ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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脱出/突入

 

 

 

 

 

 

「ひぃぃぃいい!! 死にたくないぃいいい!!」

 

「パールマン、落ち着いて!」

 

 

パールマンの元へ辿り着いた、六課とプロキシ。パニック状態に陥っている彼をなだめながら、プロキシは辺りを見回す。

 

 

「ねぇ、パールマン! ここのホロウでタクミを見かった!?」

 

「タクミ? 誰の事だ!?」

 

「高校生ぐらいの歳の男の子なんだけど、アンタと一緒に攫われたはずなの! 見てない!?」

 

「し……知らん! 私は見ていないぞ!」

 

 

場にはタクミどころか、兵士ひとりもいない。悠真はパールマンに聞く。

 

 

「ねぇ……ここにいるのはアンタ一人? アンタを連れてた兵士たちは何処に?」

 

「ソイツらは……爆発音が鳴った途端、私を置いて一目散に逃げ出しおったのだ……!」

 

「マスター。バレエツインズのエリア内に他の生体反応は検出されませんでした。助手三号は、傭兵と共に外に避難した可能性があります」

 

「!」

 

 

やはり、タクミはバレエツインズにはいないようだ。

 

その時、すぐ近くで爆発が起きる。

 

 

「ひぇぇえ!!」

 

「プロキシ様、時間がありません。今すぐここを脱出しましょう!」

 

「……っ、うん、そうだね。パールマン、着いてきて!」

 

 

プロキシ達はパールマンを連れ、出口となる空間の避け目へと向かう。

 

しかし、ここでプロキシが異変に気づく。

 

 

「……? あれ、出口が一つしかない……? Fairy、他の出口は?」

 

「……」

 

「……Fairy?」

 

「プロキシさん、もう猶予がありません! 速やかに突破しなければ……!」

 

 

そして一行は前方の裂け目へと飛び込み、ホロウを脱出した。

 

すると────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これはこれは──予想外の邂逅だな……パールマン!」

 

「ブッ……ブリンガー!?」

 

 

ヤヌス区の次期総監であるブリンガー率いる治安局の武装部隊が、雅たちをホロウの出口にて待ち構えていたのだ。

 

 

「パールマン……郊外に出たはずの貴様が、よりによってこの時期に新エリー都に舞い戻ってくるとはな……自首にでも来たのか?」

 

「ぐぅ……!」

 

「それと、対ホロウ六課の執行官ども……君達は何故被疑者であるパールマンと共にいるのだ?」

 

 

ブリンガーは雅達をギロリと睨む。パールマンはたじろぐが、六課のメンバーは動揺しない。

 

 

「……星見雅課長。君は重要事件の犯人パールマンと、不正な取引をした疑いがある。我々とご同行願おうか……?」

 

 

武装部隊が一斉に銃を構える。万事休すと思われたその時、柳がブリンガーの前に出る。

 

 

「お待ちください、ブリンガー長官。貴方は大きな誤解をされています」

 

「……誤解?」

 

「はい。確かに、六課内で容疑者であるパールマンと、水面下での接触を行った疑惑があるのを否定する事は出来ません 」

 

 

柳は続ける。

 

 

「ですが──それは課長の独断行動に過ぎません」

 

「なんだと?」

 

「我々は対ホロウ六課として、上司の不適切な行動を止めるべくここへ駆けつけました」

 

「……君、この私をたわけか何かだと思っているのかね?」

 

「私は事実を述べたまでです。疑うのでしたら、監査官に報告をし、検証を要求することも出来ます」

 

 

緊迫とした空気の中、雅はパールマンに問いかける。

 

 

「……『人間万事』、これに続くのは?」

 

「……? 何を──」

 

「不正解だ」

 

「は? ──ぬわあっ!?!?

 

 

突如雅はパールマンの服の襟を引っ掴み、後ろにあるホロウの裂け目へ放り込んでしまった。

 

 

「……!? 星見雅、何を──!?」

 

「答えになっていなかったのでな。怒りの余りホロウに投げ捨ててしまった」

 

 

雅は表情を変えることも無く、そんな事を言う。

 

 

「柳の言う通り、私は独断専行型でな。捕らえたければ、捕らえるといい────私だけをな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

「準備はいいか、タクミ」

 

「……はい!」

 

 

バレエツインズのホロウの入り口へと到着したタクミと乾。

 

乾はタクミにカイザのベルトと『変身一発』を渡したあと、自分の体にデルタのベルトを装着した。

 

そして、デルタフォンのトリガーを引きながら、音声入力をする。

 

 

「変身」

 

[Standing by…]

 

[Complete]

 

 

デルタフォンとデルタムーバーを接続し、乾は青白い光とともにデルタへと変身した。

 

 

「……っ」

 

 

タクミも意を決する。変身一発を飲んでカイザのベルトを装着し、カイザフォンを開く。

 

 

[9・1・3][Standing by…]

 

「……変身!」

 

[Complete]

 

 

そしてコードを入力したのち、ベルトのバックルにセットした。

 

その瞬間、タクミの体は黄色い光に包まれ──

 

 

 

 

 

「──どうだ? 体はなんともないか?」

 

「…………はい! 大丈夫です!」

 

 

黄色のフォトンストリーム。紫色の複眼。

 

タクミはベルトの力により、カイザへと変身を遂げた。

 

 

「よし……それじゃあ行くぜ」

 

 

準備を整えたカイザとデルタは、バレエツインズのホロウの中へと突入していった。

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