大隊指揮官殿ぉ!!!
"……は!"
目を覚まし、周りを見渡す。
"……ここどこ?"
そこに。
セイア「やあ、はじめましてだね。」
"なにやつ!?"
セイア「そんなに警戒しないでくれないか、私の名前は百合園セイア、気軽にセイアと呼んでくれ。」
"セイア……?"
セイア「おっと、もしかして初めてではなかったかな?それは失敬。」
「仕方ないさ、ここは外とは時の流れが少し捻れてるからな。」
"またまたなにやつ!?"
そこに太った男が現れる。
少佐「やあ先生、私の名はモンティナマックスだ…気軽に少佐とでも呼んでくれ。」
"(少佐……軍隊の階級?)"
"てか外の世界とは時の流れがねじれてるってどゆこと?"
少佐「ハハハ、先生は撃たれて今は生死の境を彷徨っているのにえらく元気だな。」
セイア「まあ、ここは君の夢の中だ、或いは私の…或いはこの男の。」
"なる…ほど?"
セイア「あまり納得はしてないようだね。」
少佐「まあいきなりこんなことを言われたら困惑もするさ。」
"……?"
セイア「まあそんなことは今はどうだって良い……先生。」
"なに?"
次の瞬間、セイアからは驚きの言葉が発せられる。
セイア「ゲマトリア……と戦ったことがあるだろう?」
その言葉に先生は驚愕する。
"なぜそれを!?"
少佐「心配しなくていい、べつにそのゲマトリアと戦ったわけじゃあない。」
"……。"
少佐「ハハハ、そんな顔をするな…せっかくの美顔が台無しだ。」
セイア「さて…話は戻すが、単刀直入に言おう、アリウスを裏で操っているのはゲマトリアだ。」
"なっ!"
少佐「勘違いしないでほしいが……ゲマトリアの中の一人が操つっているだけで、ゲマトリア全員が行動しているわけじゃない。」
"まさか黒服が!?"
少佐「いいや、違う。」
セイア「誰かは詳しくは分からないが……この条約にも出てくる「エデン」、これを作ろうとしているんだ。」
"エデン……?"
少佐「楽園、という意味だ。」
"なるほど。"
セイア「本当にそれは楽園だと思うかい?」
"……。"
セイア「これ以上深い言葉は要らないね。」
少佐「さあ先生よ、早く戻らないと大変だぞ?先生の飼い犬が涙を流している。」
"人狼!"
先生は焦りだす。
"は、はやく……はやく戻らないと!"
セイア「まったく…君というやつは。」
少佐「ハハハ、すまない先生……まだ先生の夢は終わらないようだ。」
"な!どういうこと!?"
少佐「君は腹に風穴を2つ開けられた……なんとか死は免れたようだが意識が覚めるのには時間がかかるんだ。」
セイア「先生、今は意識が覚めるまで待つしか……。」
"……クソッ!"
先生はなんにもできない自分に苛立ちを覚える。
少佐「ここで無駄に示談場を踏んでも仕方がない…この三人でお茶会でもしようじゃないか。」
セイア「少佐の言うとおりだね。」
"……。"
"お茶もう一杯貰える?この紅茶美味しくて。"
セイア「もちろんだ……少佐。」
少佐「まったく…反応するくらいなら自分で淹れたらどうだね。」
セイア「病弱セイアですまない。」
少佐「いつもいつもそればっかりだな。」
セイア「少佐は私みたいにガリガリじゃなくてふくよかだから大丈夫だろう?」
少佐「喧嘩なら買おうか?」
さっきまでの空気とは打って変わって、みんなで楽しくお茶会を開いていたのであった。
"ははは、ふたりとも仲良しだね!"
セイア「これのどこが仲が良いというのか教えてもらいたいもんだね。」
少佐「まったく…セイアの言うとおりだよ。」
"ほら仲良しだ!!!"
セイア&少佐「「どこがだね!!」」
"はははは!"
先生はセイアと少佐の仲の良さに、思わず笑ってしまった。
人狼は今、窮地に立たされている。
銃で撃たれた
鳴り止まない悲鳴。
所々でおこる何者かからの襲撃。
人狼(先生……。)
しかし、人狼に悩んでいる暇はない。
トリニティのどこかで。
トリニティ行政官A「ゲヘナに対する宣戦布告の文書の作成はまだですか!?」
トリニティ行政官B「………ただいまできました!」
トリニティ行政官C「よし、ではこれをゲヘナに向かって……。」
その時。
ガチャ!!
ハナコ「待ってください!!!」
トリニティ行政官B「!」
トリニティ行政官A「あなたは……浦和ハナコさん?」
ハナコ「宣戦布告は校則上、ホストなしではできません!」
トリニティ行政官C「……。」
ハナコ「あの映像を見たでしょう!?相手はゲヘナではありません!」
ハナコ「私達の敵はアリウスを裏から操っている”なにか”です!」
ハナコは必死にうったえる。
しかし。
トリニティ行政官A「………捕らえてください。」
ザザッ
ハナコ「!」
トリニティ行政官B「あなたも奴ら側だったんですね……。」
ハナコ「どういうことですか!」
トリニティ行政官C「私達に反対するクズどもです…………まあ彼奴等はもう捕らえましたが。」
ハナコ「……。」
トリニティ行政官A「あなたは私達の計画に賛同してくれると思っていたんですけどね…………残念です。」
ハナコ「……。」
絶体絶命の大ピンチ……………ではあるが、ハナコの顔はどこか落ち着いている。
なぜなら対策してあるからである。
それは……。
ハナコ「人狼さぁ〜〜〜ん!!!!!」
そう、人狼の名を大声で叫ぶことである。
その時。
ドゴォ!!
ザッザッザッ
トリニティ行政官B「な!あなた達は!」
人狼「……。」
シスターフッドA「生徒に対する監禁の疑いで逮捕です!!」
シスターフッドB「ゲヘナと戦争なんてさせませんよ!!!」
トリニティ行政官C「く、くそが!!!」
人狼(口悪!)
人狼はトリカスの口が思ったよりも悪くて驚く。
ハナコ「人狼さんが言ってくれなかったら今頃私は捕まっていたでしょうね。」
人狼「……。」
遡ること30分前。
ハナコ「あ、人狼さん!」
人狼(ハナコじゃん。)
ハナコ「大丈夫でしたか?」
人狼(ああもちろん。)
ハナコ「私はこれからトリニティのティーパーティー傘下の行政官たちに合ってきます。」
人狼(なぜ?)
ハナコ「どうやら勝手にゲヘナに対して宣戦布告を行うとの情報が……。」
人狼「……。」
ハナコ「たしかに危険かもしれません、しかしシスターフッドを任されている身としてはここで動かないなどという選択肢はありません!」
人狼(……心配だから俺も行っていい?)
ハナコ「人狼さんはシャーレですので………政治的にあまり好ましいとは言えません。」
人狼(じゃあさ、もし危険な目にあったら俺の名前を呼べ、シスターフッド達と一緒に助ける。)
ハナコ「………分かりました、もしそのときになったらお願いします。」
人狼「……。」コクッ
シスターフッドA「なんで人狼さんは何も喋ってないのに会話が成立するんでしょう……。」
シスターフッドB「なんででしょうね……。」
いつかセイアと少佐のラブラブ物語でも作ろうかな?