とりあえず術式で何とかしようとする宿儺モドキ   作:This メェン!

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続かないので初投稿です。


催促しやがってよー! 俺まだ最新まで読んでないのに!





呪いの王、超能力を観察する。

 

 

 

 空気には面がある。流動的で、一見すると何もない空間のように見えて、しかしそれでもそこには大気が存在する。

 

 

「……上か」

 

 

 便利だが普通に頭が痛いのであまり脳破壊による術式の回復はしたくない。

 

 上空を見上げ、光り輝く月のような物体を眺める。足に呪力を込め、跳躍。夜闇に空を跳ぶ。

 

 綾瀬桃に付けた呪力までの距離はまだある。

 

 宿儺は全身に呪力を廻し、一息に空気の面を捉えた。更なる空中での跳躍。

 

 

 近付いてきた月のような物体を殴り壊し、貫通。

 

 

「ファイ!」

「ぐがぁ!! あ、これ無理かもしれないです綾瀬さぁん!」

「ちょ!? 男見せてよオカルトくん__って、えぇ!? 今どっから入ってきたアンタ!?」

 

 殴り抜き、侵入した月の内部には機械的な配管や光学的配線が多くあった。この月のような物体は光学的な仕掛けが施されているセルポ星人の宇宙船__UFOである。

 

 老婆のような白髪に赤い顔。そして黄色い目が怪しく光っているが、半分だけあどけない少年の顔をしている異形が、壁にめり込んでいた。

 

 脚売りと似たような雰囲気だな。これも都市伝説とやらか?

 

 異形に向かって、飛び出た目と4本の指を持つ宇宙人が手をかざしていた。セルポ星人の真の姿である。

 

 宇宙船の真下から全ての材質をぶち抜いてきた宿儺に驚いたようで、綾瀬桃は大きく目を見開いていた。

 

 すると同時に鳴り響く警戒アラーム。

 

 

 __侵入者アリ。侵入者アリ。直ちに侵入者を撃退、もしくは捕縛してください__

 

 

 一挙に複数の事態が起こりすぎているが、宿儺にそんなことは関係ない。

 

 

「無事なようだな。小娘」

「え、全然大丈夫じゃないんですけど。乙女の貞操があとちょっとでなくなるところだったんですけど!」

「小娘ではなく生娘だったようだな」

「うっさいわボケェ!」

 

 

 下着姿のほぼ半裸で、手術台のような台座に拘束されている綾瀬桃。騒ぎ立てる余力はあるらしいな。

 

 

「まさかビリビリくんとマッハ・レディーガガ、テレポーターの3体を退けたというのですか。やはりあなたは恐ろしいヒトだ。六根!」

 

 左手を縦に。右手を横に。

 

 セルポ星人の念力による不可視の衝撃が、宿儺を襲う。

 

「くだらん。もっと他に何か見せてみろ」

 

 念力による攻撃すらも追い付けない速度で移動し、綾瀬桃の拘束を全て破壊する。

 

「あ、綾瀬さん!? その人は!?」

「うちの居候! でもなんかめっちゃ強いっぽいかも!」

 

 何やら話しているが、どうでもいい。

 

「……ほう? 呪力ではないが……小娘。お前が倒せ」

「は、はぁ!? ムリムリムリムリ! 絶対無理だから!」

「貴様ならできるはずだ。その肚に溜まった力を吐き出してみろ」

 

 

 謎の力。

 

 宿儺はこの中の何よりも綾瀬桃の内に眠る巨大な力に気が付いていた。珍味は逃げ、残ったのは出汁も取れぬような出涸らしのみ。

 

 であれば余興に興じるのもありだ。

 

 

「……お腹の、力__」

 

 

 __頭の先から"氣"をぴーんと出すイメージ__

 

 

 綾瀬桃の在りし日の記憶。

 

 己の祖母をエセ霊媒師と罵ってしまった幼少の過去に、現状を打開するためのヒントはあった。

 

 

「く、くく……!」

 

 

 滲み出る翠の奔流。綾瀬桃の内側、底知れぬ謎の力が吹きこぼれる。拘束していた台座を粉々に粉砕し、溢れ出た力に綾瀬桃は____

 

 

「うっそ!」

「ええええ!!??? 綾瀬さん超能力使えたんですかぁ!?」

「いやウチもびっくりだわ!」

 

 

 高揚。

 

 この世の全てが思いどおりになるような感覚。

 

 

「……でもよー、これならよー! オカルトくん! 見ときな! あいつはウチが、ぶっ飛ばす!」

「なんと!? まさか脳波を刺激しすぎて女のヒトの"チャクラ"が目覚めてしまったのか! これでは"性器(バナナ)"を収穫できない!」

 

 

 綾瀬桃を中心に世界が渦巻く。引っ張られ、歪み、次元そのものが掴まれる。

 

 

「セクハラ宇宙人がっ! ウチはてめぇみてぇなやつを、昔っからぶっ飛ばしたかったんじゃいッ!」

「ォボッ!!!???」

 

 

 引き寄せからの、顔面クリティカルヒット。覚醒した制限なしの超能力によって加速された蹴りはセルポ星人を馬鹿げたスピードで吹き飛ばし、そのまま宇宙船を貫通した。

 

 

「……ケヒッ。面白い、面白いぞ小娘」

 

 

 嗤う宿儺。翡翠の力をしっかりと捉えて、記憶に焼き付けていた。

 

 揺れ動く宇宙船。宿儺による底の破壊に加えて綾瀬桃による側面の破壊。

 

 ここにUFOの持つ浮遊能力は機能不全に陥った。

 

 

「綾瀬さぁぁぁん!!! の、呪いが__イチモツしゃぶらせろやぁ!

 

 

 宿儺に襲い掛かる呪い__オカルトくんに取り憑いたトンネルに棲うターボババアが走り出す。目標は宿儺の__

 

 

「それに比べてお前はつまらんな」

クソだらぁ!

 

 

 速いには速いが__それでも遅い。

 

 術式の劣化運用、斬れすぎる斬撃を何者も斬れない錆びた衝撃に変換する。

 

「術式退行__(そく)。婆の叩きは気色が悪いか?」

 

 ターボババアは線の打撃に吹き飛ばされ、地面に叩き付けられた。

 

 

 

 






続きません。


そのうち術式反転使いそうだなこの宿儺。


続きませんよ。
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