ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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刺客

 

 

 

 

 

 

白い強化スーツを纏った謎の戦士──サイガ。

 

背中には飛行用のバックパック『フライングアタッカー』を携えており、腹部にはファイズと同じ形状のベルトを装着している。そして──

 

 

「……パールマン?」

 

 

リン達の所から連れ去って来たのか、気絶したパールマンを抱えている状態だった。

 

サイガは近くの兵士にパールマンを預ける。

 

その兵士はトランクにパールマンを乱暴に放り込み、ジープに乗って全速力で去っていった。

 

 

「あ! 待て────」

 

「ハァッ!!」

 

「うおっ!!」

 

 

ジープを追いかけようとしたところに、サイガはフライングアタッカーを使って高速で距離を詰めてきた。ファイズは防御の姿勢に入る。

 

そしてそのままファイズとサイガの肉弾戦が繰り広げられた。

 

 

[Ready]

 

「オラァッ!!」

 

 

ファイズエッジを使って、サイガに攻撃を仕掛ける。

 

しかしサイガのスーツはファイズよりも優れた硬度を持つ為か、ファイズが攻撃してもダメージが通らない。

 

そして何より一撃一撃が重く、ファイズの体力は徐々に削られていく。

 

 

「フッ! ハッ!」

 

「ぐっ……くそっ……!」

 

 

さらにサイガは、戦い慣れている様子だった。ファイズの攻撃を的確に防御し、スムーズに反撃を入れていく。

 

スーツのスペック、戦闘技術、そのどちらにおいてもファイズの上を行っていた。

 

 

「うわぁっ!!」

 

 

腹部にサイガの蹴りを食らい、吹き飛ぶファイズ。

 

咳き込みをしながら、苦し紛れにファイズフォンを開く。

 

 

[5・8・2・1][Auto Vajin, Come Closer]

 

「!」

 

 

コードを入力してすぐ、オートバジンが飛来。サイガに向けて機関銃を掃射する。

 

サイガはフライングアタッカーで飛び上がりオートバジンの攻撃を回避。

 

 

[Vehicle Mode]

 

 

この隙にファイズはオートバジンに乗り込み、走り出した。

 

サイガもフライングアタッカーで追尾する。

 

 

[1・0・6][Burst Mode]

 

 

バイクを走らせながらフォンブラスターを手に持ち、後ろから追尾するサイガに向けて攻撃する。

 

しかし、サイガはフライングアタッカーを駆使しファイズの攻撃を華麗に避ける。

 

 

「! アイツマジかよ……!」

 

[2・7・9][Charge]

 

 

フォトンバレットを再装填し、再びフォンブラスターを構える。しかし──

 

 

「フッ!」

 

「うおおっ!?」

 

 

サイガがついに走行するファイズに追いつき、ガッシリと捕まえる。

 

ファイズの抵抗虚しく、サイガはファイズを抱えたまま、真上へと急上昇し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、ようやく兵士達の追っ手を撒くことが出来たニコ、ビリー、猫又の三人。

 

ニコはトラックの窓から、とある光景が目にした。

 

 

「──ちょっと……何よアレ!?」

 

「アレ? アレって何だ親分」

 

「アレよアレ! 二人とも上見なさい!」

 

「上……?」

 

 

ニコ達が目にしたのは、サイガがファイズを抱えて空高く上昇している光景。

 

100m、150m、200m……どんどんと高度は増していっている。

 

それを見た三人は顔を青くする。

 

 

「おいおい……あれヤバくねぇか……? あんな高さまで上がったら……!」

 

「ビリー! 早くあそこに行って!! タクミが危ない!!」

 

「お、おう!!」

 

 

ビリーはアクセルを深く踏み込み、全速力でファイズの元へ走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイガはファイズを抱え込んだまま軽く300m程上昇した後、今度は地面に向かって急降下し始めた。

 

 

「……! このっ!!」

 

「!」

 

 

地面に叩きつけられる前に、持っていたフォンブラスターを使ってサイガに攻撃。

 

なんとかサイガから離脱し、受け身を取りながら地面へ転がる。

 

そして息を切らしながらファイズは立ち上がる。

 

 

「はぁ……はぁ……!」

 

「…………」

 

 

離脱したはいいものの、先程の戦いも相まってファイズの体力は限界が近付いていた。

 

サイガはそんなファイズを見て、サイガフォンを開いてENTERキーを押す。

 

 

[Exceed Charge]

 

「……!」

 

 

サイガの右足に青いフォトンエネルギーが集束する。

 

フライングアタッカーで上昇した後に、ファイズと同じキックの姿勢を取り、ファイズへ突撃する。

 

対するファイズは半ばやけくそにファイズショットを取り出し、フォンのENTERキーを押す。

 

 

[Exceed Charge]

 

「ハァァァァアッ!!」

 

 

そして『コバルトスマッシュ』を繰り出すサイガに向かって、全力の『グランインパクト』で迎撃をかました。

 

ファイズの拳とサイガの脚。赤と青、二つのフォトンエネルギーがぶつかり合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、どれだけ踏ん張ろうとも技のスペックを覆す事は出来ない。

 

 

「ハァァッ!!」

 

 

コバルトスマッシュはグランインパクトの迎撃を貫通し、ファイズに直撃。

 

その衝撃によりベルトが外れ、変身が解除される。

 

タクミは吹き飛ばされ地面で転がった後、ピクリとも動かなくなった。

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