新・中年探偵幸田の日記   作:クライングフリーマン

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「点滴はしてるけどな、幸田。治らんぞ、簡単には。」
「不治の病ですか?」「譫言から推測すると、不治の病やな、兄ちゃん。」
「意味深なこと言う名よ、ワコ。」「兄ちゃん、倉持君のタイプは?」
俺は、暫く置いて、藤島親子に、「囮捜査事件」のことを話した。
「やっぱし。」2人は頷いた。
「な、何がやっぱしやねん、ワコ。」
「兄ちゃんは、やっぱり鈍いなあ。私のこともほったらかしやし。」
「今、関係ないやろ?」



98.『夢中』症

『夢中』症

○月〇日。

「倉持、私に惚れたのか?」「はい。」

「私を抱きたいか?閨を共にしたいか?」「はい。」

 

「点滴はしてるけどな、幸田。治らんぞ、簡単には。」

「不治の病ですか?」「譫言から推測すると、不治の病やな、兄ちゃん。」

「意味深なこと言う名よ、ワコ。」「兄ちゃん、倉持君のタイプは?」

俺は、暫く置いて、藤島親子に、「囮捜査事件」のことを話した。

「やっぱし。」2人は頷いた。

「な、何がやっぱしやねん、ワコ。」

「兄ちゃんは、やっぱり鈍いなあ。私のこともほったらかしやし。」

「今、関係ないやろ?」

「幸田は、後輩が可愛いとは思わんのか?」

「思わんのか?」ワコは、いちいち院長の輪唱、いや、復唱をする。

「可愛いに決まってるでしょう、いつもコンビ組んでるし。」

「幸田。お前はキューピッドになったれ。」

「なったれ。」ワコがまた復唱をする。

院長に併せてワコも調子こいたことを言うのだ。

「熱中症」だと思って、やってきたら、このザマだ。

倉持は、聞き込みの最中、自慢の帽子を突風に持って行かれた。

運の悪いことに川の真ん中に落ちた。

我慢して聞き込みをしている最中に倉持は気分が悪くなった。

俺は、聞き込みを横ヤンと花ヤンに引き継ぎ、ここ藤島病院に連れて来た。

 

興信所に帰ると、所長も所長夫人も花ヤンも横ヤンも笑った。

「幸田。院長から電話があった。縁は異なもの味なもの、とは言うが・・・門田警視な、『私の奴隷になりたかったら、付き合ってあげる』って言うたらしい。」

「世界一の逆プロポーズやな。」

「で、『どこまでもついていきます。』やて。」

皆は笑い転げた。

なんやねん、ひとごとやと思って。

そらあ、俺も倉持に幸せになって欲しい。

でも、自分の母親みたいな女性に逆ナン、逆プロポーズして、はい、って・・・信じられへん。

多分、辻先輩も笑うやろうなあ。

普段、軟弱なのを知ってるだけに「丁度ええやん。婿に行くんか?」とか言うかも知れん。

あいつを庇えるのは、確かに俺だけやが・・・。

 

帰宅して、そんなこんなを話すと、澄子は、戸締まりを始め、「臨戦態勢」に入った。

栄養剤、ビタミン剤が並んでいる。

「回りくどいこといいな。あんたはは、私の旦那、私の奴隷。」

おんな心は、理解出来ない。

 

ワコは、帰り際、新しいメアドを書いた紙を、俺のポケットに突っ込んだ。

おんな心は難しい。どこに隠すかな???

 

しかし、『奴隷契約』やて・・・何時の時代や。

あ。所長も『奴隷契約』させられたんか。

やはり、おんなは恐い。

雌カマキリ化した、オンナは特に。

―完―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




帰宅して、そんなこんなを話すと、澄子は、戸締まりを始め、「臨戦態勢」に入った。
栄養剤、ビタミン剤が並んでいる。
「回りくどいこといいな。あんたはは、私の旦那、私の奴隷。」
おんな心は、理解出来ない。
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