「不治の病ですか?」「譫言から推測すると、不治の病やな、兄ちゃん。」
「意味深なこと言う名よ、ワコ。」「兄ちゃん、倉持君のタイプは?」
俺は、暫く置いて、藤島親子に、「囮捜査事件」のことを話した。
「やっぱし。」2人は頷いた。
「な、何がやっぱしやねん、ワコ。」
「兄ちゃんは、やっぱり鈍いなあ。私のこともほったらかしやし。」
「今、関係ないやろ?」
『夢中』症
○月〇日。
「倉持、私に惚れたのか?」「はい。」
「私を抱きたいか?閨を共にしたいか?」「はい。」
「点滴はしてるけどな、幸田。治らんぞ、簡単には。」
「不治の病ですか?」「譫言から推測すると、不治の病やな、兄ちゃん。」
「意味深なこと言う名よ、ワコ。」「兄ちゃん、倉持君のタイプは?」
俺は、暫く置いて、藤島親子に、「囮捜査事件」のことを話した。
「やっぱし。」2人は頷いた。
「な、何がやっぱしやねん、ワコ。」
「兄ちゃんは、やっぱり鈍いなあ。私のこともほったらかしやし。」
「今、関係ないやろ?」
「幸田は、後輩が可愛いとは思わんのか?」
「思わんのか?」ワコは、いちいち院長の輪唱、いや、復唱をする。
「可愛いに決まってるでしょう、いつもコンビ組んでるし。」
「幸田。お前はキューピッドになったれ。」
「なったれ。」ワコがまた復唱をする。
院長に併せてワコも調子こいたことを言うのだ。
「熱中症」だと思って、やってきたら、このザマだ。
倉持は、聞き込みの最中、自慢の帽子を突風に持って行かれた。
運の悪いことに川の真ん中に落ちた。
我慢して聞き込みをしている最中に倉持は気分が悪くなった。
俺は、聞き込みを横ヤンと花ヤンに引き継ぎ、ここ藤島病院に連れて来た。
興信所に帰ると、所長も所長夫人も花ヤンも横ヤンも笑った。
「幸田。院長から電話があった。縁は異なもの味なもの、とは言うが・・・門田警視な、『私の奴隷になりたかったら、付き合ってあげる』って言うたらしい。」
「世界一の逆プロポーズやな。」
「で、『どこまでもついていきます。』やて。」
皆は笑い転げた。
なんやねん、ひとごとやと思って。
そらあ、俺も倉持に幸せになって欲しい。
でも、自分の母親みたいな女性に逆ナン、逆プロポーズして、はい、って・・・信じられへん。
多分、辻先輩も笑うやろうなあ。
普段、軟弱なのを知ってるだけに「丁度ええやん。婿に行くんか?」とか言うかも知れん。
あいつを庇えるのは、確かに俺だけやが・・・。
帰宅して、そんなこんなを話すと、澄子は、戸締まりを始め、「臨戦態勢」に入った。
栄養剤、ビタミン剤が並んでいる。
「回りくどいこといいな。あんたはは、私の旦那、私の奴隷。」
おんな心は、理解出来ない。
ワコは、帰り際、新しいメアドを書いた紙を、俺のポケットに突っ込んだ。
おんな心は難しい。どこに隠すかな???
しかし、『奴隷契約』やて・・・何時の時代や。
あ。所長も『奴隷契約』させられたんか。
やはり、おんなは恐い。
雌カマキリ化した、オンナは特に。
―完―
帰宅して、そんなこんなを話すと、澄子は、戸締まりを始め、「臨戦態勢」に入った。
栄養剤、ビタミン剤が並んでいる。
「回りくどいこといいな。あんたはは、私の旦那、私の奴隷。」
おんな心は、理解出来ない。