ぴっちりスーツなボイロ(筋肉娘)でスペオペ風ロボ物 作:その辺の残骸
ガーベラ号はステーションを発ち、公宙域を航行している。
目的地は惑星アンゼリスに決まった。
大いに栄えているらしいので、一つ観光でもしてやろうという気になったのだ。
修行の旅をしている琴葉姉妹にとっても訪れなければならない理由があり、都合が良かった。
そんな茜と葵を格納庫に案内し、イクリプスとフューネラルを披露しているところだ。この二機やガーベラ号を手に入れた経緯も説明済みである。
「これが第四世代MFかぁ~面構えがもう強そうやなぁ」
無重力空間を舞い、ツインアイの頭部を持つ二機に近寄っていく茜。
メカ好きな葵は姉を追い越し、イクリプスのコクピットに入った。
姉妹が着ているのは、かつて地球に存在した極東の国ニホンの文化を継承した八洲風のワンピース。
そのため、下にいる二人からは仲良し姉妹らしいお揃いの純白インナーを仰ぎ見ることができた。
茜と葵の大きめなお尻をしっかりカバーする広い布面積のショーツ、ではなく上下一体のレオタードのようなボディスーツ。宇宙服のアンダーウェアを兼ねている。
紫髪と金髪の蛮族な二人組も、オーダーメイドの上等な衣服に身を包んだ格好である。
ゆかりは淡い紫色のタイトワンピースに黒いウサミミのパーカーを羽織っていた。
マキは胸元が露わになった赤いワンピースに前を開いた白いシャツブラウスを重ねている。豊満なバストの谷間には短い赤色のネクタイが挟まっている。
スカートは白い生脚が殆ど剥き出しの超絶のミニ丈。
筋肉で引き締まったフトモモや長い脚を魅せつつ、動きの妨げにならない。
「よっと」
手すりを掴んだゆかりがキャットウォークに降り立つ。
短すぎる裾の白いレースがふわりと舞い上がり、局部を隠す白い逆三角形がモロに見えていた。
琴葉姉妹と同じくレオタード型のインナースーツだが、股間の角度は桁違いの鋭角さだ。
「如何ですか葵さん?」
ゆかりは裾の乱れを正しながらメンテナンスモードを立ち上げる葵に訊いた。茜はシートに腰掛けた葵を隣から覗き込んでいる。
「第四世代機の現物に直に触れるなんて夢みたいです。お二人ともやっぱり凄いですね、
「ワイヤード? 第四世代機は誰にでも動かせるモノではないということですか?」
初搭乗に何の支障もなく起動プロセスが進んだので、ゆかり達は知らなかったが、葵によると第四世代マニューバ・フレームの基幹たる思考制御システムは、ごく限られた適合者のみが使うことができるとのこと。
「なら最初からわたしとゆかりんに適性があるのを知っていて、使わせる気だったってこと?」
マキがキャットウォークに降りる。
ミニスカートの下から漆黒がちらり。金髪で長身な美少女のデルタ地帯は黒いハイレグなショーツが覆っている。
シンプルながらフトモモ丸出し、すべすべテカテカで股座の角度は鋭い、扇情的なインナーだ。
一応、見られても問題がないスポーツウェアを選んでパンチラ対策していた。
「そうなりますね」
葵は穏やかな口調で断言した。
パイロットもなしに莫大な建造コストがかかり、最新技術の塊でもある最新鋭MFを送る意味はないからだ。
「一方的に使われるんは、気分が悪いなぁ」
茜がゆかマキの気持ちを代弁してくれた。
「お姉ちゃん」
「わかっとるで葵」
琴葉姉妹は頷き合い、紫髪と金髪の蛮族なお姉さんズに申し出る。
「幸いウチらの実家はフレドリカにコネがあります。本社に出向けば、事情を聞き出せるかもしれません」
琴葉家は八洲の国防を司る武家の名門であり、友好国であるアンゼリスの軍需産業とも繋がりがある。
「それはありがたい申し出ですが、ご実家に迷惑をかけることになりませんか?」
「お二人は私達の命の恩人です。この程度の恩返しもできないようでは琴葉家の名折れです」
「どうかウチらに一肌脱がせてください」
上流階級の余裕と国と民を守る武士の凛々しさが姉妹の微笑みにあった。
(なっなんて立派な娘たち……!)
姉妹の覚悟にゆかりとマキは感動した。
ゆかりは相変わらずクールな無表情だが、マキの方は感動のあまり涙を滲ませながら笑っている。
「ありがとう茜ちゃん、葵ちゃん! わたし達も二人の修行の旅が無事に終わるよう全力でサポートするよ!」
茜の手を取りながらマキは言っていた。
ゆかりの前でホロディスプレイが開き、艦の管制システムが目的の宙域に着いたのを報せた。
MFが派手に模擬戦を演じても、宇宙船の航行を妨げない場所だ。
「早速ですが訓練を始めましょう。私に教えられることは全て教えますよ」
「わたしも! 秘伝の必殺マニューバーの数々を伝授しちゃう!」
ガーベラ号では茜が操艦、葵が整備と通信管制を担当することになっていた。これらも武士が極めるべき武芸百般のうちとして技を磨いてきた。
しかし、武家の本分はやはりマニューバ・フレーム戦にある。
ゆかマキの下で働きながら、みっちり稽古を付けてもらうことになった。
生身でパワーローダーを破壊する身体能力を持つだけでなく、凄腕のMF乗り。
しかも途轍もない美人で、頼りになるゆかりとマキはこれ以上にない師匠だった。
「「よろしくお願いします!」」
緊張しながら、礼儀正しく頭を下げる茜と葵。
(弟子を持つなんてハツタイケンだよ〜♪ しっかりこなさないとね)
気合を入れるマキであった。その傍らで紫髪のクールな女蛮族が空中に跳ねる。
「私とマキさんは炎陽で出ます。お二人は零桜を使ってください」
イクリプスとフューネラルが使えない状況に備え、予備機として八洲製の第二世代をステーションで調達しておいたのだ。
零桜は琴葉姉妹が乗ってきた第三世代機だ。
「「はいっ!」」
元気のいい、姉妹の返事にゆかりは頷く。
「まずは着替えからだね。予備のナノスキンスーツがあったから、ロッカーに入れてあるよ。茜ちゃんと葵ちゃんはそれを使って」
マキがゆかりに続いて跳び上がり、琴葉姉妹を先導した。
更衣室。茜と葵は支給されたスーツを装着していた。
八洲の軍学校でも体にフィットするスキンタイトスーツを使っていたので、慣れているつもりだったのだが。
「くぅっ…ふぅ……! こんなことで音を上げちゃダメや……!」
「わかってるけど、これっきっつい……!」
ナノスキンスーツが素肌に張り付いていく。その強烈な締め付けに姉妹は揃って悶え苦しんだ。
下着の着用さえ許されない、裸に色を塗ったレベルの馬鹿げた極薄保護被膜は、未体験の代物で恥ずかしい。
痛みと羞恥心から前屈みになってしまう。茜はV字型の股間装甲の前を、葵は後ろを抑えていた。
反対側のロッカーで「んっ」という微かな呻き一つを漏らすだけで、ナノスキンスーツに着替え終えた紫髪と金髪の女蛮族が振り向く。慌てて姉妹は背筋を正した。
姉妹のスーツは初々しい白を基調としている。初期設定のカラーリングだった。
オトナの魅力を引き立てる、艶やかな黒い被膜を張り付けたゆかマキと対照的だ。
琴葉姉妹の視線は綺麗に割れた腹筋にまず吸い寄せられ、それから全身隅々まで見つめた。
徹底的に全身の筋肉を鍛え抜きながらも、女性らしい曲線美を損なわない理想的な八頭身の肢体。
それがナノスキンスーツという最新鋭の戦装束で、最大限まで引き立てられている。
裸同然のスーツを全く恥ずかしがらない。むしろ誇らしいと思っているような、落ち着き払った立ち姿がカッコいい。
マキのロケットのような大きな双丘もゆかりの無駄のない平らな胸のどちらも異なる理想像を描いていて、素敵だった。
(人間ってここまで強くなれるもんなんや……)
ゆかりとマキの肉体は魅せるだけのカタチではない。
茜は戦士として育てられてきたからこそわかる。ゆかりとマキは壮絶な力を美しい女性のカラダに宿しているのだ。
傍らでは葵がうっとりとして溜息を漏らしていた。
「装着は無事に終わったようですね。最初は着るのが辛く感じますがすぐに慣れますよ」
「あっありがとうございます。すみません、いきなりみっともない声出して」
「いいのいいの。可愛かったし♪」
苦しそうに悶えていた茜達のことを密かに心配していたゆかりであった。
「ゆかりさん、マキさん。個人設定をこの場で終わらせたいのですが、よろしいですか?」
スーツのホロ投影機能でマニュアルを開き、一瞬で読破して葵は進言。
「うわ、すっごい。もうスーツの機能を覚えちゃったの?」
「全部ではないですけど基本は」
「恐ろしいほどの理解力ですね。これからも頼りにさせてもらいます。では軽く準備体操といきましょう」
更衣室で軽く体操して、ナノスキンスーツを馴染ませる。
ゆかりとマキの肉体美の凄味に気後れしている琴葉姉妹だが、幼少期から鍛錬を積んでおり、運動と戦闘のための筋肉がしっかりついている。
体質のため、見た目では運動部に打ち込む女子高生という筋肉にしかなっていないのが、茜と葵に共通する密かな悩みだった。
それでも、顔立ちも服装も良家のお嬢様な二人が服を脱いで体を見せれば、ギャップで大抵驚かれる。
「いち、に、さん、しっ!」
茜達の前で仲良く伸脚するゆかマキ。クールで口数が少ないゆかりだが、「いち、に、さん、し」と掛け声は発している。
「おっスーツの色が変わってきたで」
体温が上がってくると、それに呼応するかのように被膜が薄赤色に変わった。
「これが私の色……」
葵は透き通るような水色に染まった被膜に包まれた双丘を見下ろしながら呟いた。
二人とも首元や四肢を保護するプロテクターは初々しい白色のままだった。
姉妹揃って、清楚で明るいイメージのカラーリングに仕上がっている。
メタリックな光沢がある被膜が色っぽくボディラインを強調している。
「ゆかりさんたちみたいな大人っぽい色が良かったんやけど、まっこれもアリやな」
プロテクターの無垢な白さにスキンタイト宇宙服の訓練生カラーを思い出して、茜は初心に還った気分だった。
「完全にフィットすると快適ですね」
あまりの身軽さに心まで軽くなり、葵はその場で華麗にターンを決め、水色の長い髪が靡いた。
パーソナライズを完了したナノスキンスーツは着用者の動きをサポートしてくれる。
「茜ちゃんと葵ちゃんの専用スーツだね」
「専用。いい響きですね」
金髪ロングヘアの女蛮族の言葉に反応したのは意外にも葵の方だった。
マキは可愛い弟子二人のボディを改めて確かめている。
程よい大きさの双丘の先端はつんっと浮き出ており、おヘソもくっきり浮き彫りだ。
「それでは準備体操もしましたし、機体に乗り込みましょう」
言いながらゆかりは更衣室を出る。その隣が定位置とばかりにマキが動く。
「「はい!!」
再び元気のいい返事をして、琴葉姉妹が師匠たちを追いかける。
ショートヘアなのでゆかりの背中やお尻を見ることができた。茜は失礼と思いながらも紫髪のお姉さんの臀部から目を離せないでいる。
(ゆかりさんのお尻、やっぱでっかいな……。形も途轍もなく綺麗やし、鍛えればウチもあんな美尻を手に入れられるんやろうか?)
妖艶な紫色のプロテクターがゆかりの豊満なヒップに食い込んでいるので余計に目を惹く。
大殿筋を鍛え抜いた、大きくてセクシーなお尻だ。
不意に、そんなゆかりのお尻が姉妹の前で引き締まった。
黒い被膜が覆う尻肉にプロテクターが挟まれ埋もれる。
ゆかりの無意識の行動に、発散する静かな熱意を茜は見て取った。
(ゆかりさん気合入ってるなぁ。全身全霊で学ばんと)
頼もしいお姉さん達に手解きされるのが、今から楽しみな茜だった。