やっぱ戦闘シーンって描くの難しいですね。
"ミカ!そこにいるんでしょ!?やめて!"
瓦礫の向こうから先生の声が聞こえる。
しかし、私はもう決意した。
ミカ「ごめんね先生、それは出来ないんだ。」
ミカ「ねぇサオリ、時間は大丈夫?急がなくていいの?」
私はサオリに意地悪に質問する。
サオリ「……日の出まであと一時間………。」
どうせここのには遅かれ早かれ先生が来るだろう、そうなったらもう私は勝てない。
つまり。
ミカ「先生がここに来るまで、それまで粘れたらサオリの勝利だよ☆。」
そう言って私はサオリの顔を見つめる………なにそれ、なんなのその表情。
ミカ「もう諦めちゃったの?」
サオリ「いや、ただ昔を思い出しただけだ。」
は?昔を?
………はぁ、思わずため息しちゃった。
サオリ「来るな先生!早くアツコの所へ行ってくれ!!!」
ミカ「!?!?」
何言ってんの!?先生が来なかったらサオリは勝てっこないんだよ!?!?!?
サオリ「来るな先生!早くアツコの所へ行ってくれ!!!」
瓦礫の向こうからサオリの大声が聞こえてくる。
人狼(嘘だろ!?俺達が来れなかったらお前は負けるぞ!?!?!?)
"!!!???"
ヒヨリ「リーダー!?何を言って……。」
混乱する中で、一人だけ落ち着いていた。
ミサキ「…行こう、私達は本来、姫を助けにここに来たんだ、だからこのまま姫の所に行くほうが正しいよ。」
"………。"
ミサキ「でも、最終判断は先生に任せるよ。」
人狼(…そもそもあんなゴリラを説得できるのかさえ不安だな……。)
"私は……。"
"私は私の責任をしっかりと果たすよ。"
サオリ「……。」
瓦礫の向こうから先生の声が聞こえた、どうやら行っちゃうみたいだね。
ミカ「あーあ、先生は行っちゃうみたいだね。
良かったねサオリ、きっと
サオリ「…お前が望んでいたことはこれだったのか?」
望んでいたこと?………うーん………そう、だね…うん。
ミカ「先生もこっち側にいてくれたらなーなんて………ねえそんな目で見ないでよ。」
ちょっとひどくない!なんでそんな蔑んだ目で私を見るの!?
ミカ「セイアちゃんにも言われるんだ、”衝動的で何も考えてない”って…その本人の前で言わなくていいのにね!」
サオリ「……。」
ミカ「…なんか言ったらどう?『トリニティの悪い魔女』が『アリウスの猟犬』を処刑するところだよ?」
サオリ「……。」
………その何も言わないで立っているところ、なんか人狼みたいだね。
ミカ「なんか人狼みたいだね。」
サオリ「……そうか。」スッ
ん?その手に持ってるのは……あ!分かった!
ミカ「サーモバリック爆弾でしょ!そんなんで私に勝てるとでも思ってるの!?」
…おそらくそれで気を引いて”ヘイローを破壊する爆弾”で襲ってくるはずだよね……。
ミカ「”ヘイローを破壊する爆弾”は?持ってるんでしょ?」
サオリ「……いや、私はもう持ってない。」
え?もう使ったってこと!?
ミカ「それってどういう「ドガアアァァン!!!」!」
うそ…崩したはずのところが………。
"よっと、それは私が持ってるよ。"
人狼(よく聞こえてたな……。)
遡ること数十秒前。
人狼(……そうだな、夜明けまではあと一時間、早く行かないと間に合わないしな。)
ミサキ「……うん。」
ヒヨリ「……。」
声には出さないが、みんな目に見えて顔が暗くなっている。
そこに、先生の声が響き渡る。
"え?サオリを先に助けるよ?"
一同(「「え?」」)
人狼(でもさっき、責任をうんたらかんたらって……。)
"ん?だから…生徒を助けるのは先生の責任でしょ?"
ヒヨリ「そんなまどろっこしい言い方だったらどうするのか分からないですよ!?」
ミサキ「…はぁ。」
"ご、ごめん……。"
みんなは先生に文句を垂れるが、それとは裏腹に顔に明るさが戻っていた。
人狼(にしても…これからあっちに行ける通路を探すのか……骨が折れるな。)
ヒヨリ「骨が折れるんですか!?」
人狼(違う、比喩表現だ。)
ヒヨリ「ひゆひょうげん?」
ミサキ「じゃあ通路を探さないと……"探さないよ?"……は?」
先生の意味がわからない言葉に、ミサキは思わず眉をしかめる。
"ねえ人狼。"
人狼「?」
"ここ、突き破って。"
人狼(…………その手があったか!)
ヒヨリ「納得しちゃうんですねぇ。」
今に至る。
サオリ「先生…アツコを助けに行ったんじゃ?」
"まずはサオリを助けてからだよ、一緒にアツコを助けに行かないと。"
人狼(良かった、殺されてなかったんだな。)
ミカ「え?……え?」
ミカはまだ正気に戻れていない。
ミカ「せ、先生?」
"ごめんねミカ。"
先生がいきなりミカに対して謝罪をする。
ミカ「!?」
"ちゃんと、きちんと向かい合って話し合うべきだったのに……。"
ミカ「なんで謝るの?先生は悪くないんだよ!?」
先生という立場は、たとえ悪くなくても関係ないとは言えないのである。
"今はサオリ達と一緒に行動してるんだ。"
サオリ「……。」
"だから、アツコを助けたら、救助が終わったらトリニティに戻ろう?"
ミカ「どうして……。」
人狼「……。」
ミカ「どうしてそんな事するの?退学が決まってるし……セイアちゃんだって……私のせいで………。」
"大丈夫、私達がなんとかするよ。"
人狼(……まあ、ミカはこんな事望んではなかったしな。)
ミカ「……先生は何言ってるの?本当に私のことを知ってるの?」
ミカ「私は”魔女”なんだよ?」
"……たしかにね。"
先生は肯定する。
"たしかにミカは人を傷つけたり、騙したり。"
ミカ「っ!」
"衝動的に動いてはすぐ泣いてしまう。"
人狼(おまけにストーカーのピンクゴリラだ。)
サオリ「人狼。」
人狼「……。」
"でもこれだけは言える。"
"ミカは魔女じゃないよ。"
"だからちゃんとお話をしたいな。"
ミカ「なんで……そのまま振り返らずに行ってくれればよかったのに…。」
ミカ「私にはもうチャンスは残ってないのに"大丈夫。"!」
"チャンスが無かったら作れば良い。"
ミカ「そんな無茶苦茶な…。」
"私と人狼の辞書に不可能って字はないよ。"
人狼(あるわ。)
"もしそれが駄目でもまたチャンスを作ればいい。
道は閉ざされてないんだから。"
ミカ「……。」
"たった数回のミスでその道が閉ざされるってことはないんだよ。"
ミカ「チャンスを作るなんて……そんな事私にできるかな……。」
”大丈夫、その時は私達を頼ればいい。”
サオリ「……。」
"生徒が未来を諦めるなんてことがあってはいけないんだよ。"
もうこの場に、互いに争い合おうとする者はいなかった。
……そう、いなかったのである。
『いい加減にしなさい!!!』
突然ベアトリーチェのホログラムが現れる。
ベアトリーチェ『よく私の領地でそんな虚言を吐けますね。』
人狼(てめぇはベアトリーチェ!!!)
ベアトリーチェ『興味が失せました、これからあなた達に本気を出してあげましょう!』
ベアトリーチェ『儀式を始めます!!!』
サオリ「アツコ!」
ヒヨリ「そんな…まだ夜明けじゃないですよ……。」
ベアトリーチェ『なんでこの私がそこまで待たなきゃいけないんですか!?お遊びはここまでです!』
ベアトリーチェ『ロイヤルブラッドのヘイローの破壊で、私は更に高位な存在へとなるのです!』
その時。
ザッザッザッ
ザッザッザッ
ヒヨリ「ゆ、ユスティナ聖徒会ですぅ!!」
人狼(なんかデカいやつがいる気がするんだけど。)
ベアトリーチェ『さあ私のユスティナ聖徒会にバルバラよ。』
ベアトリーチェ『虚言ばかりの先生の口を縫い合わせてやりなさい!!!』ブブッ
言い終えると、ホログラムは消えていった。
ミカ「…先生、あのデカいのは私が引き付けてるよ。」
"!?"
ミカ「ごめんね?今まで迷惑ばかりかけて……あと、チャンスをくれてありがとう。」
サオリ「ミカ……。」
ミカ「ほらサオリ!早く行きなよ!」
さっきては打って変わって、ミカの声には希望が乗っていた。
人狼(……分かった、行くぞ先生。)
"……気をつけてね。"
ミカ「大丈夫だよ!」グッ
ミカは親指を出し、先生たちを見送る。
ミカ「よし…やるかぁ。」ヂャキッ
道の途中で。
人狼(邪魔だ!)ドガァ!
サオリ「くそッ!」ドオォン!
先生たちは、
"あれは…みんな!他のよりもデカいやつ「ドゴオォ!!!」……。"
人狼(邪魔だどけぇ!!!)
アンブロジウス「!!!」
サオリ「……。」
サオリは敵に憐れみの目を向けるのは初めてだった。
人狼(うおおおおおおお!!!)
"(人狼が
サオリ「はぁ…はぁ…。」
ようやく到着出来たようだ。
サオリ「……あ!アツコ!」
奥には変なものに繋がれている、アツコの姿が見えた。
ミサキ「…大丈夫、ただ気絶してるだけみたい。」
その時。
ベアトリーチェ「お待ちしておりました、虚言癖の私の敵対者よ。」
"っ!"
奥の方からベアトリーチェがのっそりと現れる。
ベアトリーチェ「しかし…少々遅かったですね、儀式はもう完了してます。」
"……。"
ベアトリーチェ「まったく、なぜ理解してくれないのかが分かりませんでしたが、もうそんな事は関係ありません。」
人狼(理解?)
ベアトリーチェ「考えてみてください、より高位な存在になること、それが子供たちを救う道になるのです。」
人狼(控えめに言ってお前は何を言っているんだ???)
ベアトリーチェ「その途中の小さな小さな犠牲なんて、仕方がないでしょう?」
ベアトリーチェ「これが『崇高』への道ぃ!なんて素晴らしいんでしょう!」
"……人狼。"
パァンパァン!!
二発の銃声が響き渡る。
人狼(……くそが。)
しかし。
ベアトリーチェ「まったく、いきなり攻撃するなんて猿以下ですね。」
どっさにベアトリーチェがユスティナ聖徒を出し、それでガードする。
ベアトリーチェ「そんなに急かすなら良いでしょう、私の本当の姿を御覧ください!!!」
サオリ「……!」
ミサキ「あれが本当のマダム……。」
ヒヨリ「ただの化け物にしか見えません……。」
人狼(けっ、気持ち悪い姿からもっと気持ち悪くなりやがった。)
"……それが本当の姿なんだね。"
そこには、腕が4本に根っこのように伸びた足……毒々しい花の見た目をした顔の化け物がいた。
デカいヘイローのような物も付いている。
人狼(さあ……やろうか。)シュゥゥゥゥ!
サオリ「ど、どうした人狼!?」
それに対抗するかのように、人狼も姿を変える。
大狼(この姿になるのも久しぶりだな、美食以来か?)
ヒヨリ「ヒィィ!狼になっちゃいました!」
ベアトリーチェ「!!」
ベアトリーチェ(これはいけない気がしますね……バシリカ中の兵力を集めましょう!)
どうやらこの生物は用心深い性格のようだ。
ベアトリーチェ「さあ、私の軍隊よ!ここに集まりなさい!!!」
サオリ「な!」
ベアトリーチェ「ふふふ!これでお前らも終わりです!死ねぇ!」ブウゥン!
ヒヨリ「キャ!」
大狼(目からビームだと!?)ジュッ!
サオリ「人狼!」
大狼は早速、化け物のビームに貫かれる。
ミサキ「人狼!?」
ヒヨリ「人狼さん!?大丈夫ですか!?!?」
ベアトリーチェ(ふふふ、所詮はただデカいだけの畜生だったようですね……あれ?動いてる?)
サオリ「な!傷がもう塞がってる!?」
"人狼はこれくらい大丈夫だよ。"
大狼「……。」ダッ
ベアトリーチェに向かって走り出す。
ベアトリーチェ「くっ!」ブウゥン!
大狼「……。」ジュッ!
大狼(だが俺は退かないぞ。)
そして…。
ガブゥ
ベアトリーチェ「な!」
ブチブチッ
ベアトリーチェ「キッ!ッやぁ!」
大狼がベアトリーチェの肩を噛みちぎる。
ベアトリーチェ「キャアアアアアアア!!!」
サオリ「くたばれぇ!」ドドドオォン!!!
ヒヨリ「ッ!」ドオオォン!!!
ミサキ「……。」カチッ
シュゥゥゥゥ
ドガアアァァン!!!
ベアトリーチェ「クソッ!」ブウウウゥン!!
大狼「……。」
ベアトリーチェ「クソッ!」
ガブゥゥ!
再度狼の歯が、ベアトリーチェに牙を剥く。
ベアトリーチェ「ぐわああああああああああ!!!!」
ベアトリーチェ「なんで…どうして……。」
大狼「……。」
狼は、見下すような目ですでにボロボロになった化け物を見つめる。
ベアトリーチェ「わ、私の軍隊……私の領地……。」
"……。"
ベアトリーチェ「私の……わたしの……わ、た、たたた……。」
ベアトリーチェ「あ、ああ……ぐぅあああ。」
ヒヨリ「や、やりました!?」
サオリ「……。」
ミサキ「…アツコ!」
ヒヨリ「は、早く降ろさないと!」
そうして、全員でアツコを降ろす。
人狼(おい!大丈夫か!?)
ヒヨリ「姫ちゃん……。」
サオリ「アツコ…起きてくれ………。」
アツコを囲んでみんなが願う。
……その時。
アツコ「んっ。」パチッ
サオリ「アツコ!!!」
目を覚ます。
ヒヨリ「姫ちゃん!起きましたか!」
"良かった……。"
ミサキ「……。」
アツコ「うん………みんな。」
おはよう
ベアトリーチェ「待ちなさい!!」
サオリ「!」
人狼(あいつしぶと。)
ベアトリーチェ「わ、私にはまだ兵が……残っています!」
"……。"
ベアトリーチェ「私にはまだ「いいえ、もう終わりです。」な!あなたは……。」
いきなり、知らない男が乱入してくる。
ベアトリーチェ「ゴルコンダァ!!!」
"誰?"
ゴルコンダ「挨拶は省略させてもらいます。
あと私は戦いに来たわけではありません、ベアトリーチェを取り戻しに来ました。」
ベアトリーチェ「私を!!!」
ゴルコンダ「はい、あなたの行ってきた行為は『知らずとも良いもの』に格下げされました。」
人狼(ちょっと何言ってるんだ?)
ゴルコンダ「要するに、ベアトリーチェは主人公でもなく、先生は敵対者ではなく。
ベアトリーチェはただの舞台装置でしかなかったんです。」
ベアトリーチェ「くっ、くうぅ!」
ゴルコンダ「では先生、私はベアトリーチェを連れ戻します……失礼しました。」
そう言ってこの男は行こうとする。
"待って!"
ゴルコンダ「……一応言っておきますが、私と敵対するのはおすすめしません。」
人狼(あんだぁ、てめぇ。)
ゴルコンダ「…この場で爆発させる気はありませんが、私は『ヘイローを破壊する爆弾』を作れます。」
"!"
この言葉に一同は凍りつく。
ゴルコンダ「失礼しました先生、また会える日を。」
そう言って、ゴルコンダは渦の中に消えてゆく。
少佐「……。」
ピロリン♪
少佐「ん?」
スマホのモモトークを見る。
そこにはこう書かれていた。
黒服『彼女を回収しました、時間がある時に取りに来てください。』
少佐「ははは!流石私の友達だ!」
こうして、カイザーSSとシャーレVSベアトリーチェの戦いは終わったのである。
これにてエデン条約での戦いは終わりです!!!!
多分。