本当の姿を見ることが出来るメガネをかけたら、関わっていた人達が人間じゃなく病んでいた件 リメイク版   作:かいさんたらこ

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メガネをかけ後輩を見る

チュン チュン

 

「朝か。」

 

雀の鳴き声を聴きながら昨日の事について夜通し考えていた。おかげで寝不足だ。少しの間ボケーッとしていたら、

 

『お兄ちゃん!朝ごはん出来たよー!』

 

妹に呼ばれてしまった。

 

「あぁ、今行く。」

 

普段より少し元気の無い返事をして一階の居間まで向かった。

 

 

 

「あっ!お兄ちゃん!おはよう!」

 

「おはよう。今日も元気だな。」

 

昨日と特に変わりはないな・・・・。

 

 

「「いただきます」」

 

うん、今日も美味しい。この元気な妹を見てると、昨日のあの姿が嘘のようだな。・・・・うっ、思い出したら少し気持ち悪くなった。

 

「「ごちそうさまでした」」

 

少し時間の余裕があったので、朝のテレビを眺めていると天気予報の時間になった。

 

「晴れ・・・・か。」

 

今日も暑そうだな・・・・。

 

「お兄ちゃん、何で怠そうな顔してるの?」

 

「梅雨の時期のくせに真夏並みな暑さのせい。」

 

「ふーん。あ、それよりお兄ちゃん!ほら、学校の準備しないと遅れちゃうよ!」

 

時計を見ると7時半。確かにいつもなら歯磨き等を済ませてる頃・・・・ちょっと長居し過ぎたなと思いつつ、居間から出て洗面所まで行った。

 

 

 

 

「今のうちにちょっとお兄ちゃん成分補給しようっと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、今日の準備出来た。」

 

あとは・・・・あ、メガネは置いてくか。昨日あんな事あったし、またあんな事あったら今度こそ精神おかしくなると思うからな。

 

メガネを勉強机の収納棚に閉まっておいた。

 

「これで良し・・・・じゃ、行くか。」

 

鞄を背負って、家を出た。

 

 

 

外はニュースでやっていたように晴天で、太陽がいつものように眩しいくらいに光っていた。あと暑い。とっっても暑い。

 

「相変わらず暑い。」

 

家の敷地を出て、一つ目の曲がり角の所を曲がって少し歩いたところで後ろから声をかけられた。

 

「センパーイ!おっはようございまーす!」

 

「あぁ、おはよう。」

 

声をかけてきたのは、後輩の狛星きららだった。元気という名をそのまま体現したような子だ。

 

「元気無いですね先輩?何かありましたか?」

 

「いや・・・・ただ昨日疲れる出来事があってな。」

 

「そうなんですか?どんな事があったんですか!」

 

これは教えるべきなのか・・・・?

 

「うーん・・・・まぁ、ちょっとね。」

 

「えー!勿体ぶらずに教えて下さいよ!」

 

「いや・・・・あ!時間遅れるからちょっと急ぐわ!」

 

「むー・・・・逃げましたっすね。」

 

きららからの追及から逃げ出すために、少し小走りで学校に向かった。

 

 

 

 

 

 

家と学校の中間ぐらいの場所にある、交差点の信号機に足止めをされた時、きららが俺のポッケを指をさした。

 

「あれ?先輩?ポッケに何入れてるんですか?」

 

そう言われてポッケに手を入れると、メガネのような感触・・・・メガネ?

 

え?勉強机の収納棚に入れたはずだよな?

 

ポッケの中から出してみると確かにメガネだった。

 

「メガネですか?先輩、眼が悪かったんでしたっけ?」

 

「いや、眼は悪くない。これは・・・・イメチェン用に買った伊達メガネだ。」

 

元々イメチェン用に買ったわけだし間違ってはない。

 

「先輩イメチェンなんてするんすか?」

 

「偶にはそういうのも良いかなって思ってさ。」

 

「へぇ〜・・・・なら先輩、メガネかけてみてもらえませんか?」

 

ま・・・・マジで?

 

「まぁ、いいけど。」

 

流石に、似たような出来事は起こらないだろ。天文学的確率をそんな何回も引いてたまるかってんだい。

 

きららに言われた通りにメガネをかけた。

 

すると・・・・

 

「・・・・・・・・!」

 

目の前のきららが数メートルはあろうほど大きい狼?のような姿になっていた。

 

その狼は全身が青色で、鋭い牙と爪を持っていた。そして、複数の深紅の目は俺の事を突き刺すように見ていた。

 

名前は・・・・ミゼーア

 

その姿を見た瞬間全身の筋肉が硬直したような感覚に襲われた。簡単に言えば蛇に睨まれた蛙のような感じだ。

 

全身の毛が逆立ち、本能が危険であるという警鐘を鳴らしていた。何より恐ろしいのが、ずっとこちらを見ていたことだ。

 

 

「・・・・イ・・・・ン・・・パーイ・・・・センパーイ!どうしたんですか?」

 

その声が聞こえた時に意識が覚醒した。いやその風格でそんな声だされると脳がバグるんだけど。

 

「い、いや、何でもない。」

 

「?大丈夫ですか?」

 

「特に問題はない。」

 

そう言いながらメガネを外し、ポッケにしまった。

 

「そういえば俺今日、日直なの忘れてた。急がなくちゃいけないからまた学校で会おう。」

 

「そうでしたか。ではお気をつけて!」

 

「あぁ、お前も気をつけろよ。」

 

そして信号機が青に変わり、学校に向かって全速前進で走っていった。

 

あ、待ってあの姿見たせいで頭痛ぇ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全速力で学校へ向かって走っている先輩を見ながら、いつも通っている裏道を歩いていた。

 

 

「なーんか先輩おかしかったような?」

 

流石に気のせいっすよね。・・・・んー、いやでもあれは明らかに怯えてる顔だった。あの怯え方は、どっかで見たような・・・・。

 

「先輩がおかしくなったのは、メガネをかけた後・・・・。もしかしてあのメガネのせい?」

 

いや・・・・別にあのメガネには変な細工はされていなかった。

 

そう言いながら、先輩のシャツを出して嗅ぎ出した。

 

スンスン スンスン

 

全身が幸福に満たされるような心地よさに身を委ねつつ、少しばかり昔を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

私と私の子分が住んでいる都市ティンダロスに住んでいた頃。そして、私がティンダロスの大君主と呼ばれていた時。

 

憎むべき曲線の世界で、人間たちが棲む場所・・・・地球。

 

ある時、そこから「何か」を感じた。何なのかその時は分からなかった。ただ、時間が解決してくれるだろうとしか。

 

しかし幾ら待てども「何か」は収まらず、むしろ肥大化していくばかりだった。いい加減焦ったく思い、嫌々地球を観察しに行くと、ある1人の男を見つけた。その赤子を見た瞬間その「何か」はこれまでに無い程肥大化した。

 

後から人間状態の時に知った事だが、その「何か」は"恋"と言うらしい。

 

嫌悪感すら抱く程に人間という存在が嫌いなはずなのに、その人間に恋をするようになってしまった。

 

これでは他のティンダロス達に合わす顔がない。だが、今はそんなことどうでも良くなる程この人間に、健二先輩に言い表せないほど恋をしている。

 

「必ず・・・・私だけの先輩にしますから、覚悟しておいて欲しいっす。」

 

学校に全速力で向かっているだろう先輩の方角を見ながら、私は獰猛な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 




何でこんなに遅くなったかって・・・・?




私にもわからん
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