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…(愛)
こんなことが許されていいのか!?
誘拐された11号を救助しに来たアンビーとトリガー。
進路上に配置された敵の部隊をどう突破しようか考えている時、その男は現れた。
「あの大男は一体……?」
長剣で謎の軍隊を斬り裂く。
武器は両断され、装備もズタボロになる。それでも死んでいないのは、大男の手心によるものだろう。
「誰だ?」
やがてその場にいた軍隊を片付けると、大男はアンビー達が潜んでいる場所に目を向けた。
バレている。アンビー達は大人しく物陰から出ることにした。
「あなたこそ何者でしょうか?」
トリガーが油断なく武器を構える。
ライダースジャケットを着こんだ男は背が高く、それなりに年を取っているにもかかわらず筋骨隆々の肉体を持っていた。
だが、アンビーはその男に見覚えがあった。
「あなたは確か、元覇者の……」
「俺を知ってるのか? ……そういえば、お前もあの時の戦いで見た記憶がある」
アンビーとポンペイは、サクリファイス・ブリンガーとの戦いで顔を合わせている。
だからこそ、アンビーとポンペイは武器を収めた。
「お知り合いでしたか。失礼いたしました、私はオボルス小隊所属、トリガーと申します」
「邪兎屋のアンビーよ」
「ポンペイだ。郊外で走り屋をしていたが……今はこの通り、引退した身よ」
近くには、彼の愛車も停車している。
「ポンペイはどうしてここに?」
「何やら懐かしい気配がしてな……いや、気配かすらも分からない。だが、とにかくこの辺りへ来なければならないと感じたんだ」
「ふうん、そういうこと」
ポンペイは、何かを感じてこの場所まで来たらしい。
「お前達こそ、ここに何の用がある?」
「トリガーの仲間が誘拐された。その誘拐犯は……私の知ってる人物」
「ふうん、そういうことか。事情は理解した。これも何かの縁だ、俺にも手伝わせてくれないか?」
「協力、ですか?」
「ああ。おかしな話だが、そこな小娘……アンビーは、どうにも他人に思えなくてな。端的に言えば、母親に似ている……気がする」
ポンペイは、不意にそう提案した。
トリガーは、部外者である彼をこの件に関わらせるべきか悩んでいたが……
「助かる。実は私も、ポンペイから懐かしい気配を感じてる。あなたはこの件に関わるべきだと」
「決まりだ。元とはいえ、覇者の力。上手く使ってみせろよ」
こうして、11号救出作戦に任意でエーテリアス化できるおじさんことポンペイが仲間になった。
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暗くて冷たいラボでの対話を終え、雇われた兵達を軽く叩きのめした後。
かつてのシルバー小隊隊員、ツイッギーとアンビーが対峙していた。
「さっすがアンビー隊長。こんな死人のように生きてるクズ共、あなたの剣の錆にしかならなかった」
「……? (死人のように生きてるクズ共は言い過ぎでは?)」
「うるっさいわねバカ。こんな奴らクズで十分よ……でも、“彼”はどうかしら?」
「“彼”……?」
ラボから、何者かがやってくる。
月明りで照らされた身体があらわになる。
「……そうよね。シルバー小隊がいるんだもの、“彼ら”もいなければおかしい。でも、どうやって彼らのクローンを……?」
「そういうツテがあった、とだけ言っておくわ」
ようやくその姿が見えた。
若い、青年だった。
体毛は見られず、ただただ屈強な肉体をしている。
左胸には28という番号が、同じく左目の上にはバーコードが刻印されていた。
おおよそ、まともな人間ではないだろうと予測できてしまう、その青年は――
「久しぶり、というのもおかしな話ね。初めまして、ガルシア」
「……」
ガルシア。エドガード・C・ガルシア。
シルバー小隊と同理念で製造されたクローン部隊が蘇った。
「あなたも無口なのね」
「……」
「ガルシアは血も涙もない戦闘マシーンとすら言われる……彼もその宿命から逃れられなかったのよ」
ガルシアシリーズは、シルバー小隊に比べて感情が希薄に過ぎた。
ゆえに、防衛軍からは小隊よりもさらに使い潰しても心が痛まない道具として扱われた過去がある。
「おい、こっちの連中は片付け……なにっ」
別動隊に勝利したポンペイがやってくるが、彼はガルシアの顔を見ると目をむいた。
「親父……なのか!?」
「えっ」
「……! (な……なんだあっ)」
場は混迷を極める。ポンペイの父親は……ガルシア!?
シルバー小隊時代に作られた28号、ツイッギーに作られた28号がそれぞれ存在するッ