日本国戦記   作:駆逐艦雪風

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遅くなりました…すみません…


運命の日

   パーパルディア皇国 首都エストシラント 皇宮

 

 

「で、そのワイバーンは我が皇国のワイバーンロードを越える速さでデュロ上空を悠々と飛び回りまんまと逃したという訳か…。」皇帝ルディアスが睨みながら先日発生した領空侵犯に怒りを覚えていた。

皇帝ルディアス、五大列強の一国にして、第三文明圏最強の大国、パーパルディア皇国の若き現皇帝。世界を征服してその支配者となることを、本気で望む野心家。能力は非常に優れており、更には他者の才能発掘とそれを最大限に活かす人材配置の天才である。

数日前に発生した事件について皇帝を含む各外務局の重臣たちなどがが集まっていた会議を開いていた。

 

「さ、左様でございます。申し訳御座いません…」デュロ基地司令のストリームが額に汗を流しながら言った。

 

空間は沈黙に包まれる。そもそも今回の事件について皇国は想定しておらず、列強である皇国の本土上空に他国が侵入できるなどそこら辺の文明圏外の国にはできないのだ。

 

「まあ、このようなことが起こるのは初めてのことだ。処分については今回は見逃そう。ただし、以後このようなことがないように。」ルディアスはゆっくりと言う。

 

「ははっ、有りがたき幸せ。対策を徹底させていただきます!」処分を見逃してくれたことにストリームはホッとする。

 

「では次に、そのワイバーンはどこの国かということだな。」

 

この事については大問題である。何せ皇国上空に侵入したこと、そして皇国のワイバーンロードを凌駕する速さで飛んでいたのだ。

 

「はっ、そのことにつきましては我が外1から説明させていただきます。まず今お配りする魔写をご覧ください。」それぞれの人たちに魔写と呼ばれるものが配られる。魔写とは、現代の写真として考えてくれればよい。写されていたのはデュロ上空を飛んでいたC-2が写っていた。たまたまデュロ基地にあった魔導写真機を基地職員が撮っていたのだ。魔写にあるC-2の翼には赤丸がかかれているのがわかる。

 

「これはワイバーンか…?余の知っているワイバーンやワイバーンロードとは違うぞ?」ルディアスが言う。

 

「はい、陛下のおっしゃる通り我々の方で確認しましたが我が皇国のワイバーンではありません。各列強国にも確認してもらいましたが、ムー国や神聖ミリシアル帝国は飛行機械ではないかと言っておりました。又、文明国はこのようなワイバーンは持っておらず、そもそも国旗が該当しません。」第1外務局長のエルトが言う。

 

「ということは文明圏外のものということか!?」第2外務局長のリウスが言う。

 

「いえ、それはないと思われる。そもそも我が国は周辺国の文明圏外国を属領とし、監視を行うことで平和を実現させている。そのような技術があれば今頃は我が皇国のものとなっているでしょう。」と第3外務局長のカイオスが言う。

 

場が騒々しくなる。カイオスが続けて

「ただ、現段階で断言できるのは赤丸の印がある国だということです。あのワイバーンロードを振り切ったのです。防空戦力を増強させるべきかと。」

 

少しルディアスが考えて、

「確かにカイオスの言う通りだな。我が列強に無断で侵入するなど言語道断だ。ワイバーンロードの配備強化とワイバーンオーバーロードの開発も急がせよう。」

 

周囲がざわつく。実はワイバーンオーバーロード、極秘の上で開発が行われているため関係者以外は知らなかったのだ。

 

「へ、陛下!誠で御座いますか!?」リウスが質問する。

 

「ああ、当たり前だ。列強である皇国に正体不明の奴らが侵入したのだ。この事が属領に広まれば、我が国は舐められてしまうだろう。」ゆっくりとルディアスが言う。

 

「さすが陛下です、そこまでお考えであったとは…。」尊敬の意をエルトが表す。

 

「あとは、そうだな…神聖ミリシアル帝国から研究用としてもらっていた対空魔光砲を使用してもよいだろう。」とルディアス。

 

「し、しかし陛下あれはもともと数が少ないもので、魔導回路が複雑すぎて解析は困難を極めている代物です!解析が完了するまで使用は控えるべきかと…」と財務局長のムーリが言う。

 

「ではいつ使うのだね?宝の持ち腐れは御免だ!今使える戦力は最大限に活用するべきだ!わかったな!?」ルディアスの声が部屋全体に響きわたる。

 

「「はっ!!」」ルディアスの命令に全員が返事をする。

 

「では、これより緊急会議を終わr」部屋のドアが鳴る。

 

「入れ」

 

「はっ、会議中失礼します。」皇宮の使いがやってくる。

 

「何事だ?」不機嫌そうに問うルディアス。

 

「さ、先ほどデュロ基地から魔信が入り、デュロ沖に国籍不明の戦列艦が現れたとのことです!」急ぐように報告する使いの者。

 

「何だと!?直ちに市民の避難を急がせろ!避難が完了次第、ワイバーンロードを出撃させよ!」ストリームが詳しく指示する。それと同時に使いが急ぐように部屋を出てデュロ基地に魔信を入れるために走った。

 

「陛下、無断で皇国に侵入した蛮族を蹴散らすため、デュロに戻ることをお許しください。」ストリームが言う。

 

「うむ、仕方がないな。しかし、列強たる我が皇国も舐められたものよ。」呆れたように喋るルディアス。

この日の緊急会議はこれにて終わった。しかし、デュロに現れた謎の戦列艦を皇国のやり方で対処したことでパーパルディア皇国の行方を大きく変えるなどまだ誰もわからない…。

 

 

   第一護衛隊  旗艦 空母いずも艦橋

 

 

パーパルディア皇国で行われた会議で、突然として報告されたデュロに現れた謎の戦列艦。それは横須賀を出発しC-2が発見した文明国と接触をする日本の海上自衛隊、第一護衛隊であった。

 

「艦長、C-2が確認した通り陸地を視認しました。港らしき建造物も見えます。」双眼鏡を覗いていた隊員が言う。

 

「そのようだな、ではこれより本格的な接触を試みる!ただし、C-2からの報告によれば問答無用で攻撃してきたそうだ。警戒を怠るなよ!」呼び掛けた艦長。

 

「目標に40キロまで接近!本艦といかづち、むらさめは沖合いにて待機。まやに外交官を移動させ目標の確認を急げ!」

 

いずもからカッターが降ろされる。そして外務省の者が乗ったのを確認し、まやへ移動し始めた。まやに乗り終わったら艦隊が動き出す。途中からいずもを含む3隻は沖合い40キロで停止する。まやは対空、対水上を警戒しながらデュロに近付いていった。

 

 

   パーパルディア皇国 工業都市デュロ沿岸

 

 

日本の海上自衛隊が現れたことでデュロ市民達は大騒ぎであった。

 

「な、なんだよあの船は!?でか過ぎないか?」

 

「逃げろ!列強が攻めてきたぞ!」

 

「というか基地の奴らは何をしているんだ?」

 

市民はまや大きさに大変驚いている様子である。それもそう実際、まやの全長は170mほどあるのだ。沿岸にいた乗組員や市民たちは内地を目指して走る。馬車を持っていたものは馬を使って走り出す。

 

 

   パーパルディア皇国 デュロ基地 

 

 

「情報によればデュロ沖に正体不明の戦列艦が出現、現場は混乱を極めているとのこと!我が皇国の威信に懸けて侵入した奴らを海の藻屑にしてやれ!」

 

ワイバーンロードが滑走路から飛び立つ。その数およそ30騎。そのほとんどがエリートの竜騎兵であった。空に上がると3つの編隊に分かれ、くの字になって護衛艦まやに向かうのであった。

 

その頃、デュロ港に停泊していた20数隻の戦列艦は出港の準備を行っていた。

 

「急げ急げ!敵の船を木っ端微塵にしてやろうじゃねぇか!」士気の高い艦長らしき人が言う。

 

ちなみに先ほどから戦列艦戦列艦と言っているが、正確にはパーパルディア皇国の戦列艦は魔導戦列艦である。これは30門から150門の魔導砲を搭載した軍艦のことで対文明圏外国相手に大きな戦力となってる。もちろんこの魔導戦列艦、ただの戦列艦ではなく大砲の代わりに魔導砲が使われていたり、風神の涙を使うことにより無風状態でも航行できるため自然風のみより高速で航行できたり、対魔弾鉄鋼式装甲による装甲防御を備えた艦も存在するため大航海時代のイギリスもびっくりである。

 

「正体不明の戦列艦か…。腕が鳴るなぁ!」ハーゲルトが言う。

 

ハーゲルト、パーパルディア皇国海軍の新任兵で、デュロの海軍基地の100門級戦列艦「ムーライト」に所属している。

 

「おい、貴様!そこで何をしている!とっとと動かんか!」階級が偉い人がハーゲルトに叫ぶ。

 

「し、失礼しました…」怒られてしょぼんとするハーゲルト。

 

「敵は今もここに向かっているのだぞ!もっと危機感を持て!」

 

「しかし敵といっても、相手は文明圏外の奴らではないのでしょうか?」素朴な疑問を偉い人に投げ掛ける。

 

「あのなぁ、先日高速でデュロに侵入したワイバーンがいただろう!あれは明らかに文明圏外の国ではない。上からは何が起こってもいいように警戒怠るなと言われている!しかも今回は空ではなく、海から侵入してきている。先日のワイバーンは恐らく、デュロの偵察だろう。だからやって来たんだ!わかったのならとっとと出港準備を急げ!」

 

「は、はいっ!」叱責を受けるが、気を引き締めるハーゲルト。

 

デュロにいた20数隻の戦列艦は出港準備が整う。ある水兵は帆をいっぱいに降ろし、他の水兵は魔導砲にいつでも炸裂弾をこめれるように位置につき、斬り込み隊の人達はマスケット銃や剣を手にし配置につく。

 

「全艦出港!敵を海の藻屑にしてやれ!」艦隊の司令官が意気込みに言う。

 

20数隻の魔導戦列艦はデュロに向かっている護衛艦まやをめがけて進むのであった。

 

 

   第一護衛隊 護衛艦まや

 

 

デュロに向かうまやであったが、デュロ港から出てきた戦列艦隊により緊張が増す。

 

「か、艦長!目標から多数の艦船と飛行物体をレーダーにより確認!」CICの隊員が言う。

 

「おいでなすったか!艦船と飛行物体の数は!?」

 

「艦船20、飛行物体およそ30です!」

 

「こちら見張り員よりCICへ!多数の飛行物体を視認!」

 

「了解した!これより距離をとる!エンジン全開、面舵反転180°!」

 

最大出力約30ノットを誇るまやは(護衛艦は基本的にこのぐらいではあるが)右に旋回を始め、デュロ防衛艦隊と距離を取り始める。

 

「旗艦いずもに連絡!不明勢力出現のため、沖より距離を置く。ただし任務は続行する!」

 

「見張り員から連絡!未確認飛行物体なお本艦に接近中!急降下体勢に入ったもよう!」

 

「最大出力!取り舵一杯!総員衝撃に備え!」

 

急降下をしたワイバーンロード30騎は口に火球を生成した途端、まやを目掛けて火球が落ちてくる。

 

ほとんどを交わしたが、そのうち一発がまやに命中してしまう。艦全体に衝撃が伝わる。

 

「くっ、被害報告!」艦長が言う

 

乗務員が走って部屋に入ってくる。

 

「報告します!火球と見られるものは本艦の左舷に命中した模様!左舷にあったカッターボートは大破!現在消火活動中です!尚、怪我人は現在確認されてません!」

 

「よくわかった!旗艦いずもに連絡!本艦は不明勢力から攻撃を受けた、自衛のため迎撃許可を願う。」

 

しばらくして、

 

「旗艦いずもより入電!貴艦まやに武装の使用を許可するとのこと!」

 

「よし!これより不明勢力を武装勢力と称する。CIWSで撃ち落とせ!」

 

「了解!近接防空システム作動準備!」CICにいる乗員が言う

 

「準備完了!いつでもいけます!」

 

「撃てぇ!」

 

毎分4,500発の弾丸が発射されるCIWSファランクスは、上空を飛んでいたワイバーンロード30騎を目掛けて放たれる。皇国の誇るワイバーンロードは次々と墜ちていき、一分もしないうちに30騎のワイバーンロードは全騎撃墜された。

 

「上空の武装勢力排除、全機撃墜しました!」

 

「よし!生存者の救出を急げ!生き残りはジュネーブ条約に基づいて捕虜として扱う!」

続けて、

「ヘリ整備員にヘリの発艦準備を行うよう伝えろ!武装勢力と交渉を始める!」

 

その場にいた乗員はえっ、となる。攻撃を受けたのに、交渉??

格納庫にいた整備員達は急いでヘリコプターの発艦準備を始める。搭乗員も走ってくる。

移動しながら搭乗員の一人が問う。

 

「艦長は武装勢力と交渉をするとか言ってましたが、そもそもこうしょーできますかね。」

 

「さすがにできるだろ、何をそんな当たり前のことを。」

 

「だって、この前のC-2の出来事って警告なしで攻撃を受けたんですよ!?そんな非常識すぎる国がテーブルで話し合いなんてできると思います?それにたったさっきドラゴンみたいなやつから攻撃を受けたじゃないですか!」不満そうの言う。

 

「熱くなるなってー」

 

「まあ落ち着け。俺らは日本の自衛隊員だ。上から命令が下れば、それに黙って従う。わかったな?」

 

「はあ、はい~」意見を聞いてもらえず不貞腐れる。

 

確かにあの事件で撃ち落とされてでもしていたら大問題になるのは確実だろう。世論は報復を唱え、外交交渉という選択はなかったかもしれない。しかし一部の人達はから強硬的な外交政策をとるべきであるという主張や、攻撃を受けたのなら自衛権を発動するべきなどネットで話題になっている。

 

搭乗員が乗り込み、エンジンを始動する。プロペラは回転を早め、離陸準備が整ったSH-60Kは離陸許可を求める。

 

「こちらホーク1より発着艦管制室へ。離陸許可を求める。」

 

「こちら発着艦管制室、離陸を許可する。」

 

シーホークは不明勢力との交渉のため、護衛艦まやから離れていった。

 

「聞こえるか?」ヘッドホンを触りながら問う

 

「ええ、よく聞こえます。」

 

「ブリーフィングでは、不明勢力と交渉し相手の対応次第でまやに通信を入れろとのことだ。」

 

「了解です。」

 

「あ、あと何らかの事態が生じた場合でも武器の使用は許可しないそうだ。」

 

「はい、了解です。」

 

いつものことだ。武器の使用は認められない。自衛隊の基本ルールと言っても過言ではない。

 

「目標まで3000です。」

 

「了解、拡声器の用意を。」

 

3人の乗ったSH-60Kはデュロ防衛艦隊に向かっていくのであった。

 

 

   デュロ防衛艦隊 超フィシャヌス級戦列艦 旗艦パール

 

 

「がーはっはっはっ、見ろ!敵が逃げていくぞ!」愉快そうに言う旗艦パールの艦長ダルダ

 

「爽快ですね!」興奮気味に言うダルダの部下が言う

 

「艦長!そろそろ基地のワイバーンロードが敵に攻撃を始めるそうです。」

 

「おおそうか。では仕方がないがここはワイバーンのやつらに手柄をくれてやろうじゃないか!」

 

ダルダは望遠鏡を覗き始める。そこには急降下をしているワイバーンロード30騎が巨大な灰色の軍艦を目標に、突っ込んでいた。そのうち一発が命中したことで歓喜の声が上がる。

 

「おお!命中だ!」

 

「見たか!蛮族共め、これが皇国の力だ!」

 

しかし金属でできている護衛艦まやは、ファイヤーボール(?)一発ごときでは簡単に沈まない。燃えているのは見えるが、同時に消火活動をしているようにも見えた。船員はだんだんと顔が暗くなる。

 

「艦長、命中はしたようですが沈む気配がありません…」

 

「まだ大丈夫だ、竜騎隊の奴らも二次攻撃を仕掛けるはずだ。2発目が当たれば海の底だろう。」

 

そう言っている最中、突然ワイバーンロード30騎はバタバタと墜ちて行く。それらを目撃したデュロ防衛艦隊の人達は大騒ぎであった。基本、ワイバーンを船から撃ち落とすのはほぼ不可能とされていた。巨大なバリスタで一騎落とせば英雄扱いを受けるくらいのスゴ技中のスゴ技なのだ。それなのにあの軍艦は30騎もあったワイバーンロードを全騎撃ち落としたのであった。

 

「どういうことだ!ワイバーンロードが消えてしまったぞ!」

 

「あいつら何もんなんだ!?」

 

船員も驚きを隠せないようだった。

 

「どうする、どうすればいい!!」艦長のダルダは焦るように呟く

 

「艦長!敵から何かが飛んで近付いて来てます!」

 

「何!?」もう一度望遠鏡を覗く

 

そこには見たこともない白色の何かが飛んできていた。海上自衛隊のSH-60Kであったが、そんなもの見たことがない者にはわかりもしないだろう。

 

「あれは、巨大な羽虫??」

 

近付くにつれてバタバタバタバタという大きな音が聞こえてくる。船員達は皆パニック状態であった。

 

『こちらは日本国海上自衛隊である。我が国は貴国との交渉を目的にやって来た。これ以上血を流さないためにも平和的な応答を願う!』

 

ホークⅠから響く音声は余計に船員達をパニックにさせてしまう。聞こえてきた要請なんか耳に通らぬまま、ホバリングしているSH-60Kを落とそうと銛やマスケット銃を撃ち始めてきたのである。

 

『こちらは日本国海上自衛隊である。我が国は貴国tうわぁ!』アナウンスしている自衛官が叫ぶ

 

なんと船員が撃ったマスケット銃がSH-60Kの前部ガラスに命中し穴が空いてしまったのだ。幸い、自衛官に被弾はしなかったものの突然攻撃を受けたことに驚く。

 

「ホークⅠよりまやへ!攻撃を受けた!繰り返す攻撃を受けた!」

 

『まやよりホークⅠへ。退避せよ、繰り返す退避せよ。』無線から応答が流れる

 

「了解、上昇する!」

 

パーパルディア皇国兵からの攻撃を避けるため上昇体勢に入ろうとした時、戦列艦ムーライトから放たれた対ワイバーン用のバリスタの巨大な矢がSH-60Kのメインローターの軸に当たっていまい、破損。揚力を得られなくなってしまっていた。

 

「め、メーデーメーデー!墜ちる!墜ちるぞ!」

 

「総員何かに掴まれ!!」

 

まや所属のSH-60Kはパーパルディア皇国の攻撃により、煙をはきながら海面に墜ちていったのだった。

 

「艦長!やりました!戦列艦ムーライトが敵のワイバーンを撃墜したようです!」

 

「本当か!?それはでかした!撃ち落とした皇国兵には後で賞状を与えねばいかんな!ハッハッハッ!」

 

「あのそれと乗っていた竜騎兵3人を捕虜にしました。」

 

「そうかそうか!まあとりあえずはムーライトの地下牢にぶちこんでおけ!我が皇国のワイバーンロード隊を落としたことを後悔させてやろう。」下品そうに笑うダルダ

 

この日、海上自衛隊所属のヘリコプターSH-60Kはパーパルディア皇国軍の戦列艦ムーライトによって撃墜。この出来事は日本全土に広がり衝撃を与えたのであった。世論は完全に報復への支持が広がり、また自衛隊員の家族たちが武装勢力への対応の遅さと隊員の返還を理由にデモ隊が発生。その数は数万人にも及んだという。報復攻撃の正当性を加速させた。

 

 

   日本国 首都東京 東京都 首相官邸

 

 

「それで、世論と外交官の安全性を踏まえた上で報復攻撃が妥当だと?」眉間を寄せながら問う首相

 

「はい、現場からの報告では通告を行った後に攻撃を受けています。また、先日大阪で捕虜となってしまった自衛官3人の解放を求めていたデモ隊と警察隊が衝突しています、国民の不満は限界かと。それに原因不明の国の転移で非常事態宣言の発令、必需品食糧品の配給制、経済の混乱で政府への不満が高まっています。国民を納得させるに報復の他ないかと。総理の判断を願います。」国土交通省のものが言う

 

「…防衛省はどう思う?仮に武装勢力と争いを始めたら、勝てるか?」

 

「そうですね、第一護衛隊群からの報告によれば、武装勢力は戦列艦やマスケット銃といったものを装備していると聞きました。ただ、正体不明のワイバーンと言われるものは確かに脅威ではありますが、まやがCIWSで全騎迎撃したため恐らく我が国にとっては何ともないでしょう。迎撃したワイバーンを引き上げて調査をするまではなんとも言えませんが。仮に戦争になっても負けるということは無いかと。」

 

「うーんなるほどな。しかし、日本が国家間で危機な状況になっていない今は自衛権も何も発動できん。」

 

一息入れて

 

「この日本を守るために、何か口実を作れないかね?」

 

空間はシンとする。

 

「では私から1つ案があります。」経済産業大臣が言う

 

「おお何かね」

 

「……戦争を…仕掛けることです…」言いにくくそうに、顔を歪めて言う

 

「何を言ってんだお前!!」

 

「90年前の日本に戻す気か!」

 

会場は騒がしくなってしまう

 

「し、しかし経済が低迷し混乱が続いている今もはやその手段しか他に手がありません!外交のために派遣した護衛艦隊も結局は追い返されているのが現実!非常事態宣言が出され、食糧も配給制となった今は国民からの不満が高まっています!ここはいっそのこと戦争を開始し、海外領土を得て、日本経済の立て直しと食料自給率の見直しが最優先です!」

 

「だから!それじゃ90年前の日本になっちまうぞ!」

 

現状を説明しても納得がいかない国の重臣達。戦後、平和主義を掲げてきた日本は戦争に消極的であった。いや、戦争を二度と行わないようにGHQに改革された、この表現が正しいだろう。日本国憲法は始めの起案は天皇主権が引き継がれていたが、それを見たGHQが急いでそれを変更したそう。これが世に言う「日本国憲法は日本人によって作られたものでない」である。

 

「じゃあそういうあなた達はこそ、何か案はあるのですか!?」

 

場は静かになってしまう。そりゃ国の行き先を決定するような発言を易々とできるはずがない。余程画期的なアイディアがない限りは。

経済産業大臣が言う

 

「総理、この通りです。他に案はありません。自衛官の安全が確認できていない、外交交渉が難しい以上国民を納得させるには報復攻撃しか手はありません。」

 

目を瞑って考える石間首相

 

「…マスコミには私から説明する。各省にも連絡、我が日本は危機に陥っている以上、国民の生命財産を守るために全戦力を持って武装勢力を排除する。又、3人の自衛官に関しては作戦を通して救出作戦を行うように、防衛省の方も検討するようにしてくれ。」

 

『わかりました。』各省の者は顔が引き締まる

 

戦後から約90年たった日本は、以前にも海外派遣は行ってきたがこの年に初めての本格的な活動、自衛官の救出を名目に事実上の戦争が開始するのであった。当初ネットでは憲法違反ではないかと騒がれたが、次は私たちが攻撃を受けるかもしれない!と、3人の自衛官の家族が反論し、異世界に来てしまった以上、それに私たちは適用しなければならないと声明を出したことで、世論は完全に開戦が支持されることになる。

 

 

 

 

 

 




もうすぐで年末ですね。
今年は色んな出来事がありましが、来年もよろしくお願いします!

ロウリア王国、どうしたい?

  • クワ・トイネに侵攻→日本が報復
  • 原作通り民主化
  • ナレ死
  • パ皇に援軍→日本がボコボコに
  • 難癖つけて植民地化
  • その他(コメントで教えて)
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