レースがスタートし、ゴール地点のシンダーグロー・レイクへ向かうためにバイクを走らせていたシーザー達。
途中までは失速する事もなく、順調に進んでいたが……ここで思わぬアクシデントが起きる。
何者かが設置したエーテル爆薬により、巨大な岩が落下し、シーザー達がいた地面を吹き飛ばしてしまったのだ。
こんなことが起きれば、本来なら『ツール・ド・インフェルノ』所では無いはずなのだが……
「……プロキシ、どうだった?」
「やっぱりタクミも何も知らないみたい。Fairyの言う通り、ライブ中継の映像が細工されてる!」
ルーシーやライトと合流し、今の状況を確認する。
レースがライブ中継されている会場のモニターやテレビで使われている映像は完全なフェイク。
映像には爆発の様子はなく、レースが白熱している様子が映し出されていた。
ホロウの中の情報を一切遮断されているこの状況。敵の狙いは恐らくシンダーグロー・レイクだろうとプロキシは推測した。
「シーザー、どうする?」
「決まってんだろ、シンダーグロー・レイクに行く! ヤツらの好きにはさせねぇ!」
爆発の衝撃でバイクから放り出されたシーザー達だったが、幸い彼女達の近くにそのバイクが落ちていた。
一行はバイクに乗り、シンダーグロー・レイクへと向かった。
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一方その頃、ファイズは超大型バイク『ジェットスライガー』に乗り、オートバジンと共にシンダーグロー・レイクがあるホロウへと突入していた。
何故オートバジンではなく、ジェットスライガーに乗ってホロウへ入ったのか。
その理由はジェットスライガーに隠されているある機能にある。
ジェットスライガーにはなんと、無秩序に変化し続けるホロウの状況を分析し、自動で脱出ルートを算出してくれる機能があるのだ。
ただし、Fairyより演算速度は遅い。Fairyがこれを聞いた時は『下位互換』と罵っていた。
その下位互換でも、この状況ならかなり頼りになる機能だ。
だが欠点もある。バレエツインズのような狭い場所では使えないのと、そもそもプロキシがいるため使う機会があまりない事だ。
液晶に表示されたガイドを元に、シンダーグロー・レイクへ向かうファイズ。
そこに思わぬ横槍が入る。
「グォォオオオ!!」
「っ!? ぐわあっ!!」
二本角の巨大なエーテリアスが猛スピードで突進してきたことにより、ファイズはジェットスライガーから放り出された。
ファイズはすぐに起き上がり、ファイズポインターにミッションメモリーを装填し右腿部にセット。
[Complete]
そしてアクセルメモリーをファイズフォンに装填し、アクセルフォームへと変身した。
「グゥウアアアアアア!!!」
「っ! ぐぅッ!!」
[Start Up]
エーテリアスの突進を抑え込みながら、スタータースイッチを押す。
エーテリアスを蹴り飛ばして引き剥がした後、ファイズは大きく飛び上がり複数のポインティングマーカーを射出する。
「ハァァァアアアッ!!」
そして動きを封じ込めたエーテリアスに無数の『クリムゾンスマッシュ』を叩き込み、消し飛ばした。
[Reformation]
「もう邪魔すんなよ……!」
アクセルメモリーを外し、通常形態へ戻るファイズ。再びジェットスライガーに乗り、シンダーグロー・レイクへ向かおうとするのだが──
「グォォォオオオ!!!」
「…………!」
先程と別のエーテリアスが、今度は複数体やって来た。なんとも間が悪いが、ここで足止めを食らう訳には行かない。
ミサイルを発射するのも一つの手としてある。しかし、それによりホロウ内の構造が変化してしまうのは避けたい。
ファイズはジェットスライガーから降り、戦闘態勢に入る。その時だった。
「ファイア」
[Burst Mode]
「!? グォォォ!!」
何者かの銃撃によって、エーテリアスが怯んだ。
ファイズは何事かと銃撃が飛んできた方向を見る。そこには──
「……! アンタは……」
黒いボディ、白いフォトンストリームを纏った強化スーツ。そして──オレンジ色の複眼。
タクミが探していたホロウレイダー、デルタの姿がそこにはあった。
良い子の諸君!
お察しの通り原作のジェットスライガーにそんな機能はない!またしても作者の捏造だ!