デュエカツ!—デュエルカツドウ!—   作:PowaPuRi

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12話

 

「あたし、エクシーズ召喚は知らないな」

「蘭も知らないの?」

 

いちごは尋ねる。

 

「ああ。あたしはシンクロが1番流行ってた頃にやめたから」

「あおいは?」

「わたしは少し知ってるよ」

 

「蘭ちゃんもエクシーズ召喚は知らないってことか。なら、2人にわかるように説明しないとな」

 

モニターに黒いカードが浮かぶ。

 

「シンクロが白ならエクシーズは黒なのか……」

「そう。"エクシーズモンスター"は黒い枠のモンスターだ。エクシーズモンスターにはそれまでのモンスターとは少し違うところがあるんだ」

「違うところ……?」

 

首を傾げるいちご。蘭はモニターに映ったカードをじっと見つめる。

 

「違いか……あっ。見つけた」

「え?どこどこ?蘭」

「レベルのところを見てみろ。今までのカードは全部右側に星があったけど、このカードは左側に星が集まってる」

「ホントだ!」

 

これまで見たカード達は右側に赤と黄色の星があったが、エクシーズモンスターは黒と黄色の星がカードの左側に描かれていた。

 

「エクシーズモンスターにはレベルが存在しないんだ。その代わりに、ランクというものがモンスターに設定されている」

「成る程……レベルがないってことはB地区にかからないってことか」

「そういうこと。蘭ちゃん鋭いな」

 

クロウの説明を受け、蘭は呟く。

"B地区"というのは《レベル制限B地区》というレベル4以上のモンスターの攻撃を封じる魔法カードのことである。しかしエクシーズモンスターにはレベルが存在しないため、効果を受け付けず攻撃することができる。

 

「クロウさん。エクシーズモンスターはどうやって召喚するんですか?」

「エクシーズモンスターの召喚、"エクシーズ召喚"は同じレベルのモンスターを2体以上フィールドに揃えて行うんだ」

 

モニターが切り替わる。現れたのはレベル4のモンスター、《アレキサンドライドラゴン》。同じくレベル4モンスター、《フォトン・スラッシャー》。そしてランク4のエクシーズモンスター、《No.39 希望皇ホープ》だ。

 

「《No.39 希望皇ホープ》のテキストには『レベル4モンスター×2』と書いてあるだろ?これはフィールド上のレベル4モンスター2体を召喚に必要とするって意味なんだ」

 

《No. 希望皇ホープ》のテキストが拡大される。

 

「テキストの条件を満たしたフィールド上に存在する2体以上のモンスターを重ね、その上にエクシーズモンスターを乗せる。これがエクシーズ召喚だ」

「同じレベルがいるだけでいいのか。シンクロ召喚よりずいぶん簡単なんだな」

「そう。エクシーズ召喚はとても簡単。その代わり"エクシーズ素材"――エクシーズモンスターの下に重なってるカードのこと――を消費しなくちゃ効果が使えないんだ」

 

エクシーズモンスターの効果は一部例外もあるが自身の下にあるエクシーズ素材――オーバーレイユニットと呼ばれたりもする――を取り除くことで発動する。その為、効果の発動は有限なのだ。

 

「それじゃあ、エクシーズ素材がなくなったら……」

「ただのモンスターになる。と言っても、ステータスは当然高いんだけどな」

 

こんなもんか。と一段落させてモニターの電源を落とす。

いちご達は後ろで見学していたらいち達と話していた。

 

「デュエルモンスターズのカードってモンスターだけでも一杯あるんだね」

「お姉ちゃん大丈夫なの?全部覚えられる?」

「いちごちゃんなら大丈夫だよ!そうですよね?」

「うん!大丈夫大丈夫!」

「本当に大丈夫かなぁ……」

 

自信満々ないちご。

らいちは訝しむ。

 

「そう言えばいちごちゃん達、オーディション用のデッキは持ってるの?」

 

クロウが3人に聞く。デュエルをする為にはデッキが必要なため、オーディションに出るにも当然必須である。

 

「あっ!そうだよね、デッキがないとオーディションに出られない」

「あたしは家から少しカード持ってきたけどそのままじゃ不安だな」

「きっと強者揃いだろうし、新しく組んでおいた方がいいかも」

 

「ならウチで組んでいったらどうだ?カードの在庫もあるし、ここならすぐに調整もできるしな」

 

クロウが提案する。

 

「いいんですか?」

「勿論!デュエリストが増えるのは嬉しいことだし、いちごちゃん達には頑張って欲しいからな!」

 

サムズアップし、笑顔で言うクロウ。

彼の店には数えきれない程のカードが存在している。

それだけの数があれば大抵のデッキが構築できるだろう。

 

「ありがとうございます!クロウさん。絶対優勝してみせます!」

「おう!期待してるぜ!蘭ちゃんもあおいちゃんも、好きに使ってくれよ」

「はい、ありがとうございます!」

 

笑顔で優勝宣言するいちご。

「いちご、すごい自信だね」

「ああ、あたし達も負けてられないな」

 

すでにカードが並ぶ棚を見ながらデッキを考え始めているいちご。

それを見ながら言葉を交わし、2人もまたデッキ構築を始めるため向かった。

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