新・中年探偵幸田の日記   作:クライングフリーマン

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どうも、その『ブラックナイト』が噛んでいるらしい。


110.ブラックナイト

ブラックナイト

○月〇日。

夕方。興信所に戻って、今日の報告をして帰ってきた。

午後7時。

所長から電話がかかってきた。言い忘れたことがあったのかと思ったが違っていた。

「さっき、大前さんから聞いたばかりや。昨日、襲ってきた連中、民泊の事件の報復もあったが、EITO大阪支部も狙ってたらしい。買収に応じる訳もないから、爆破して安く叩く積もりやったんやと。どこまでもなめちょる。で、大前さんが、闇サイトハンターからの情報をEITO東京本部経由で連絡してきたところによると、ダークレインボウとは無関係の組織で、企業乗っ取り斡旋屋があるらしい。その業態自体を『ブラックナイト』と言う。組織名は不明。昨日の奴らは、そこに斡旋して貰ったらしい。以前『蒲鉾屋』や『運送屋』の事件があったやろ。どうも、その『ブラックナイト』が噛んでいるらしい。」

「所長。予備校の事件は?」「それもやろうな。天王寺駅界隈で事件が未遂に終った事件も怪しいな。とにかく、これからも事件の陰に『ブラックナイト』が噛んでいるかも知れんから気をつけてくれ、と言われたらしい。」

「気をつけてくれ、って言われても、念の為に折りたたみ傘をみたいな訳にも行きまへんやん。」

「お前、上手いこと言うな。ところで、あのクスリ、効いてるか?」

「あの、って、どっちです?ドリンク?錠剤?」

「両方。」

「元気にはなりますけどねえ。『子作りに効く』は誇大広告でしょ。芦屋さんがタダでくれるから飲んでるけど。」

「まあ、お互い気長に頑張ろう。明日昼から現着やったな、頼むで。」

「何の話?」

俺は、澄子の理解力を考えながら、かいつまんで話した。

「嫌な銭もうけやな。EITO大阪支部も毎回大変な目に遭ってるな。あんたらのヘルプした仕事も多いんやろ?」

「そうやねん。俺らも大阪守ってるんやな。あの民族は『白蟻』やって言う人もいる。強引にでも乗っ取る積もりの所には手を出す。以前、歯の掃除道具、買い占めたことあるやろ?」

「ああ、あった。その乗っ取りの噂聞いた、あの会社の製品のファンが購買運動広めたんや。それで大人しくなった。」

「千里の道も一歩から、やな。」

澄子は、下着を床に落した。目が魔物や。

ゲームやったら、正義の魔獣召喚するとこや。

・・・助けてくれー。

澄子は、EITOの話を聞きながら、違うことを考えていたに違い無い。

やっぱり、当面、『里子』は禁句や。

俺は、ただの「雄カマキリ」や。

ぜーんぶ、雌カマキリのもんや。

 

―完―

 

 

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