暴れん坊小町   作:クライングフリーマン

21 / 70
21.チエのお手柄

========== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

戸部(神代)チエ・・・京都府警警視。東山署勤務だが、京都市各所に出没する。戸部は亡き母の旧姓、詰まり、通称。

神代宗佑警視正・・・京都府警東山署署長。チエの父。

茂原太助・・・東山署生活安全課警部補。チエを「お嬢」と呼んだり、「小町」と呼んだりしている。

楠田幸子巡査・・・チエの相棒の巡査。

堂本剛志・・・堂本クリニック院長。

衣笠温子・・・堂本クリニック看護師。

小雪(嵐山小雪)・・・チエの小学校同級生。舞妓を経て、芸者をしている。

白鳥純一郎・・・チエの許嫁。京都府警勤務の巡査。実は、大前田警視正の息子。母の旧姓を名乗っている。

 

=====================================

 

チエは、目を覚ました。

何故か病院らしきところのベッドに寝ていた。

小町は、すぐにナースコールを押し、間もなく看護師の衣笠が『とんで』きた。

医師もとんで・・・走ってきた。

「神代さん、起きた?状況、分かる?斎王さん。」

チエが戸惑っていると、「この看護師さん、私らの後輩らしいわ。」

脈や瞳孔を確認した医師は、「だい、じょう、ぶっ!!」と言った。

「先生、相変わらずやなあ。」と、チエが言うと、堂本医師は、チエの頭を撫でた。

「人命救助は、立派な警察官の仕事や。でも、民間人やないから、表彰状は要らんな。」

笑いながら、堂本は衣笠と病室を出た。

「先輩。小雪さんが、近くの人に助けてー!!」って声かけたんです。」

チエは思い出した。河原で遊んでいた親子が、ゲリラ豪雨で水かさが増えた為流されたのだ。ミニパトで通りがかったチエは、咄嗟に飛び込んだ。

どうにか、親子を岸まで運んだのだが、気を失った。

楠田が救急車を呼んだ筈だが・・・そうか。

「親子は?」

「大丈夫や、お嬢。子供は点滴打ったけど、父親は岩で肩を打って、脱臼や。1キロ先の水上病院で精密検査をしてる。」

茂原の陰から、子供が顔を出した。

「おねえさん、ありがとう。お父さんが、もう帰るでて言うてるのにグズグズしてたさかいに・・・。」

「今度から、お父さんのこと、よう聞きや。」「うん。」

「ほな、お嬢。この子、水上病院に連れて行くわ。」「ありがとう、バラさん。」

「いつものことや。」笑いながら、茂原は、子供と出て行った。

入れ替わりに、副署長と、所長である神代が入って来た。

「今日は、誰もパンツ濡れさ・・・あ。」

「船越のオッチャン、セクハラとパワハラやで。」

「ほな、罰を与えよう。コーヒー買ってきて。」と、神代は船越に言った。

「軽い罰やな。」「パンツ、サラの買ウテやるよ。」と、さらっと、神代は『流した』。

入り口に、白鳥が現れた。

「今から、ラブシーンするから、皆帰って。」と、チエが言うと、神代は船越と、部屋の隅の椅子に座って、「いつ開演かな?」と、惚けた。

白鳥は、ベッドに近寄り、黙ってチエの頭を撫でた。

チエは、皆に愛されていた。

―完―

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。