高濃度猿侵蝕体“マネキン・モブ”   作:アースゴース

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アンドーミサイルができなくなったという発言は撤回された
ワシの勘違いだったのん



(ワシを)殺せーっ


波の花たちが遅れてきた~っ戦闘開始だ――GO――っ 5

 確かに一行はホロウを見つけた。

 しかし、そこにあったのは固く閉ざされた扉だったのだ。

 一応、Fairyが別ルートなどを探してくれてはいるが時間がかかる。つまり、この時点ではどうすることもできなかったので、彼らは泣く泣く澄輝坪に帰ってきた。

 

 「ふぅ……ついに帰ってこられたのだわ」

 「だねぇ……」

 

 他のメンバーと比べると、リンの疲労は著しい。

 物事には向き不向きがあるものだが、彼女の場合はH.D.Dの前でふんぞり返ってエージェントを導くのが役目だった。ホロウへ入れるようになったのも、つい最近の出来事なのである。

 日ごろから街に出歩いてはいるものの、本職との差は如何ともし難いものだった。

 

 「あー……ほんとはお嬢様のスタミナの無さをイジろっかなって思ってたけど……もしかしてこーゆーの慣れてるタイプ?」

 「明らかにスタミナある方だよな」

 

 アリスは学者としてフィールドワークもこなすのだろうか、それともフェンシングじみた剣術の賜物か、その両方か。シリオンであることも関係しているのだろう、思った以上に体力があった。

 

 「今日はできることないし。一旦ここで解散にしよっか」

 「分かった。多分ルートの測定は明日になったら終わると思うし、連絡するね」

 「ありがと~」

 

 本当にもうやることがないので、帰って身を休めるだけ。

 しかし、その時だった――一人の男が近づいてきたのは。彼は一行、アリスの前で止まり、頭を下げてから口を開いた。

 

 「失礼します。お話している所、お邪魔してすみません……アリス・タイムフィールド様でしょうか?」

 「ええ、そうだけど。あなたは?」

 「私はポーセルメックスから皆さまのお世話を仰せつかった……コンシェルジュでございます。先ほど、あなた宛てのお荷物が届きましたので、お知らせに参りました」

 「荷物? 差出人は誰なのかしら?」

 「申し訳ありません、確認したところ差出人の記載がなく……サイズも大きいため、ひとまず私共の倉庫に保管させて頂いております」

 

 どうやら、アリスに荷物が届いたらしい。

 しかし、差出人の名前はなくサイズも大きいようだ。

 どんな大きさか……?

 

 「もしよろしければ、これから確認していただいてもよろしでしょうか? 大事なものの可能性もございますので」

 「そうね……」

 

 アリスは納得したような表情をすると、一行に向き直った。

 

 「ということなのだわ。それでは皆、私はこれで失礼するのだわ」

 「バイバイ、また明日ね」

 

 二人は去って行った。

 その背中が見えなくなると、残った四人は顔を見合わせた。

 

 「……よし、追いかけるぞ」

 「うん!」

 

 彼らが何をする気なのか。それは、先ほどコンシェルジュを名乗った男が関係している。

 あの男は、朝からずっと一行を尾行していたのだ。彼らはその気配を感じ取り、逆に罠に嵌めることにしたのだ。

 しかし、ちょうどその時――

 

 「おや? 申し訳ございません、そこの皆さま」

 「? どうしたの?」

 

 話しかけてきたのは老人だった。

 まるで執事のような服を着ており、先ほどのコンシェルジュを名乗る男よりはるかに洗練された振舞と気品があった。

 

 「アリス・タイムフィールド様のご友人方とお見受けします。お尋ねしたいのですが、お嬢様はご一緒ではないのでしょうか?」

 「え、またコンシェルジュ? お金持っちってヤバいね」

 

 禁断のコンシェルジュ二人目の登場に、一行はポーセルメックスの財力への畏怖と呆れを感じた。

 しかし、このタイミングで二人目が現れたという状況に、流石の一行も警戒をあらわにした。

 

 「どうしてアリスを探してるの?」

 「お嬢様宛てにお荷物が届いたのです」

 「差出人は?」

 「差出人はアーノルドの……失敬。タイムフィールド家の執事であるアーノルド様からでございます」

 「大きさは?」

 「お、大きさですか? 両手で抱えられるほどですが……」

 

 一行は顔を見合わせた。

 

 (ねえ、こっちが本物のコンシェルジュなんじゃないの?)

 (調べればわかるかもしれないけど、アーノルドさんの名前も出てきたし。信用してもいいんじゃない?)

 (ちょっとカマかけるか?)

 

 ヒソヒソと相談していると、老人が困り顔で口を開いた。

 

 「あの……お尋ねしたいのですが、お嬢様はどちらへ?」

 「何か差出人不明ででっかい荷物が届いたって、コンシェルジュの人について行ったよ」

 「“差出人不明”で“巨大”!? そのような荷物は届いておりませんが……」

 「……ってことは?」

 「やっぱあの野郎が偽物ってワケか?」

 「えっ、つ、つまりお嬢様は、誘拐されてしまったと……?」

 

 老人が恐る恐る聞く。

 かなり狼狽しており、眼鏡もズレてしまっている。

 

 「そういうこった。だがな、あんたも正直信用できねぇ。本物って証拠がなければな」

 「本物、ですか」

 

 信用、そして本物。その言葉を聞くと、先ほどの狼狽が嘘のように老人は落ち着いていた。

 メガネの反射か、柔らかな目がギラリと光る。

 

 「これでは足りませんかな?」

 「なにその……バッジ?」

 

 老人が取り出したのは一つのバッジ。

 そこに記されていたのは、“VICTORIA HOUSEKEEPING”の文字。

 リンはそのシンボル・マークを知っている! これこそ澄輝坪に赴くきっかけをつくってくれた市長に仕える瀟洒なハウスキーパー達の紋章。その名は――

 

 「あ……あなたはまさか?」

 「ポーセルメックス……いえ、ヴィクトリア家政から皆さまのお世話する係を仰せつかった……パヴェルと申します」

 

 老執事、その名はパヴェル……!!

 

 

 

 Now Loading......

 

 

 

 澄輝坪某所。

 アリスと偽コンシェルジュは、階段を歩いていた。

 

 「遠いのね、荷物の保管場所は」

 「すみません、ご足労をおかけします。もうすぐそこです」

 

 岩や木々に挟まれた階段。

 ポーセルメックスのコンシェルジュの倉庫が、このような不便な場所にあるとは考え辛かった。

 十中八九、嘘。アリスはそれを承知で歩みを進める。

 

 「かなり大きな荷物でしたので、私共も気が気でなく――」

 

 アリスの耳は、背後の男がロープを取り出す音を捉えていた。

 ウサギのシリオンの聴力を舐めてはいけない。たかだか数十歩離れた程度で、物音を隠せるわけもないのだから。

 男は間抜けにもそれを失念していたのだ。といっても、アリスは最初から罠だと仮定し、最大限に警戒しているのだが。

 

 「輸送中に、万一のことでもあればと――」

 

 ロープがアリスの首へとかかる。

 その瞬間――

 

 ス パ ッ

 

 「奇跡ってあるんですね」

 「えっ」

 

 ロープが一瞬にして両断される。

 そして、冷淡でありながらどこか感涙するような声と共に、男の背後から首筋に当てられたナイフ――

 

 「ライオネル様、あなた様のご息女をお守りする機会が訪れるとは思ってもみなかった」

 

 パヴェルが男を一瞬の内に無力化したのだ。

 

 「くっ!? こ、これは一体……」

 「まさか予想が当たるとは……ま、パヴェルさんが本物だった時点で偽物確定だったけどね」

 「はぁ……私が何の備えもなくノコノコついていくと思っていたのかしら? それとも、私を死人のように生きてる人間とでも?」

 

 真斗とガルシアが、両断されたロープを使って男を拘束した。

 ガルシアはさらに抵抗力を奪おうと男の関節を外そうとしたのだが、真斗に止められている。

 その間に、アリスとパヴェルは向き合っていた。

 

 「……お久しぶりでございます、アリスお嬢様」

 「ええ、お久しぶりなのだわ、パヴェル」

 

 どうやら二人は知り合いのようだが……どこか気まずい空気が流れている。

 仲が悪いということもなく、むしろ信頼関係さえ見えるのだが。特に、パヴェルはどうにもバツが悪そうだ。

 

 「パヴェル。助けてくれてありがとうなのだわ。腕は……落ちていないようね。その、パヴェル。()()()()()に関してなのだけど――」

 「――お嬢様、私はこれで()()()()などとは思っておりません。私は所詮、お嬢様のご友人方の作戦に便乗させて頂いたに過ぎないのですから」

 「そう……」

 

 複雑な過去があるようで、一行が安易に深入りしていいものではないようだ。

 そんな中、空気を変えようと真斗が声を張り上げた。

 

 「んで、コイツはどうするんスか?」

 「よし、じゃあ予定通り適当観に連れて行って尋問しよう!」

 

 そして男は藩、ガルシア、真斗、パヴェルに尋問され口を割った。

 

 

 




猿濃度のギアを上げルと申します

いくつかのセリフが原作そのまんま過ぎルので変更すルと申します
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