ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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上空にて

 

 

 

 

 

 

ホロウから脱出後、朱鳶とプロキシはブリンガーのいる演説会場へと向かっていた。

 

 

「まさか……アイツらの狙いが雅さんの刀だったなんて……!」

 

 

ホロウを出る前、ブリンガー達の狙いを知るために朱鳶は雅の父親である、星見宗一郎とコンタクトをとった。

 

要約すれば、雅を攫った人間の目的は十中八九彼女が持つ妖刀・無尾であると言った。

 

さらに、星見家の家宝である妖刀に封じ込められている力は、あまりにも危険なものらしい。

 

星見家の中でも、無尾を使いこなせるのは雅を始め、片手で数える程しかいない。

 

もしも不用意に鞘から引き抜き、刀身に触れるような事があろうものなら、刀の使用者の精神は侵食され、暴走してしまうだろう。

 

 

「もうすぐ会場へ着きます! 雅の身に何かが起こる前に救出しないと!」

 

 

そして二人はブリンガーがいる演説会場へと到着した。会場はすでに演説を見に来た人々でごった返している。

 

するとその時。

 

 

「!!」

 

 

上空から人影が飛び降りて来る。その人影とは──

 

 

「雅!!」

 

「無事だったんだね、雅さん!」

 

 

雅は刀を抱え、微動だにしない。

 

その刀は、()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「……雅さん?」

 

「…………」

 

 

プロキシは声をかけるが雅は何も答えない。

 

 

 

 

 

『全てを──斬り伏せるのだ』

 

 

彼女の眼は既に、『人斬り』と化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!? なんだあれ!?」

 

「ねぇ、なんか飛んでない?」

 

「まさかUFOじゃない!?」

 

「嘘でしょ?」

 

 

街の住人は、夕暮れの空を見て驚愕する。

 

何故なら、二つの飛行物体がバレエツインズのホロウから飛び出し、新エリー都の空を縦横無尽に飛び回っていたからだ。

 

 

「乾さん! アイツ追いかけて来てますよ!」

 

「撃ち落とせ!」

 

 

[1・0・6][Burst Mode]

 

 

ジェットスライガーに乗るカイザとデルタ。その後ろをフライングアタッカーを装備したサイガが飛行し追いかけて来る。

 

デルタはジェットスライガーの運転をし、カイザはフォンブラスターとカイザブレイガンの二丁を持って追尾するサイガを攻撃する。

 

 

フォトンバレットの弾幕を避け、サイガはマズルからフォトンブラッド弾をお見舞いする。

 

デルタはジェットスライガーを旋回させ、サイガの攻撃を全て避けていく。

 

 

「うぉぉおおおお!?」

 

「しっかり捕まってろ!!」

 

 

そうして再び空中での銃撃戦に入る。

 

カイザはなんとかサイガを撃ち落とそうとするが、サイガはフライングアタッカーを駆使し、全ての弾を華麗に避けていく。

 

更に速度を上げ、飛行するジェットスライガーを追尾していく。

 

 

「!」

 

[Ready]

 

 

そしてついにジェットスライガーに追いついた。カイザはサイガを引き剥がそうとブレードモードのブレイガンを使い応戦するが────

 

 

「フッ!!」

 

「っ!! うわぁっ!!」

 

「タクミ!」

 

 

サイガはそれを巧みにかわし、ジェットスライガーに乗っていたカイザを担ぎ上げて再び急上昇した。

 

郊外の時よりも高く、さらに速く上昇していく。

 

 

「ぐっ……! はな、せ……!!」

 

 

サイガに腕をしっかりと抑え込まれ、反撃が出来ない状態。

 

サイガは上空まで飛んだ後に、急降下していく。

 

このままでは地面へと激突してしまう。いくらカイザの強化スーツを纏っているとはいえ、無事では済まないだろう。

 

 

 

 

その時だった。

 

 

「っ!? ぐっ……!!」

 

「えっ!?」

 

 

飛行中のサイガに、突如何者かによる攻撃が飛んで来た。その拍子にカイザは拘束から解放され、落下していく。

 

 

 

 

 

カイザはそのまま地面に……ではなく、大型バイクの上に着地した。

 

 

「……!? なんだこれ……!」

 

 

落下するカイザを受け止めたのは、カイザの専用マシン、『サイドバッシャー』。

 

先程の攻撃も、カイザのピンチに駆けつけたサイドバッシャーによるものだった。

 

 

「よし……これなら……!」

 

 

上空からこちらを睨むサイガ。彼はフライングアタッカーのマズルから、再びフォトンブラッド弾の雨を食らわせる。

 

 

「!」

 

[9・8・4・6][Side Basshar, Take off]

 

 

カイザはそれを見て即座にコードを入力。

 

するとサイドバッシャーは脚部分を変形させ、フォトンブラッド弾がこちらに来る前にジェット噴射で飛び上がった。

 

そして空へと上昇し、空中でホバリング状態に入るサイドバッシャー。下にはいつの間にか人だかりが出来ていた。

 

カイザとサイガはしばらく睨み合った後────

 

 

「ハッ!!」

 

「……!!」

 

 

お互いが全速力で距離を詰めていく。そうして両者はゼロ距離まで近づき、攻撃を仕掛けた。

 

 

[Exceed Charge]

 

[Exceed Charge]

 

 

カイザはブレイガンの刀身に、サイガは自身の拳にフォトンブラッドのエネルギーを集約させる。

 

『カイザスラッシュ』と『スカイインパクト』。両者の技がすれ違いざまに交差していく。

 

そして────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁあああっ!!」

 

「っ!!」

 

 

カイザは『スカイインパクト』をギリギリで回避し、『カイザスラッシュ』による一撃をサイガのフライングアタッカーへヒットさせる。

 

機能不全へと陥ったフライングアタッカーは飛行能力を失い、サイガはそのまま下にある川へと真っ逆さまに落ちていった。




うちのサイドバッシャー君は飛べます(捏造)
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