大文字伝子の冒険   作:クライングフリーマン

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「ふざけやがって。」
「原田、私の胸見ながら言うなよ。」と、伝子は軽く言った。
原田は赤くなり、俯いている。
男子は、俯いて肩を揺らしている。



406.インタラプト・ゲーマー再戦

 

======== この物語はあくまでもフィクションです =========

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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 

午前0時。インタラプト・ゲーマーがRedのメッセージが載った。

アラームが鳴ったので、確認した渡が見たメッセージは、こんな文章だった。

 

「お待たせしたね、EITOの諸君、完敗っだった。君たちは『乾杯』だったんだろうね。日本民族の諸君。ゲームはアップアンドダウンだ。今までとは、『ひとあじ違います』よ、なんてね。勝ったら、女の子軍団らしくドレスでもてなして貰おうか。。じゃ、次のお題だ。」

文章の下に、スケッチブックが現れ、こんな文章が書かれていた。

「タンマ 店 BANANA」

 

午前9時。EITO会議室。

「ふざけやがって。」

「原田、私の胸見ながら言うなよ。」と、伝子は軽く言った。

原田は赤くなり、俯いている。

男子は、俯いて肩を揺らしている。

伝子が原田を揶揄うのは、本意ではなく、リラクゼーションだ。

「来る前に、ウチのダーリンに解かせた。」

伝子が言うと、マルチディスプレイに高遠が映った。

「今時、タンマ、って言う人はあまりいないけど、『タイム』の意味、詰まり、『ちょっと待った』ですが、『解』にも引っかけているのかも知れませんね。解は、『七未満』です。これは、多分、日付でしょうね。近い日付で7未満は、4月20日、つまり、明後日です。」

「よし、草薙。4月20日のイベントを調べろ。」と、理事官が言った。

「前例に従うと、その場所そのものでない場合もあります。草薙さん。それも加味してください。あ。その前に、山並に連絡を。」

「了解しました。」

「向こうの作戦に合せて、ある程度準備しなくてはなりませんね、理事官。」と、夏目警視正は言った。

「うむ。我々は制限の中で闘うが、向こうは制限がないからな。皆、明後日までに用事がある者は、先に済ませておいてくれ。」

「健康診断は、お預けだな。訓練したい者は、そっちを優先しろ。」

そう言って入って来たのは、天童と連れだった須藤医官だった。

 

午前11時。司令室。

「アンバサダー。山並と連絡が取れました。至急調べるそうです。4月20日のイベントですが、東京ガーデンシアターで、アーム・エミリーの来日公演が、午後1時から予定されています。近くの『広い場所』と言うと、有明コロシアムですね。」

草薙の話を聞いて、「そこだな、多分。ガーデンシアターに行くと、『立て札』か案内板があるパターンだな。大文字。そこは、全方向から観客が観られることで有名だ。テニスの大会でよく使われる。」と、筒井が言った。

 

午後3時。司令室。

「アンバサダー。山並から返事が来ました。ドローンを50機、アメリカの会社の日本支社が闇サイト経由で注文しています。その会社は所謂幽霊会社です。」

草薙の報告に、「草薙さん、渡さん、たまには運動しましょうか。」と、伝子はニッコリ笑った。

 

午後5時。伝子のマンション。

綾子がやってきた。

「あら、今日は早いのね。EITOも早番あるの?」

伝子が何か言う前に、高遠が制した。

「お義母さん。闘いは明後日なんです。今夜、おさむに会いに行くんですが、どうでしょう、ご一緒頂ければ、おさむも喜ぶと思いますが。」

「そうね、おさむちゃんの笑顔は何よりの宝だわ。」と、綾子が言い、伝子と藤井はクスクスと笑った。

 

午後11時。池上病院横の池上家。

病院救急口から入って、秘密の通路を経て、3人は池上家にやってきた。

送ってきた筒井は、病院周辺を確認の上、バイクで帰って行った。

「おさむちゃん、また大きくなったのね、順調なの、婦長、いえ、師長さん。」

「ええ。順調ですよ。院長から仮眠室を用意するよう言付かっているので、用意してあります。どうぞ、ゆっくりなさってください。」と志津子は言った。

「お義母さん、僕のカンですけどね、おさむはきっと、自閉症とかにならないと思います。」

「どうしてなの?婿殿。」

「僕らの子供ですから。」

「それ、カンじゃやなくて、希望でしょ?でも、そうなって欲しいわ。」

 

4月20日。午前11時。月曜日。東京ガーデンシアター。

あつこ達が行くと、やはり、立て札、と言うか、『案内図』があった。

「案外、親切な『幹』だな。午後1時、って時間まで書いてある。どこかで監視しているに違い無いな。引き返そう。」

あつこは、率いてきた金森や馬越に言った。

 

午後1時。有明コロシアム。

テニスコートエリアにエマージェンシーガールズが行くと、ぶんぶんという音がどこかから聞こえた。

見上げると、ドローンが、開いた天井から舞い降りてきた。

ドローンは、エマージェンシーガールズ目がけて銃撃してきた。

だが、何故か、ドローンからは弾も出ず、空中で停止した。

オスプレイから渡と草薙から行った技である。

 

そして、ホバーバイクが降りて来た。

ホバーバイクとは、民間会社が開発、警察課自衛隊に採用される予定が『活動団体』に邪魔され、採用されなくなったものをEITOが買い上げ、改良した、『宙に浮くバイク』である。戦闘にも使用するが、『運搬または消防支援目的』という名目で国交相の認可を得ている。

筒井達が今回ホバーバイクで使用したのは、『水流弾』という、液体窒素を利用した水で、発射すると、グミ状の液体に変化する。ドローンの機能を麻痺させたのである。

すぐに、四方八方から、迷彩服の男女が出て来た。

なぎさは、ペッパーガンとフリーズガンを使用するように指示した。

ペッパーガンとは、胡椒・ガーリックなどの台所調味料を捏ねた胡椒丸の弾丸タイプである。フリーズガンとは、文字通り冷凍銃である。

一方、田坂達の弓矢隊は、上方から、敵のピンポイントに矢を放った。柊と稲森は、田坂達のヘルプに回った。

また、一方、あつこ、金森達のブーメラン隊も上方から狙い撃ちをした。

更に、越後、江南、伊知地はシュータを放った。

シュータとは、うろこ形の手裏剣で、先端にしびれ薬が塗布されている。

拳銃を弾かれ、手榴弾を凍結された、敵の集団は、刀を抜き、白兵戦に変更した。

エマージェンシーガールズは、上方から降りて来た別動隊と合流し、バトルロッド・バトルスティック・トンファーで闘った。

バトルスティックとは、戦闘の為の棒で、バトルロッドはバトルスティックの3段変形出来るタイプの棒だ。

途中から、みちるは稲森にトンファーを渡し、三節棍で闘った。

三節棍は、伝子から譲り受けた武器で、みちるにしか扱えない。

 

午後2時半。天井が閉って空は見えないが、敵は仰向けで太陽に向かって寝ていた。

なぎさが、長波ホイッスルを吹いた。

長波ホイッスルとは、犬笛に似たサイレント・ホイッスルで、主に「戦闘終了」の合図に使用される。

ホイッスルの音は、待機しているオスプレイに届き、警視庁を経て、警察無線で、待機している、通称『片づけ隊』の警察官に指示をする。

EITOは民間企業であり、『私設防衛隊』に過ぎない。銃火器や刃物(シュータは例外)も使用出来ない。また、私人逮捕は出来ても、連行も取り調べも出来ない。それは警察の仕事だからである。

愛宕。橋爪・西部が率いた『片づけ隊』がやってきた。

あつこが、「ドローンの操縦者は、EITOで確認、撮影出来たから、事後処理して、と伝えてね、愛宕君。」と愛宕に言った。

「了解しました。転がっているオモチャみたいなので襲ってきたんですか。」

「そう。エマージェンシーガールズにオモチャは通じないわ。」

 

「あつこ。なぎさっちが、矢を拾い終ったら帰還・解散、だって。」

「了解。夜光塗料が目印だったわね。」

 

午後6時半。伝子のマンション。

「久しぶりね、伝子シスターズ。」と、藤井が茶化した。

みちる、なぎさ、あつこが揃って夕飯に招待され、やってきたのである。

「あれ?甘酒がない。」

「「一言多い!!」」と、なぎさとあつこが両側からみちるを小突いた。

 

爆笑の中、デイナーが始まった。

 

―完―

 

※今回の登場人物(順不同)

大文字伝子(だいもんじでんこ)・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。

大文字[高遠]学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。

橘なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。ロバートと婚約してから、姓を戻している。

久保田[渡辺]あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。

愛宕[白藤]みちる・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。あつこと警察学校同期。警視庁丸髷署からのEITO出向。警部補。副隊長として、指揮をとることになった。

 

中島[増田]はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。見合いしたMAITOの中島と事実婚をしていたが結婚した。

馬場[金森]和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。

高木[日向]さやか一佐・・・空自からのEITO出向。

高崎[馬越]友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。

大町恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。

田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。

浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。

稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。

 

安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。

愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。

青山[江南]美由紀・・・、元警視庁警察犬チーム班長。警部補。警視庁からEITOに出向。

伊知地満子一曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。

葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。

越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。

小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。

下條梅子巡査・・・元高島署勤務。警視庁から出向。

高坂[飯星]満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。

財前直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。

仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。

七尾伶子・・・警視庁からEITO出向の巡査部長。

大空真由美二等空尉・・・空自からのEITO出向。

新庄珠恵・・・元結城たまき警部。結婚と、『身バレ』の可能性から、名字だけでなく、下の名前も改名。警視庁は退職して、EITOに再就職。

柊安江・・・元マラソンランナー、元やり投げ選手。EITOに就職。

 

大文字綾子・・・伝子の母。介護士をしている。

藤井康子・・・伝子マンションの区切り隣の住人。栄養士。モールで料理教室を開いている。

 

愛宕寛治警部・・・伝子の中学の書道部の後輩。丸髷警察署の生活安全課刑事。『片づけ隊』班長をしている。

橋爪警部補・・・『片付け隊』メンバー。丸髷警察署からの出向。

西部警部補・・・『片付け隊』メンバー。高速エリア署からの出向。

 

斉藤長一朗理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。

夏目房之助警視正・・・EITO東京本部副司令官。

 

草薙あきら・・・EITOの警察官チーム。特別事務官。ホワイトハッカーの異名を持つ。

渡伸也一曹・・・空自からのEITO出向。GPSほか自衛隊のシステム担当。

 

 

---- 今回のゲスト –--

真中志津子・・・池上病院総看護師長。

天童晃・・・かつて伝子と闘ったことが縁で、EITO東京本部の武術師範になった。50年来の恋を実らせ、陸自からの出向医官須藤桃子と結婚した。

天童[須藤]桃子・・・陸自からの出向医官。

 

※施設名は実名ですが、イベントやアーチスト名は架空のものです。

クライングフリーマン

 

 

 

 

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