ヤダ! 作:やだ!
明日も同じ時間に投稿されます。よろしくです
爽やかな風が吹き付ける昼。僕と優木せつ菜は屋上で隣に並びながらお昼を食べていた。
クラス内では、中川菜々の彼女だけれど、2人でいる時は優木せつ菜になる。どちらも彼女だけれども、どちらかと言うと優木せつ菜の方が素に近いのだろう。優木せつ菜の時は元気いっぱいで、わがままで甘えん坊な彼女だ。
「弁当、今度私が作ってきますよ!」
親が作った弁当を食べていると、せつ菜がいつものペカペカとした笑顔で言った。
「い、いやぁ、別にいいよ。せつ菜はスクールアイドルの活動だけでも忙しいでしょ?」
「貴方の為なら幾らでも大丈夫です!」
「でも、僕はせつ菜の身体の方が大切だよ。その時間少しでも寝て欲しい」
そういうと、彼女は頬を赤らめる。
よし、何とか誤魔化せた。
せつ菜ははっきり言うと、料理は下手だ。
でも自覚している料理下手では無いせいで、善意で作ろうとしてくれる。いずれは毎日食べるような日が来るのだろうか。毎回彼方さんがいれば……
「あ、他の女の子考えてる顔してます」
頬を膨らませて、不機嫌さを目で見て分かりやすく表してくれる。
「よく分かったね」
「あなたの事なら何でも分かります」
「僕は分からないよ」
「愛が足りません!」
人差し指をこちらにビシッと向ける。
「すごいね、愛は全ての壁を壊すんだ」
「はい!愛が全てを救います」
すると、隣合っていたのにさらなる密着を求めるようにこちらに詰める。弁当箱分の距離が0になる。
「私といる時は私だけを見てください。他の女の子の事を考えるのは嫌です。」
「僕がいつも考えるのは、せつ菜の事、それかせつ菜に関する事だけだよ」
「それならいいんです」
満足したように、僕の肩に頭を乗せる。
「さっきの言葉、何かせつ菜の歌の歌詞みたいだったよね」
「はい、ありましたね。似たようなものが」
「あれってせつ菜が書いたの?」
「私と侑さんで書きました!」
「まじ?」
「まじ、です。本当はあれじゃ足りないんですけどね。私も侑さんも」
あれを見た時随分吐き出したんだなーと僕は恐れと震えと多少の後悔をしながら見ていた。
あれでまだ足りないとはどういうことか。
もう少し手加減してくれなきゃ、ヤダ!
恐怖を断ち切るかのようにポケットの携帯電話から、メッセージを知らせる音が鳴った。
内容を見てみると友達からで、先生が探しているらしい
「先生に呼ばれたみたいだし、一足先に戻るね」
そう言って僕は立とうとする。
それを彼女は手を掴み、僕はバランスを崩しそうになる。
「私も行きます!」
「いや、呼ばれてるの僕だし……」
「いつもどんな時でもいかなる時も貴方と一緒に居たいんです!」
「いや、流石に限度が……」
「私が行きたいから行くんです!ほらほら、行きますよ!!」
いつの間にか弁当を片付けて、僕の手を引き走っていくせつ菜。
僕は半ば引きづられるように彼女の後について行った。
このくらいの文字数で軽ーく書いていきたい。
そういや、学校生活ではまだみんなに優木せつ菜ってバレてないんかな。忘れちゃった。