ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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パイルドライバー

 

 

 

 

 

ビデオ屋、Random Play店内。

 

 

「もしもし、こちらはパエトーンだけど……聞こえるかい?」

 

 

デモリッシャー、デュアルショベル。二つの重機を見つけてしばらくした後、ベンからホロウに消えた三台目の重機、パイルドライバーの位置を特定できたと連絡を受けた。

 

パエトーンはすぐに行動を開始すべく、ベンに電話をかけた。

 

 

『ああ、お二人か。どうも、お世話になっている。わざわざ電話してもらってすまないな。今すぐ依頼の詳細を説明する』

 

 

今回探すのはⅢ型ホロウ用パイルドライバー。行方不明となる前は他二台同様、真面目に仕事をしていたらしい……が、例によって突然ホロウの中で行方不明となった。

 

パイルドライバーは悪路に強く、移動速度も他の重機より早いため、ホロウ深部に逃げ込んだ際は位置の特定に時間がかかったらしい。

 

 

『だが、いい知らせもある。信号の位置を見る限り、あいつは発見された場所から微動だにしないんだ!今、データを転送する』

 

「……うん。見る限り、パイルドライバーはどこかに停まっているみたいだ」

 

 

再び移動されてしまう前に、一刻も早く行動を開始しなければならない。

 

Fairyの算出したルートを元に、ホロウへと入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

ホロウへと入った一行。今回は、オートバジンも同行させることにした。

 

 

「……ん?今回はそのバイクも一緒なんだな」

 

「ああ、念には念をってやつだ。今いるホロウ、デモリッシャーやデュアルショベルがいたホロウより活性が高いらしいからな」

 

 

高危険度のエーテリアスに遭遇する可能性も決して低くはない。あまり多用はできないが純粋なスペックならファイズよりも上なのだ。

 

 

「……!!」

 

 

隣にいるグレースのオートバジンへ向ける視線は最早気にしない事にする。

 

 

「確かにこの辺り、前のホロウより随分寂れてる感じがすんな。エーテル濃度もバカに高ぇ」

 

「ホロウと化して、もう何年も経つからな……それに、ここはただ危険な場所というだけじゃなく、旧都にも近い」

 

「長居すると危険だから、早めにパイルドライバーを見つけなきゃ」

 

「マスター、依頼目標の位置を特定しました。すぐに回収に向かってください」

 

 

Fairyがそう言った直後、近くで大きな音がした。

 

 

「今のは……パイルドライバーか!」

 

「奴はこっから近い、すぐに追いかけるぞ!」

 

「皆、着いてきて!」

 

 

プロキシのガイドの元、ホロウを進んでいくと、そこには行方不明となったパイルドライバーがいた。

 

 

『!!』

 

 

パイルドライバーはこちらを視認すると、驚異的な移動速度で逃走した。

 

 

「アイツ逃げやがった!!」

 

「追うぞ!」

 

 

一行はパイルドライバーを追おうとする。しかし──

 

 

「グォォオオオオオ!!!」

 

「っ!?」

 

 

こちらの前に立ち塞がるように上級エーテリアス、ハティがどこからか出現した。

 

口の中の極彩色のコアが怪しく光る。簡単に逃がしてはくれなさそうだ。

 

 

「くっ……邪魔すんじゃねぇ!!」

 

「まずい、このままじゃ見失ってしまうぞ……」

 

 

ファイズは少し考えた後、皆にこう言った。

 

 

「プロキシ、皆!パイルドライバーを追いかけろ!俺はここでコイツの相手をする!」

 

「な、何言ってるのファイズ!? キャロットも無いのにホロウで一人になるなんて──」

 

「マスター、ご安心を。今回獲得したホロウ内のデータは、オートバジンのバイク用ナビに共有してあります」

 

「そういうわけだ、ひとまず急げ!コイツを倒したらすぐに追いつく!」

 

 

ファイズはオートバジンからファイズエッジを引き抜き、戦闘態勢に入る。

 

 

「……分かった!でも絶対無理はしないでね!」

 

「分かってる!」

 

 

プロキシ達はパイルドライバーを追いかける為にその場を去っていった。

 

 

「グォオオオ!!」

 

「待て!」

 

 

クレタ達を追う為に駆け出したハティだったが、ファイズの攻撃により足止めされる。

 

 

「お前の相手は俺だ……!」

 

「グルルル……」

 

 

お互いにお互いの姿を見据えるファイズとハティ。

 

そして──戦いの火蓋は切られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

位置情報を元に、パイルドライバーを追いかける一行。

 

 

「皆、パイルドライバーは廃棄された建築物の所に逃げ込んだみたい」

 

「つまり袋のネズミって事か……今がチャンスですぜ、急ぎましょう社長!」

 

「……」

 

「……おチビちゃん? どうかした?」

 

「……え?あ、いや、何でもねぇ」

 

「皆、あそこだ!」

 

 

ベンが指を差した方向には、ホロウⅢ型パイルドライバー、『フライデー』がいた。

 

フライデーはこちらを視認すると、パイルドライバーを地面へガンガンと打ち鳴らした。

 

 

「気づかれたぞ。どんな性格になってるかは知らんが──」

 

「なんの!もう問題児を二台説得してんだ!こいつの話も聞いてやらぁ!」

 

『……』

 

 

先程から一言も喋らないフライデー。

 

フライデーはこちらに向かって猛スピードで突進してくる──かと思えば思いきりジャンプし、逃走していった。

 

 

「……に、逃げた?」

 

「ボサっとすんな!早く追いかけるぞ!!」

 

 

再び逃走したフライデーを追いかけるため、一行は走り出した。




バイク用ナビをキャロット代わりにしていくスタイル

Fairyがいるなら多分こんな事もできちゃうよねって事で……
なんか無理やりな感じはしますけども
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