ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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最近11号クレタライトの炎パーティにハマってる
爆速ブレイクが気持ちいい


秒読みは始まった

 

 

 

 

 

 

「ぐぅ……っ!」

 

「ライカンさん!」

 

 

その頃B棟ロビーでは、ライカン達はタクミのドッペルゲンガーが変身したオーガと交戦していた。

 

しかしオーガの戦闘力は……こちらの想定をはるかに超えたものであった。

 

エレンの鋏やカリンのチェーンソーを持ってしても、オーガのボディに傷を付けることすら出来ない。

 

ライカンもオーガに接近戦を試みるが、タクミが持つ戦闘センスとオーガの強大なスペックにより、ことごとく返り討ちにされてしまう。

 

 

(……まさか、ここまでの強さとは……)

 

 

あくまで推測ではあるが、通常形態のファイズを遥かに上回っているのではないかとライカンは考えた。

 

そして、遊び飽きたと言わんばかりにオーガはフォンのENTERキーを押す。

 

 

[Exceed Charge]

 

 

オーガストランザーを掲げ、その刀身から光が伸びる。

 

やがて、長さ十数メートルはあろう金色のフォトンブラッドの刃が形成された。

 

それを見たライカン達は絶望に包まれる。

 

 

(……まずい。このままでは、我々どころかこのビルごと切り裂かれてしまう……せめてプロキシ様だけでも……!)

 

 

オーガが剣を振りかぶった、その瞬間──

 

 

[Exceed Charge]

 

 

「ハァァッ!!」

 

 

どこからともなく現れた赤いポインティングマーカーと共に、人影が飛び出した。その正体は──

 

 

「ファイズ様!」

 

「……!!」

 

 

『クリムゾンスマッシュ』の不意打ちを喰らい、よろめくオーガ。しかし、効いた様子は無い。

 

キック後着地したファイズは、オーガの方を見据える。

 

体勢を立て直したオーガは、そのままエーテルの霧と共にどこかへと消えてしまった。

 

 

「……? なんだアイツ──」

 

「ファイズ!」

 

「?」

 

 

振り向く間もなく、ファイズは一匹のボンプに飛びつかれた。

 

その反動で受け身すら取れずに後ろへと倒れるファイズ。

 

 

「プ……プロキシ」

 

「ファイズだよね? 本物だよね!?」

 

「お、落ち着け……!」

 

 

ひとまずプロキシを引っぺがす。ボンプ姿では分からないが、その声色から泣きそうな様子が伺えた。

 

 

「あれからずっとタクミの事探してて、見つけたと思ったら金色の何かに変身しだして……!」

 

「だから落ち着けって……! そもそも本物だよねってどういう質問だよ。まるで俺の偽物がいたみたいな言い方じゃねぇか」

 

「それについては私から説明を」

 

「!」

 

 

ライカンはファイズに先程出くわしたドッペルゲンガーについて話す。

 

 

「……なるほど。俺の偽物がファイズ、じゃなくてその金色の何かに変身したのか。しかも馬鹿強かったと」

 

「ええ。その『金色の何か』の詳細は掴みかねますが、その前に──」

 

「……!」

 

 

ライカンは桃色の髪の少女、レインを見る。

 

 

「ファイズ様。こちらの方はもしや……」

 

「……あ、そうだレイン! 俺遭難した所で偶然レインと会ったんだよ。それからここまで来たんだ」

 

「そうだったんだ……」

 

「レイン様は既に救出されてたんですね、良かった……!」

 

「カリン、今はまだ喜べる状況ではありません。飛行船の制御を取り戻すために、レイン様のお力が必要です。レイン様、ご協力頂けますでしょうか」

 

「……それなら、屋上に行って防御装置を取り除けば制御を取り戻せる。でも──」

 

「レイン、大丈夫だ。そっから先は俺に任せろ。プロキシ、ちょっと良いか?」

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

バレエツインズ、B棟の屋上へと出た一行。そこには今にもホロウに激突しそうな飛行船の姿があった。

 

飛行船の搭乗口からはビリーの姿も見える。

 

 

「……店長? 店長ォォオ! 俺はここだぁぁあ!!」

 

「ビリー!!」

 

『飛行船の目標位置到達まで、二十秒』

 

「……よしプロキシ、Fairy、準備は良いな?」

 

「ま、待ってファイズ。やっぱり私……!」

 

「大丈夫だ。ボンプの体に傷をつけたりはしない」

 

「そ……そうじゃなくてファイズが──」

 

 

[Complete]

 

 

プロキシの言葉を最後まで聞かず、ファイズはアクセルメモリーを取り出し、フォンへ装填。アクセルフォームに変身する。

 

そしてボンプを抱え──全速力で走り出した。

 

まずアクセルフォームの力で屋根を伝って飛行船へ直接乗り込む。

 

そしてかつての電車の時と同じように、Fairyとプロキシで飛行船を操縦する。これがファイズの作戦だった。

 

アクセルフォームのスピードならば余裕で間に合うはずだ。

 

 

[Start Up]

 

 

スタータースイッチを押し、加速するファイズ。ボンプが破損しないギリギリの速度でビルの屋根を走っていく。

 

 

「ファイズ!!」

 

「ビリー……!」

 

 

屋根の上に到達し、飛行船へ乗るべく思い切りジャンプしようとする……しかし。

 

足に力を入れた瞬間だった。

 

タクミの持ち前の不運によるものか、それともアクセルを三回に渡って使用した事によるガタが来たのか──ファイズの足元が崩れ、体勢を思い切り崩してしまう。

 

 

「なっ……!!」

 

[Three]

 

 

しかしファイズはまだ諦めてはいなかった。

 

 

「……っ、ビリー!! 受け取れ!!」

 

[Two]

 

 

足場が崩れ、落ちそうになりながらファイズは持っていたボンプを──ビリーに向かって思い切りぶん投げた。

 

 

「うわぁぁぁぁあああっ!?!?」

 

「うぉぉっ!!」

 

[One]

 

 

ビリーは投げられたボンプを無事にキャッチ。

 

 

「…………」

 

[Time out]

 

 

その様子を見届けたファイズは安心したように意識を失い、そのまま屋根の頂点から真っ逆さまに落ちていった。

 

 

「ファイズーーーーーっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

[Reformation]

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