ZZZ × 555   作:びぎなぁ

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Who am I ③

 

 

 

 

 

 

ファイズは親玉エーテリアスを見据え、鞘から電磁ナタを引き抜く。

 

そして持ち前の身体能力とスピードを活かして懐へと潜り込んだ。

 

 

「ハァッ!!」

 

「グァァアアア!!」

 

 

エーテリアスは両手の鉤爪でファイズを切り裂こうと振り回す。

 

それをナタで受け止めつつ、蹴りと斬撃を織り交ぜながら反撃していく。

 

途中で乱入してくる手下エーテリアスを払い除けながらも、狙いは変えない。

 

一撃、また一撃と──タクミが変身した時とは大きく違う、洗練された動きで的確にエーテリアスを追い詰めていく。

 

 

「グゥゥウウ……!」

 

「……フッ!!」

 

 

再び距離を詰めるファイズ。しかし、エーテリアスの方もやられてばかりでたまるかと、コアをまるでカメラのフラッシュの様に光らせた。

 

しかし──

 

 

「同じ手は……二度も受けない」

 

 

それをやすやすと受けるほどファイズは──アンビーは素人では無い。

 

すかさず光を腕で防ぎ、カウンターとして渾身の蹴りを食らわせ、エーテリアスを吹き飛ばした。

 

ファイズはフォンを開き、ENTERキーを押す。

 

 

[Exceed Charge]

 

 

ナタを構え、その刀身に雷光を纏わせる。その青白い光はチャージされたフォトンブラッドにより──赤色に変化した。

 

 

「ターゲットを──排除する!!」

 

 

ファイズは飛び上がりながら回転斬撃を繰り出し、赤い雷光と共に落下攻撃を放つ。

 

 

「グォォオアアアア!!!」

 

 

親玉エーテリアスは断末魔を上げ、『Φ』のマークを浮かべた後、消滅した。

 

それと同時に、ニコ達も全ての手下エーテリアスを片付け終わった。

 

 

「やったわねアンビー! これで元に戻るはずよ!」

 

「……っ」

 

「ちょ、アンビー!?」

 

「ニコの親分、大変だ! タクミが気絶しちまった!!」

 

「なんですって!?」

 

 

親玉を倒したその直後、アンビーとタクミはほぼ同時に気絶し、倒れ伏せてしまった。

 

しかしプロキシ達の心配も束の間、数秒した後に二人は起き上がった。

 

 

「……アンビー、だよな?」

 

「……私は」

 

「おお、アンビー!! 元に戻ったんだな!! てことはタクミも……!」

 

 

プロキシは起き上がったファイズを心配そうに見つめる。

 

 

「……タクミ?」

 

「……っその声、姉ちゃん、か?」

 

「良かった! 元に戻ったんだね!!」

 

「……あれ、なんで俺アンビーの武器を──ああ、そっか」

 

 

タクミ──ファイズはこれまでの事を思い出し、バックパックとナタを持ってアンビーの所へ行く。

 

 

「……私達、元に戻ったのね」

 

「ああ、これもアンビー達のおかげだぜ。ありがとうな」

 

「……別に、私は自分のミスの尻拭いをしただけ」

 

 

バックパックと武器を受け取りながら、アンビーは照れ臭そうにそっぽを向いた。

 

 

「……アンビー、もしかして照れてる〜?」

 

「照れてないわ」

 

「うっそだぁ、顔綻んじゃってるぞ? タクミにありがとうって言われたのがそんなに嬉しいんだ〜?」

 

「……毎日タクミを遊びに誘うかでスマホを見ながら数十分は悩んでる貴女に言われたくない」

 

「んにゃっ!? な、なんで知って──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、タクミとアンビーはとあるハンバーガーショップにて。

 

タクミはいつも、ここに来る時はダブルチーズバーガーを頼んでいる。

 

 

「……タクミ」

 

「ん? なんだ?」

 

「……その、昨日はごめんなさい。私が一昨日あんなミスをしなければ、タクミは巻き込まれずに済んだはず」

 

「もう終わった事だし気にすんなよ。にしても、精神を入れ替えるエーテリアスか……」

 

 

プロキシ達はあの後、あのエーテリアスについて調べた。

 

ホワイトスター学会のエーテリアス図鑑の登録名は『スウェルドナ』。

 

個体数は少なく突出した戦闘力を持っているわけではないが、対象の人格を入れ替えるという能力を持った非常に危険なエーテリアス。

 

襲った対象の精神を他の人間と入れ替えるのだが、その『他の人間』というのは、なんと完全ランダムで選ばれる。

 

つまり襲われたが最後、スウェルドナを倒すまで顔も知らない誰かの身体で過ごさなければならなくなるかもしれないのだ。

 

アンビーがタクミと入れ替わったのは、あくまでランダムでタクミが選ばれたというだけ。不幸中の幸いと言うのはまさにこの事だろう。

 

 

「──入れ替わったのが知り合いの俺で良かったとはいえ、あんま良い気分じゃなかったろ? 俺の身体で過ごすのはさ」

 

「そんな事は全く思わなかったわ」

 

「そ、そうか」

 

 

『全く』の部分を強調しながら、アンビーは強く否定する。

 

それにしても、あんな摩訶不思議な能力を持ったエーテリアスが生息しているとは思いもしなかった。

 

相変わらずホロウというのは常識が通用しないなと、タクミはありきたりな感想を思い浮かべながらハンバーガーを頬張った。




なんでエクシードチャージしたらアンビーの雷が赤くなるのかって?
分からん!
そんな事より次回から四章だぜ!
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