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こんな感じにしてほしいとか、ここがわかりにくいなでもなんでも大丈夫です!
パーパルディア皇国 デュロ沖上空
まだ日の出ていない薄暗い空を、鉄の塊が異界の空を飛行していた。
時刻は明け方──灰色に染まった空を、急遽、爆撃機に改造されたC-2改造爆撃機9機と、大量のビラを積んだC-2輸送機1機が滑るように飛行していた。空は静寂に包まれていたが、それは嵐の前の静けさにすぎなかった。
「各機、高度2万フィート維持。爆撃目標、デュロ東部沿岸工業地帯。爆弾投下は指示と同時に」
通信士の声が無機質に響く。
「01より各機へ、護衛のF-2が敵性勢力の飛行生物を排除したと連絡有り。各機、対空兵装及び迎撃機に警戒されたし。」
9機の爆撃機がV字型で飛行、中心にいるC-2を守るようにして飛行編隊を形成していた。
「ブリーフィングで言った通り、目標は東部都市の工業群。ビラの投下が完了次第、爆撃を開始する!できるだけ民間への被害は最小限にだ。いいな!」
『了解!』
改造された輸送機の爆弾倉にはアメリカ製の無誘導弾Mk.85が1機につき15発、計135発の爆弾が搭載されている。防衛省の指示によれば、海外製の武器弾薬の一斉処分の令が出た。外国から輸入ができなくなった今、場所のとる海外製の武器をできるだけ消費し、国産製に置き換えたかったのだ。
パーパルディア皇国 デュロ市街地
突如として現れた謎の高速飛行物体によって落とされた皇国の象徴、ワイバーンオーバーロードが市街地にあっけなく落下したことで街は混乱が起きていた。
「おいおい、大きな音がすると思って起きたらなぜ皇国の竜騎兵が落とされてるんだ?」
石造りの道に墜落したワイバーンオーバーロード。体は穴だらけでグチャグチャになっている。
「お、おぇぇ。」
無惨な姿に、吐いてしまうものも少なくない。
「一体誰がこんなことを…」
「おい、まさかこの前、沖合に現れた奴らの仕業じゃないのか!?」
「んな馬鹿な話があるもんか。列強である皇国の空を蛮族がなぜ飛べるんだ?」
呆れたように話す男
「おいお前ら!危険だから今すぐ離れろ!」憲兵が走りながらそう叫ぶ
「ちくしょう、ひどい有様だ…これでもう6件目だぞ。」残骸を見ながら呟く
「え、そんなにですか!?」衝撃を隠せない住民が聞く
「ああ、あんま言えないが実は正体不明のワイバーンが現れたから迎撃に上がったワイバーン部隊がやられたらしい。」
「それがこの有様か…」
「ひでぇもんだ。」
「やっぱり実は蛮族ら、もしかしたら列強なんじゃねぇのか?」
「わからないが、上層部では混乱が起こっている。なんとも言えん。」
「っと、少し喋りすぎたな。とりあえずここは我々憲兵が調査する!住民のみんなは各自自宅に戻れ!」
憲兵達の指示通りに動こうとしたその時、住民の男が言う。
「なんか音がしないか?ゴォーって。」
「何言ってんだお前さん、寝ぼけてんじゃねぇのか?」
「空を見ろ!見たことのないワイバーンだ!」
空を飛行していたのは9機のC-2改造爆撃機だった。見たことのないワイバーンを見て憲兵達も腰を抜かす。
「なんだあいつら、羽ばたいてないぞ!」
「ひぃぃ!」
聞いたことのない轟音で怯えるものものもいた。
ーーーーーーーーーーーー
後方ドアがゆっくりと開く。強い風が一気に入ってくる。目を開くのに精一杯だ。
手前には紙きれに印刷されたビラが大量に箱に入っている。日本語、英語、中国語、フランス語でそれぞれ印刷されていた。
ビラの内容は、あらかじめ政府広報が制作したものである。
【警告】
貴国が日本国に対して行った無差別攻撃(航空機撃墜と隊員拉致)は、明確な敵対行為です。
これに対する報復として、日本国は本日、軍事施設への限定爆撃を開始します。
非戦闘員は、直ちに当該区域から退避してください。
日本国政府は民間人の犠牲を望みません。
又、我々は貴国との外交窓口がない今、早急な会談の場を要求します。
— 日本国 外務省・防衛省 共同声明
「よしお前ら!仕事だ!」ガタイのいいおじさん自衛官が言う
「は!」
それぞれ木箱を両手で持ち、それを外投げ出す。古典的なやり方だがC-2のお尻から紙きれが放出された。
「ビラ投下完了!」
『よくやった。30分後に爆撃を開始する。』
ーーーーーーーーーーーーー
「奴らなんかばら撒いていったぞ!」
「雪か!?」
「いや、紙だ!なんか書いてあるぞ!」
ビラはデュロ陸軍基地にまで届いていた。
「司令!先ほどこんなものをニホン軍がばら撒いたようです!l
基地職員がストリームに紙切れを渡す。
「ほう、随分と質の良い紙だな。」紙を見ながら言う
「しかし、蛮族語であってなんと書かれているかわかりません。いかがいたしましょう?」
「ふむ、そう言えばニホン軍の一人を尋問中だろう?そいつに聞けば良いさ。」
「は!分かりました。」
実は機長を無理やり尋問させ、出身地と所属、目的を聞き取ることに成功していた。
「あと、市街地にばら撒かれた紙は全て回収しろ。混乱が起きる前にな。」
冷静に指示を出すストリームにだが、内心はとても焦っていた。前回に続いてまたも領空を侵入され、迎撃のワイバーンオーバーロードを落としていった。もしかしたら列強の中の列強が攻めてきたのではと考えていた。
(これじゃ陛下に合わせる顔が無い…!)
「ちっ、新興国家のくせに生意気なっ!」拳で机を叩く
(待てよ、なぜビラなんか撒いた?他に目的があるんじゃ!?)
最悪のシナリオが頭をよぎる。
「くそ!今すぐ皇都に魔信を入れろ!ニホン軍からの攻撃の予兆あり、と!」
パーパルディア皇国 首都エストシラント 会談室
豪奢な装飾が施された広間には、すでに20人以上の貴族・役人・軍人が集まっていた。
議題は、「東部工業都市・デュロ上空に出現した飛翔体が、不明な言語の紙を大量に投下した件」だった。
「奴らの国はニホンというのか。聞いたことがないな。」ルディアスが言う
「はい、デュロ基地職員によりますと、ニホンは我が国の東側の海に位置する島国だそうです。捕虜の1人からの聞き取りで得られた情報です。」
「報告によれば記号のような文字で、内容はさっぱりわからないと聞いたがそれはどうなった?」
「依然として内容はわかっていません。今後の調査に期待するしかありません。」
間がシンとする。ルディアスの顔は明らかに不機嫌な様子をしている。
「頭を下げに来たと思ったらまた皇国の空を呑気に飛んできたのかっ!ストリームはなにをしている!なぜ堕とさなかった!?」
ルディアスの怒り狂う声が部屋全体に響く。誰が話すか、周り同士でチラチラ見ている
「恐れながら陛下、我が皇国のワイバーンオーバーロードは手も足も出なかったそうです…。」第一外務局局長のエルトが発言する
「見知らぬ国家が、目的もなく皇国に紙をばら撒くのは考えれません。私の見解としては内容は警告文か何かかと思われます。」
周囲がざわつく
「蛮族が如きがそんなことを?」
「鉄の飛虫を落とされた負け惜しみだろう!l
「調子に乗っているだけだ!」
なかなか場が静まらない。ルディアスが口を開く。
「落ち着きたまえ、それでも国の重臣か。そうだな、意見を聞きたい。レミール、お主はこのことにどう思う?」
背筋を伸ばしたまま口を開いたのは若く美貌の皇族、レミール。みのろう先生の原作ではフェン王国で捕らえた日本人観光客203人を公開処刑を指示した大変許し難い人物だ。その瞳は燃えるように紅く、声には刃のような棘がある。
「ニホン軍は飛行機械を使用している可能性が高いです。もしかしたらムー国と関係があるかもしれません。」
「ほう、確かに可能性はあるな。第一外務局の方で確認をとってくれ。」
「分かりました。」エルトが言う
「では確認ですが、」
「会議中失礼します!デュロ陸軍基地より魔信を確認!ニホン軍による攻撃予兆あり、です!」
「やはりか、流石にストリームも想像がつくか。」
「陛下、今回の事件、かなり深刻かと…。」
「監査軍で対処できるか?正規軍はできれば動かしたくないのだが。」
「我々にお任せください陛下。」第3外務局局長のカイオスが言う
「よし頼んだぞ。では監査軍はデュロへ向けて出撃準備!情報共有は常に心がけろ!」
「ははっ!」
皆が会議室から立ち去ろう席を立つ。
「おい、そっちは順調か?」隙を見て別の通路に続く壁に背を付けながら男が小さい声で話す。
「はい、3日後には侵攻か始まるかと。」
「そうかそうか、ついにだな。」ヴァルハルがニヤリと笑う
2人はパーパルディア皇国の国家戦略局の職員だ。皇国の権益の確保のため、国外で活動を行う独立の機関。
「ロウリアに支援を始めてから1年が経つ。あと少しだな。」
「仰る通りです。ちなみに観戦武官はどうしましょうか?」
「そうだな、適当に選んでおけ。所詮文明圏外の国同士の争い、我々は利益だけ求めれば良い。」
原作ではロウリア王国がクワ・トイネ公国とクイラ王国に侵略戦争を仕掛けるが、日本の参戦によりロデニウス沖大海戦で大敗。ジン・ハーク攻防戦で直轄軍は壊滅、この一連の軍事行動をのちに「ロウリア事変」と呼ばれたが、日本はまだクワ・トイネ公国とクイラ王国を認識していない。
パーパルディア皇国 工業都市デュロ上空
「時刻0550、これより爆撃地点に移動する。」
「こちらFOX1、了解した。なお目標地点に対空脅威確認されず。」
「了解、護衛感謝する。」
9機の改造爆撃機は地点から距離を取っていたが、進路を変更。デュロの工場群に向かった。
「目標を視認。これより爆撃態勢に入いる。」
「了解!爆弾倉開け!」
無理やり爆撃機に魔改造されたC-2のお腹がパカリと開く。中にはアメリカ製の無誘導爆弾がぎっしり。
「爆撃30秒前!」
「安全装置解除!」
モニターを見ながら搭乗員が目標に狙いを定める。
「あとちょっと…今だ!投下始め!」
そう言うと手に握っていたスイッチのボタンを親指で押す。計135発の爆弾が地上へ落ちていった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「またあいつらが来たぞ!」
「逃げろ、殺されるぞ!」
紙を撒いたC-2が去っていったことに喜んでいたのも束の間。今度は1機ではなく9機でやってきたのだ。もちろんデュロ陸軍基地のトップ、ストリームも黙ってはいなっかた。
「直ちに基地にある全てのワイバーンを迎撃に向かわせろ!再び皇国の空に入れさせるな!」適切に指示する
「司令!例のものの準備が整いました!」
「私も向かう、案内しろ!」
司令室を出たストリームと職員は1階へエレベーターを使って降りる。基地の外に出ると倉庫が並ぶエリアへ移動したのち、あまり目立つとこにはない倉庫へ入った。中には神聖ミリシアル帝国製の旧式の対空魔光砲が一基置かれていた。
「調子にはどうだ?」
「は!いつでも撃てます!」
そう言うと整備員の1人が壁に設置されたボタンを押す。すると対空魔光砲の上あたりの倉庫の屋根が少しずつ開いた。
「仰角50、100!」
「弾種、魔光爆裂弾!」
「司令!いつでも撃てます!」
「ククク、ニホンめ。これで終わりだ!撃てぇ!」
辺りがSF映画で出そうな音が響く。その時、魔光砲から1発の対空弾が発射される。航空自衛隊の爆撃機編隊目掛けて飛翔していった。
ーーーーーーーーーーーーーー
C-2改造爆撃機に搭載されていた無誘導爆弾はデュロにある工場群を完全に破壊。ところどころ爆発が起こっている。大きな炎が発生した。
「爆撃完了だ。これで私たちの事を少しは考え直すだろうな。」
『爆撃完了、任務達成だ。これより帰投する。各機進路変更。』
「了解。」
9機が方向を変えたその時、空中で突然爆発が起こった。
「っ!攻撃だ!どこから撃ってきた!?」
「2番機被弾するも飛行に問題なし!」
「あ、我々より南西150の方向に熱源を感知しています!」
「了解だ!こちらFOG1、FOX1より感知された熱源に急行、破壊せよ!l
『FOX1、了解。』
2機のF-2戦闘機がデュロ陸軍基地に向かった。
「そういえば、この方向って基地の方だよな?」
『あぁそうだ、堕とされるなよ。』
「わかってるよ。」
そんな軽口を発していたが、基地内にある倉庫エリアに対地ミサイルをロックオンさせる。
「発射!」
2機から4発のミサイルが煙を出しながら、倉庫を目掛けて飛んでいく。
「ん?VOG1より連絡だ。ワイバーンが護衛目標に接近しているとのこと。すぐに戻るぞ。」
「あいわかった。」
ーーーーーーーーーーーーーー
「司令!敵に損傷は与えられたものの、未だに健在です!」望遠鏡を覗いていた観測員が言う
「1発じゃやはり無理か!次弾装填急げ!」
ストリームは言うが、なぜかみんなテキパキと動こうとしない。
「おいお前らどうした!?」
「実はですね、司令。1発撃ったあと、魔力を再充電するのに10分程かかるのです…」言いにくそうに言う
「なんだって!?それじゃこの間に敵に見つかっていたら…」
「司令!高速の何かが、こちらに接近しています!」
「見つかったか!総員退避しろ、退避だ!」
ギリギリに全員が倉庫から脱出できたおかげで負傷者は出なかったものの、唯一の切り札が破壊されてしまった。
「あぁ、せっかく陛下から頂いた魔光砲が…。」ストリームは肩を落とす。
「司令!ご無事でしたか、よかった…。」
「あぁ、だが見ての通り魔光砲は粉々だ…」
「っ、実は先程憲兵から連絡が入りまして…デュロの兵器工場は完全に破壊されてしまったそうです…。」
「な、なんてことだ…。」
この日、デュロの工場群は完全に破壊され機能を損失。デュロに住む住民に恐怖を植え付けることになった。
なお、日本は本作戦の第一段階を完了。次のフレーズに移行するのであった。
パーパルディア皇国 皇都エストシラント ムー国大使館
エストシラントで会議が終わったあと、すぐの話である。
(嫌だなぁ…)ムーゲが思う
彼の名はムーゲ。ムーのパーパルディア皇国の駐在大使だ。急遽、皇国から会談が申請され休日から抜け出してきたのだ。
(皇国はすごい高圧的だし、怖いし…怖いからなぁ…)
「でも、仕事だからなっ!」意気込むムーゲ
指定された部屋の扉を開く。
「皇国の皆さん、大変お待たせしました。」
部屋を見るとエルトの他に、皇族レミールがなぜか共に席に着いていた。
「こ、これはレミール殿下、お久しぶりでございます…。」
(なんでこの人がいるんだよ〜。)内心そう思うムーゲ
(もっと緊張しちゃうじゃんか…)
「本日は突然押しかけてしまい申し訳ございません。」エルトが謝罪する
「いえいえ、そんなことないですよ。」
「それで、本日はどのような理由でこちらに?」ムーゲが問う
「実は先日、我が国の工業都市デュロに正体不明の飛行機械が現れまして。」エルトが魔写された写真を取り出す
「ほう、これがですか。」
(なんだこれは!?形が美しい、それにプロペラが見当たらない!?)
食いつくように写真をまじまじと見つめて、考察する。
「あ、これは失礼しました。私としたことが…。」
「いえ、それで何か心当たりは?」
「ないですね、そもそも我々の飛行機械にあるプロペラが見られません。あとこのマーク、初めて見ますね。」機体に描かれた赤丸のマークを指差す
レミールが割り込む
「嘘をつけ!本当はニホンに飛行機械を輸出し、皇国に代理戦争を仕掛ける気だろう!」
「な、何言うのですか!我々ムー国はそのようなことはしておりません!」
「茶化すな!新興国家が我々皇国の領空を悠々と飛べるわけがないだろう!」レミールが不機嫌そうに言う
「ニホンという国は新興国家なのですか!?」
「さぁ、まだ話したことのない国だからわからない。ただし、これだけは言える。奴らは列強とお話の仕方がわからないということだ。」
ムーゲは非常に驚いた。いくら新興国家で外交がわからなくても、列強として話場は設けるべきなのだ。
(文明圏外の国を見下すというところ、やっぱり皇国らしいなぁ。)
「ちなみに、我々ムーがニホンと会談をすることはできますかね?」ムーゲが問う
(明らかに我々を上回っている航空技術、是非そんな国に会ってみたい!)
「どうでしょう。事実我々はニホンの軍人を領海侵犯を受けた時に捕虜として捕らえているので、関係は最悪と言えます。我々から近づくのは陛下の意志に反しますので…。」エルトが言う
「そうですか…。」しょんぼりするムーゲ
「わかりました。とりあえず、我々はニホンという国に飛行機械を輸出しておりませんし、国交すらありません。それに皇国に代理戦争など行っておりません。これらだけははっきりと言えます。」
「そうですか。わかりました。」エルトが言う
2人が部屋を出ていったのを確認して、ムーゲは悩む
「はぁ、どう言うことだ?この世界に飛行機械を持つ国はかなり限られる。それはわかるが…。」
(ニホンという国、実に気になるな。もしかしたら今後、皇国と戦争状態になるかもしれないな。)
「とりあえずとっとと帰って、報告書にまとめるかぁ。」
この日のムーゲの休日は無くなったのであった。
本格的な攻撃が遂に始りました。
怪しげに動くロウリア、対応を急ぐパーパルディア皇国、混乱するムー国。
今後どう展開すればいいか迷っています…
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