判断であろう。
「撃て撃て撃てぇぇぇぇ!!!」
しかし、澁澤の表情は余裕そのものであった。なぜなら……
「さて……そろそろ到着かな?」
「うおおおおおお!!!」
「接近反応がもう1人……ものすごいスピードで近づいてきてます!」
「
飛び上がった黒い影はヘリに向かって放たれた銃弾・ロケランをことごとく受けきった。余裕綽々だったのは栗木が来ることが決定づけられていたからだ。
「ふー!! 栗木師団長、ナイスタイミング!!」
「全く……危なっかしいんだから」
爆煙が晴れる。そこに居たのは無傷の栗木と澁澤の姿であった。
対策委員会が見たのは希望の光
「ほ、本当に来た……」
「ん、信じて良かった」
「まさか、ハジメちゃんが来てくれるなんて」
カイザーPMC理事が見た光景は困惑と予想外であった。
「な、なぜ貴様らが此処に居るのだ……!! これは私達だけの問題だぞ!!! 貴様らが介入する理由は!」
「あるんだな~それが」
「な、なにぃ!?」
カイザーPMC理事は大和帝国学園が理由無き戦闘は行えないことは知っていた。だからこそ分からなかった。なぜ私と対策委員会の戦闘に割り込んできたのかが
混乱しているカイザーPMC理事を横目に、澁澤は紙を取り出し、高らかに宣言した。
「えーこっほん……
〇月×日! アビドス高等学校の宣言、大和帝国学園傘下に入る願いを受諾した!!!
この日を持ってアビドス高等学校は大和帝国学園の傘下とす!!
これによりアビドス高等学校に対する敵対的行動、およびその周辺での戦闘行為は
大和帝国学園に対するものとして同義であると処置する!! 」
「……は?」
カイザーPMC理事は理解した。こいつらにはめられた。一杯食わされた、と。ではどうするか?
「だからどうした……」
「は?」
「だからどうしたというのだ!!!貴様らを倒してしまえばその条約は無効だ!!!!」
吹っ切れた。悪い方向で
「えぇ……」
今までの余裕はどこへやら……この発言に対策委員会面々も何言ってんだこいつ状態でフリーズしていた
「それに我らの兵力は傭兵だけではない!!」
「おや……何か勘違いしてるみたいだな?」
澁澤が指を鳴らした……その瞬間
ドカーン!! がっしゃーん!!!
「今回の作戦、とある便利屋に頼んでなぁ……」
「ま、まさか……!」
「借りがあるから是非引き受けるってさ」
爆煙の中から現れたのは……
「そうだろう? 便利屋68さん」
「ええ、借りは返すのが便利屋68ですもの」
「貴様ら……裏切ったな!」
「あら、私達は便利屋、出された金額が高いほうにつくのが普通ってものでしょう? それに……悪役は裏切るのが常でしょう? 」
「ぐ……!!」
ただ、便利屋68のメンバーは知っていた
(ほんとは無償で引き受けたのに……)
(かっこいいです……アル様……)
しかし、流石は往生際の悪い大人、まだ何か秘策があるようだ。
「だが……貴様らは勘違いをしている!」
「もしかして、別働隊が攻め込んでくる話かい?」
「ああ、そうだ! 別働隊が来れb「理事様!! 大変です!! 我らの部隊が……! う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ツーツー
「……は?」
「おんやぁ? もう片付けられたみたいだね」
~アビドス砂漠のとある地点~
「お~ぎょうさんおるなぁ? これだけ居るとちょっとは楽しめそうやな。そうやろ? ヒナちゃん」
『な!? 委員長に向かって”ちゃん”付けは慎みなさい!!』
「アコ、落ち着いて」
「そうやぞ~仮にも元仲間なんだから仲良うしようや」
『な!?』
「……ゲンも余計なこと言わない」
「はーいすんまそ~ん」
「……これ私いるか?」
「あの2人で事足りるでしょうに」
「そもそもあんたらが皇さん怒らせたからこうなったんや、文句言わず働いてもらうで?」
「ゲン構えて……いくよ」
「へいへい~……ゲヘナ№1と元№2が共同戦線張るんや……」
「……ちょっとは骨のある戦いさせてくれやぁ!!!!!」
~市街地~
「な、何が起きて……」
別働隊は無情にも潰された。カイザーPMC理事に残された選択は2つ
「さて……どうする? 土地の権利と小鳥遊ホシノを渡したら穏便に済ませるけど?」
しかし、カイザーPMC理事は頑固で、諦めが悪かった……というよりも、こんな小娘どもに窮地に立たされていると思いたくなかった。完全に現実逃避思考になっていた。もはや選択肢などない
「ここまで来て引き下がるかぁ!!!! やれ! こいつらをやってしまえ!!!」
「これだけ追い詰めてもまだやるのかこいつは……」
「澁澤、離れてなさい。後は私たちの担当よ」
『敵兵! きます!!!』
カイザーPMCに所属していた傭兵は語った
「大和帝国学園の兵士についてどう思ったか……?」
「はっきり言う、彼女たちは異常だ……!!」
「どれだけ攻撃しても倒れない! ダメージを受けても向かってくる……! 銃剣で突撃し、至近距離からぶっ放してくる!」
「銃が使えなくなったら剣で、剣が使えなくなったら腕で、腕が使えなくなったら足で……様々な手段で確実に再起不能にしようとしてくる」
「彼女たちに逃げる選択肢なんて無いんだ! 1人でも多く倒すこと以外無い!!」
「特に奴らの隊長……クリキ! 奴は異常という言葉も生易しい!!」
「なぜか? 明らかにわざと攻撃を食らってるんだぞ!? 」
「でも無傷なんだよ……爆発に巻き込まれても! 銃弾が百発当たろうと……! かすり傷すら無かった!」
「対策委員会は無傷だった……だがこれはクリキが対策委員会に対する攻撃を全て受けきったからなんだよ」
「見事にすべて受けきられたさ……しかも攻撃は飛んでくる」
「攻撃は当たらないのに攻撃が飛んでくる……つまり、無敵だ」
「そこで悟ったさ、この戦いは完全な負け戦だってことをね」
「……彼女たちは戦闘を楽しんでいた。遊園地に来た子供のような。そんな顔だった」
「対策委員会の反応?ドン引きだったぞ」
次回 アビドス防衛戦 小鳥遊ホシノ奪還
セリフの前に名前をつけるべきか
-
つけてほしい!!
-
邪魔だからいらない