大文字伝子の冒険   作:クライングフリーマン

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130.婚約披露宴

======= この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

大文字伝子(だいもんじでんこ)・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。

大文字[高遠]学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。

斉藤理事官・・・EITO創設者で、司令官。

一ノ瀬[橘]なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。

愛宕寛治・・・伝子の中学の書道部の後輩。丸髷警察署の生活安全課刑事。

愛宕[白藤]みちる・・・愛宕の妻。丸髷署警部補。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。

物部一朗太・・・伝子の大学翻訳部同輩。当時、副部長。

物部[逢坂]栞・・・一朗太の妻。伝子と同輩。

依田俊介・・・伝子の翻訳部後輩。元は宅配便配達員だったが、今はホテル支配人になっている。

依田[小田]慶子・・・依田の妻。ホテルコンシェルジュ。

南原龍之介・・・伝子の高校のコーラス部の後輩。

南原[大田原]文子・・・南原龍之介の妻。

山城順・・・伝子の中学の後輩。愛宕と同窓生。

南原蘭・・・南原龍之介の妹。山城の婚約者。

服部源一郎・・・南原と同様、伝子の高校のコーラス部後輩。

服部コウ・・・服部源一郎の妻。

藤井康子・・・伝子マンションの隣に住む。料理教室経営者。

久保田誠警部補・・・元丸髷署刑事。渡辺あつこと結婚。

久保田[渡辺]あつこ・・・警視庁警視。久保田と格差結婚をした。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。

夏目警視正・・・夏目房之助・・・市場リサーチの会社を経営。今は、EITO非常勤隊員。

中津敬一警部補・・・警視庁捜査一課刑事。

橋爪警部補・・・元島之内署の警部補。今は丸髷署に転勤。愛宕の同僚。

青山たかし警部補・・・元丸髷署刑事。今は、EITO所属。エレガントボーイの一員。

増田はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。行動隊長代理と2等海尉へ昇格予定。

金森和子1等空曹・・・空自からのEITO出向。

早乙女藍警部補・・・警視庁白バイ隊からのEITO出向。

大町恵美子1等陸曹・・・陸自からのEITO出向。

田坂ちえみ1等陸曹・・・陸自からのEITO出向。

馬越友理奈2等空曹・・・空自からのEITO出向。

安藤詩3等海曹・・・海自からのEITO出向。

浜田なお3等空曹・・・空自からのEITO出向。

日向(ひなた)さやか1等陸佐・・・陸自からのEITO出向。

飯星満里奈・・・元陸自看護官。

稲森花純1等海曹・・・海自からの出向。

新町あかり巡査・・・みちるの後輩。丸髷署からのEITO出向。

結城たまき警部・・・警視庁捜査一課からのEITO出向。

愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。剣道が得意。EITOに入隊。エマージェンシーガールズに参加する予定。

天童晃(ひかる)・・・かつて、公民館で伝子と対決した剣士の一人で、普段はEITOベースワンで、剣道場指南。エマージェンシーガールズの闘いに参加することもある。

 

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= EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =

 

午前10時。伝子のマンション。

EITOのPCが起動した。高遠と伝子は、まだベッドの中にいた。裸のままで。

緊急アラームが鳴った。2度目で気が付いた高遠は、ガウンを羽織って、画面に向かった。

「お邪魔だったかな?」と理事官が言った。

「あ。いえ。その・・・伝子さんは、今シャワー浴びてます。」

「嘘つき。」「え?」「まあ、いい。共犯の河本教諭だが、安西と組んだことは認めたが、旧知の仲でも無く、現場でも初顔合わせすらしていなかったらしい。詰まり、安西と同じく利用されたんだ、リヴァイアサンに。高遠君が言った、出身校でもない、あの高校を安西が何故選んだのか?それは河本の都合だった。帯刀は、裁判になった時には『情状証人』で出る、と言っている。連絡はそれだけだ。午後から、依田君のホテルで、山城君の壮行会をやるそうだね。今度入った、新人も参加するから、よろしくな。裸のままじゃ風邪引くよ。」

画面は消えた。

高遠の手を、伝子は引きに来た。「もう1回。お願い、学さん。」

高遠は、朝食抜きで、午後の壮行会もギリギリになるな、と思った。

午後1時。やすらぎほのかホテル。披露宴会場。

今日は仏滅で、しかもキャンセルが出たので、依田が予約を押えておいたのだ。

本来は結婚式の披露宴会場だが、婚約披露宴会場として、設定した。MCは、勿論、依田夫婦だ。

「今回の催しは、大文字先輩の提案による、慰労会を兼ねた、山城さんの壮行会です。山城さんは、普段海自の事務官を勤めておられますが、色々なアイディアで内装の改造の提案をされ、この度、2週間の巡洋艦随行が許されました。壮行会と申し上げましたが、南原蘭さんとの婚約披露宴も兼ねております。どうぞ、当ホテル自慢の料理を味わいながら、ご歓談下さい。おっと、乾杯の音頭と言えば、この方。我らが副部長物部一朗太氏を忘れてはなりません。副部長、乾杯の音頭をお願い致します。」

拍手と共に、物部が立った。「何はともあれ、山城氏の2重のお祝いをしましょう。乾杯!!」

「副部長。今日は短いですね。」「こういうパターンもあるんだよ。」

2人の掛け合いに、皆は笑った。

夏目のテーブル。

「これだけの人数がいて、アルコール飲むのは、我々だけとは、少し淋しいですな。」と、橋爪警部補が言った。

「たまたま、だそうですよ。大文字さん、いや、アンバサダーは、アルコール禁止にしている訳ではない。そうですよね、青山さん。」

夏目が青山に振ると、「そうです。真面目だから飲まない、という訳ではない。まあ、クルマの運転する人が多いこともあるけれど、その前に飲まない人が多い。」と、青山が応えた。

「乗るなら飲むな、飲むなら乗るな、ですね。」と、天童が言った。

「でも、久保田警部補は、アルコール止めたそうですよ、警視が妊娠した時に。」と、中津警部補が言った。

「願掛け、ですか。ああ、そう言えば、副島さんは飲めるらしいが、いつも代理で書道教室の面倒を見て下さる方が、今日は来られないから、と欠席らしいです。」と、天童が言った。

増田のテーブル。

「増田さん、来月昇格だそうで、この際、おめでとうございます、と言わせて頂きます。」と、金森が言った。

「ばれちゃった?実はね、アンバサダーの推薦なの。行動隊長代理になるから、今の儘じゃ肩身が狭いだろうって、理事官を通じて海自に働きかけてくれたの。私の実績のレポートを書いて。」

増田の言葉に、「へえ。アンバサダー、凄いなあ。子作りする暇どころか、睡眠時間すら儘ならない筈なのに。」と、大町が言った。

「増田行動隊長代理。これからもよろしくお願いします。」と馬越が言った。

「増田さんなら、適任だと思うわ。経験豊富だし。」と田坂が言うと、「田坂さんみたいな特技はないけどね。弓の腕は、副島さんの太鼓判付きだし。」と。増田が返した。

「いえいえ。太鼓判付きは安藤さんよ。ねえ、安藤さん。」と田坂が言うと、「いえいえ、浜田さんのシューターは、新町巡査に勝るとも劣らないわ。」と田坂は浜田に振った。

「そんなことは無いですよお。新町さんのシューターは、『魔球』ですから。」と、安藤は謙遜した。

日向のテーブル。

「どこのテーブルも盛り上がっているわねえ。ここは末席ね。」と日向がこぼした。

「僻んでいるんですか、日向さん。何で、アンバサダーの代役をすることになったんですか?」稲森の質問に、「ここだけの話だけどね、アンバサダーと声質が似ていて、スリーサイズも同じなの。私、アンバサダーにお願いして、下着貰っちゃった。」と笑った。

「へえ。そんなことあるんですねえ。じゃ、エマージェンシーガールズのコスチュームは?」「ぴったり。以前、間違えそうになったわ。」

2人の会話に、「滅多にないですよね、骨格も近いってことかしら?」と飯星が言った。

早乙女のテーブル。

「緊張しているの?江南さん。」「はい。あんまりない経験です。」

「いいのよ、遠慮せず。バクバク食べなさい。そうですよね。警視。」と結城が、あつこに言った。

「そうよ、この子みたいにね。」と、あつこは、あかりを指さした。

あかりは、ストップモーションになった。「ほい。」と、みちるがあかりの後頭部を叩いた。

あかりは再び『バクバク』食べ始めた。

「便利だなあ、みちる。そんな所にポーズ解除ボタンがあったのか。」と、愛宕が言った。

「愛宕君、ジョーク上手くなったねえ。」と、久保田警部補が言った。

「新町。足りなかったら、あとで依田さんに言って、折り詰めして貰いなさい。」と、早乙女が言った。

福本のテーブル。

「祥子。気分悪くなったら、後でヨーダに頼んで『お土産』にして貰うから、無理するなよ。」と福本が言った。

「そうよ、祥子ちゃん。身重なんだからね。」と、栞が言った。

「そう言う逢坂さんも妊娠しているんですよね。」と、文子が言った。

「俺達の仲間の2世はみんな同級生になるんだなあ。感慨深いなあ。」と物部が言うと、「顔に似合わないこと言ってる。」と、栞が笑った。

「そうか。ひょっとしたら、蘭の子供も、僕たちの子供も同級生になるかも知れないんだね。」と、南原が言うと、「それは、私が妊娠してから言ってよ。」と文子が返した。

「僕らも頑張るか、コウ。」と横のコウに服部が言うと、コウも「そうね。」と微笑んだ。

「依田さん、慶子ちゃん、ゆっくり食べていられないわね。」と、藤井が言った。

「仕事だからねえ。」と、物部が言った時、「泥棒!」と叫ぶ声がした。

「隣の式場だ。」と、高遠が言うが早いか、伝子は電光石火で廊下に出た。

5人の男が逃げていた。

伝子は先頭を逃げていく男の肩を目がけてブーメランを投げた。

他の逃げていく男達の内2人にも、どこからかブーメランが飛んだ。あつこと金森だった。

そして、残りの2人の行く手を阻んだ女が2人いた。

1人は、飛びひざげりをし、1人は、手の甲を叩いて男達を倒した。飛びひざげりをしたのは、なぎさだった。

「遅いぞ、なぎさ。」「ごめんなさい、おねえさま。この人が新人の愛川静音。おねえさまが炎の中から助け出した大学生よ。」「ああ、あの時の。よろしくな。」

副支配人と、隣の式場受付係が追いついた。

みちるとあかりが散乱する『祝儀袋』を回収して、受付係に返した。

「なんなんだ、てめえらは!!」リーダー格の男が叫んだ。

警察手帳を見せて、あかりが言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、みちるが言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、あつこが言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、橋爪警部補が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、久保田警部補が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、夏目警視正が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、中津警部補が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、早乙女が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、結城が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、江南が言った。「御用だ!」

警察手帳を見せて、愛宕が言った。「御用だ!」

警察手帳はもうないが、青山は言った。「御用だ!」

男達は、きょとんとしていた。

一同は、大爆笑をした。

―完―

 

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